秋惜む 3    207句

秋惜しむワインの卓へヴァイオリン   内田真人

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
一灯を点しつづけて秋惜む 宮崎正 ホトトギス 200904  
道化師と秋惜む者一たむろ 泉田秋硯 200909  
こんな筈ではなかつたと秋惜む 稲畑廣太郎 ホトトギス 200910  
秋惜む名残の晴といふ旅路 稲畑汀子 ホトトギス 200910  
秋惜む旅のつづきのやうな朝 稲畑汀子 ホトトギス 200910  
これ以上予定は組めず秋惜む 稲畑汀子 ホトトギス 200910  
秋惜む昨日と今日のはざまかな 稲畑汀子 ホトトギス 200910  
静けさに鳥語に古都の秋惜む 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911  
日に風に君の背中に秋惜む 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911  
秋惜む旅を刈谷に締め括る 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911  
秋惜む音に地下鉄滑り込む 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911  
水に浮く芥の色に秋惜む 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911  
秋惜むまだまだ明日を遠くして 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911  
秋惜む心は京の旅とこそ 稲畑汀子 ホトトギス 200911  
球根を土に預けて秋惜む 稲畑汀子 ホトトギス 200911  
京の秋惜む集ひにある名残 稲畑汀子 ホトトギス 200911  
抱く度に軽くなる猫秋惜しむ 高木みさ女 炎環 200911  
道化師に秋惜しむかの描き泪 松本圭司 200911  
一人酌むことにも馴れて秋惜む 小山香月 酸漿 200911  
秋惜む顔の尊し棺の内 岸崎華堂 炎環 200912  
呟きは風との会話秋惜しむ 鈴木多枝子 あを 200912  
束の間の語らひの宿秋惜しみ 大松一枝 201001  
秋惜しむ音の揃はぬミュージシャン 米山喜久子 201001  
レトロバス乗りて二人の秋惜しむ 和田政子 201001  
八号線で天下国家の秋惜しみ 丸山佳子 京鹿子 201001  
秋惜しむ秘仏は仮の金堂に 福島せいぎ 万象 201001  
秋惜しむ鳶の空を仰ぎては 山田暢子 風土 201001  
三河路をひたすら行脚秋惜しむ 加藤北天 雨月 201001  
秋惜む塔の影置く里の景 川崎良平 雨月 201001  
滑らかに寺史述ぶる僧秋惜しむ 中原敏雄 雨月 201001  
ゆるやかに木橋を渡り秋惜しむ 伊藤敬子 201001  
掌に受けてますほの小貝秋惜しむ 大平和男 201001  
大井川またぐ木橋の秋惜しむ 小川玉泉 末黒野 201002  
秋惜しむ真つ直ぐな木とくねる木と 高橋道子 201002  
機嫌よき九官鳥と秋惜む 峰尾秀之 201002  
宿下駄で露天湯巡り秋惜しむ 金井香ル 201002  
貝拾ひながら二人の秋惜しむ 三羽永治 遠嶺 201002  
風土記念号身ほとりに秋惜しみけり 中谷葉留 風土 201002  
秋惜む和綴ノートのぬくみかな 近藤きくえ 201002  
また来よと延命地蔵に秋惜しむ 岡野ひろ子 201002  
イベントの果てし夕べに秋惜しむ 岡野ひろ子 201002  
備前路の煉瓦煙突秋惜しむ 瀬口ゆみ子 ぐろっけ 201002  
鳴き竜を再び鳴かせ秋惜しむ 森清尭 末黒野 201004  
秋惜む湾の広さでありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201010  
旅重ねつつ秋惜みつつ西へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
秋惜む心に深く人悼む 稲畑汀子 ホトトギス 201011  
古民家の畳廊下に秋惜しむ 能村研三 201011  
秋惜しむ大声発し天灯鬼 三代川玲子 春燈 201101  
秋惜しむ俳人の墓つつましく 高橋盛男 春燈 201101  
歌枕ひとつ拾ひて秋惜しむ 山木浪子 風土 201101  
千里浜の小貝を拾ひ秋惜しむ 山田春生 万象 201101  
九重の層塔今に秋惜む 大橋晄 雨月 201101  
水琴窟に耳そば立てて秋惜しむ 前川ユキ子 201102  
秋惜しむ十八の碑のしんがりに 間島あきら 風土 201102  
秋惜しむ波間に透ける魚の影 前川明子 201102  
元禄の遺墨拝して秋惜む 尾崎みつ子 雨月 201102  
秋惜しむ小江戸佐原の丸ポスト 岡井マスミ 末黒野 201102  
読めぬ句碑ためつすがめつ秋惜しむ 丹生をだまき 京鹿子 201103  
秋惜みつつ遥々と来し旅路 安原葉 ホトトギス 201104  
秋惜む忌日の空でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201110  
秋惜む大いなる忌を二つ終へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201110  
秋惜みつつ開国の世を偲び 稲畑廣太郎 ホトトギス 201110  
秋惜む心に訪うて萩の町 稲畑汀子 ホトトギス 201110  
秋惜む心に偲ぶ人ありて 稲畑汀子 ホトトギス 201110  
人間は目で秋惜しむ狐坂 丸山佳子 京鹿子 201110  
秋惜む色に整ふ卓の上 稲畑廣太郎 ホトトギス 201111  
親愛なるきみへ一筆秋惜しむ 石田康明 春燈 201112  
鬼瓦しかめつ面で秋惜しむ 中島玉五郎 201112  
和蝋燭めく灯台に秋惜しむ 能村研三 201112  
半島の浦々巡り秋惜しむ 藤原照子 201112  
潮騒は地球の鼓動秋惜しむ 千田敬 201112  
秋惜しむ高いところが大好きで 定梶じょう あを 201112  
秋惜しむ日ざし眩しきカフェテラス 小林久子 201201  
秋惜しむかに細波の千曲川 安立公彦 春燈 201201  
鐘楼に戻る鐘の音秋惜しむ 高村令子 風土 201201  
玉砂利の音の響きて秋惜しむ 永田万年青 六花 201201  
秋惜しむ宮家の藁屋軒ふかく 松本三千夫 末黒野 201202  
秋惜しみをれば耀ふ山の湖 中野久雄 末黒野 201202  
曽て見し水車の無くて秋惜む 宮平静子 雨月 201202  
逆茂木の柵の縦横秋惜しむ 飯塚ゑ子 火星 201202  
露座仏の膝に手を置き秋惜しむ 山田春生 万象 201202  
秋惜むうす紫に富嶽暮れ 武井良平 ホトトギス 201203  
箱根路や曲り曲りて秋惜む 武井良平 ホトトギス 201203  
亡き人の句を諳んじて秋惜しむ 小林愛子 辻楽師 201206  
咲き残るもの秋惜む心かな 稲畑汀子 ホトトギス 201210  
摩耶山の秋惜む晴賜りし 稲畑汀子 ホトトギス 201210  
雲天に返して山の秋惜む 稲畑汀子 ホトトギス 201210  
岩塩のうす紅色に秋惜しむ 前田恵美子 青鷹 201210  
はや次の投句が届き秋惜しむ 布川直幸 201210  
秋惜む形に咲いてゐる巷 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211  
秋惜む出会ひと別れ重ねつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211 田尾治恵様送別
人悼み秋惜み湖しづもれる 稲畑汀子 ホトトギス 201211  
話題には話題で応へ秋惜む 稲畑汀子 ホトトギス 201211  
秋惜む旅路の雨を諾へる 稲畑汀子 ホトトギス 201211  
秋惜む湖畔のホテル十二階 稲畑汀子 ホトトギス 201211  
山地図のルートをたたみ秋惜しむ 石井美智子 風土 201211  
秋惜しむ母の泥染紬かな 秋場貞枝 春燈 201301  
檜の香残る廃駅秋惜しむ 陳妹蓉 春燈 201301  
門前でしぐれ煮買うて秋惜しむ 篠原幸子 春燈 201301  
我が夫に似たる羅漢と秋惜しむ 堀光子 春燈 201301  
秋惜しむ日の当たりたる父の句碑 工藤はるみ 風土 201301  
泡盛の封切つて秋惜しみけり 大西八洲雄 万象 201301  
香煙に身を拭ひ秋惜しみけり 小川玉泉 末黒野 201301  
捨てがたき遺品と語り秋惜しむ 岡野ひろ子 201301  
雲梯の一所掴みて秋惜しむ 間島あきら 風土 201302  
桜坡子忌あすに古刹の秋惜む 小原登志春 雨月 201302  
秋惜み受く退任の祝酒 安原葉 ホトトギス 201303  
シルバーパスもて街中へ秋惜しむ 松木アイ ぐろっけ 201303  
秋惜むには晴れ過ぎてをりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201311  
秋惜しむ飯田城跡の夢枕 小野寺節子 風土 201312  
前向きと云ふは途中や秋惜しむ 山田六甲 六花 201312

溝渕弘志さんより

『多宝抄』。

一生一句を確信

鳴り砂の一雨ききて秋惜しむ 諸岡孝子 春燈 201312  
埒もなく釣舟を見て秋惜しむ 宮内とし子 201312  
秋惜む去来の墓にくぐまりて 大橋晄 雨月 201401  
秋惜しみをれば町の灯ふえてきて 白石正躬 やぶれ傘 201401  
ひと息を吹矢にこめて秋惜しむ 吉村さよ子 春燈 201401  
まなうらに綴る原稿秋惜しむ 小野寺節子 風土 201401  
むらさきの蝶にまとはれ秋惜しむ 松井倫子 火星 201401  
SLの記念運行秋惜しむ 石井美智子 風土 201401  
鹿島行秋惜しむ間も雨しとど 和田政子 201401  
茂林寺に一茶句碑かな秋惜しむ 須藤美智子 風土 201401  
秋惜しむムンクの叫びいつまでも 有本南陵 ろんど 201401  
秋惜しむ庵の花頭窓ほのと 石谷淳子 雨月 201401  
秋惜しむ百円市の大津町 竹内悦子 201401  
旅に暮れ一会の人と秋惜しむ 門伝史会 風土 201401 スプリット
水鳥の二羽の細波秋惜しむ 須賀敏子 あを 201401  
向う岸へ漕ぐ渡し見て秋惜む 江木紀子 雨月 201401  
バリトンの沁みる「平城山」秋惜しむ 近藤鉦子 201402  
念仏はすべての入口秋惜しむ 工藤はるみ 風土 201402  
杯上げて甲州の秋惜しみけり 辻井ミナミ 末黒野 201402  
跼み聞く水琴窟や秋惜しむ 倍野喜代子 万象 201402  
書を読みて身ぶるひひとつ秋惜しむ 久世孝雄 やぶれ傘 201402  
鍛錬会師と共に老い秋惜しむ 工藤はるみ 風土 201402  
オペラ観てワイン傾け秋惜しむ 祐宗千代子 雨月 201402  
家移りに一年はやし秋惜しむ 布川孝子 京鹿子 201403  
借景の山紅に秋惜しむ 瓜生堂 ぐろっけ 201403  
秋惜む日毎に乾く風の音 岩村惠子 ホトトギス 201403  
しろたへの滝真向ひに秋惜しむ 堺昌子 末黒野 201403  
踏みしむる玉砂利の音秋惜しむ 稲垣佳子 末黒野 201404  
大いなる祝を果して秋惜む 安原葉 ホトトギス 201404  
山の秋惜しめばかくも晴れしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201410  
西空に朝月白し秋惜む 稲畑汀子 ホトトギス 201410  
秋惜む会に加はりたる二人 稲畑汀子 ホトトギス 201410  
秋惜む旅とて休む会二三 稲畑汀子 ホトトギス 201410  
体調の元に戻りし秋惜む 稲畑汀子 ホトトギス 201410  
消息を聞き秋惜む心かな 稲畑汀子 ホトトギス 201410  
古都の秋惜む一日を給はりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201410  
秋惜むこれからのこと思へば尚 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410
虎もつとしつかりせよと秋惜む 稲畑廣太郎 ホトトギス 201411  
嵐電の線路の匂ひ秋惜しむ 山田六甲 六花 201411  
残照の畏敬のこころ秋惜しむ 四條進 201412  
秋惜む鳥獣戯画のけものらと 河野亘子 馬醉木 201501  
秋惜しむ鳥語降り来る木のベンチ 山本無蓋 201501  
草原に寝転ぶ贅や秋惜む 松田和子 201501  
後を引く怖い話に秋惜しむ 能村研三 201501  
雨の音風の音にも秋惜しむ 塩野谷慎吾 201501  
天空に結界の橋秋惜しむ 小林和世 201501  
落柿舎の濡縁に座し秋惜む 稲岡みち子 雨月 201501  
三塔の二塔が見えて秋惜しむ 塩田博久 風土 201501 横浜
秋惜しむ白湯のさめゆく如くにて 槇野あさ子 風土 201501  
名刹の昼の行燈秋惜しむ 澤近栄子 京鹿子 201501  
三蹟のかするる墨に秋惜しむ 森礼子 雨月 201502  
秋惜むネオン透きゆく湯の煙 村上絢子 馬醉木 201502  
秋惜しむ望岳楼てふ宿をとる 佐野つたえ 風土 201502  
空の色風の色にも秋惜しむ 佐々木永子 末黒野 201502  
上高地の懐に入り秋惜しむ 田中繁夫 末黒野 201502  
秋惜しむ雄岳女岳の夕映えて 斉藤敬子 万象 201502  
秋惜しむ横笛庵に入り浸り 田中貞雄 ろんど 201502  
カレンダー破りし音や秋惜しむ 久世孝雄 やぶれ傘 201502  
藍深む琵琶湖のさざ波秋惜む 久保田雪枝 雨月 201503  
大都会ビルの狭間に秋惜む 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509  
この冷にこの雨風に秋惜む 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510  
秋惜みつつ俳磚に君偲ぶ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511  
秋惜む大和を発ちて三河へと 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511  
咲くものを路地に集めて秋惜む 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511  
秋惜むジャングルジムの三段目 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511  
秋惜む小学校の昼休み 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511  
古都の秋惜みて集ふ我等かな 稲畑汀子 ホトトギス 201511  
葉騒ぎの朴の木仰ぎ秋惜しむ 能村研三 201511  
旅にして子との同室秋惜しむ 藤原照子 201512  
手賀沼に秋惜しむ日や直哉の忌 安立公彦 春燈 201512  
血天井の真下に佇ちて秋惜しむ 門伝史会 風土 201512 源光庵
かたはらにわが影を置き秋惜む 石井清一郎 馬醉木 201601  
秋惜しむいつもの道を歩を緩く 安藤久美子 やぶれ傘 201601  
山影の水にありけり秋惜しむ 本多俊子 201601  
百万遍唱ふ念佛秋惜しむ 竹中一花 201601  
フクちやんのポスターを背に秋惜しむ 後藤眞由美 春燈 201601 鎌倉
ラベンダーの枕の香り秋惜しむ 陳妹蓉 春燈 201602  
抱擁は別れの言葉秋惜しむ 森田節子 風土 201602  
那覇人と朝茶をすすり秋惜しむ 小林愛子 万象 201602  
古着屋の金紗縮緬秋惜しむ 國保八江 やぶれ傘 201602  
秋惜む大吊橋を渡りきて 久世孝雄 やぶれ傘 201602  
秋惜しむ手摺頼りの山の寺 山本無蓋 201602  
六甲山のガーデンカフェに秋惜しむ 稲岡みち子 雨月 201602  
句碑多き仁右衛門島に秋惜しむ 松本三千夫 末黒野 201602  
師に倣ふ水切り三度秋惜しむ 森清堯 末黒野 201602  
風と待つ帰りの渡舟秋惜しむ 森清信子 末黒野 201602  
水郷の櫓を漕ぐ音や秋惜しむ 峰幸子 末黒野 201602  
秋惜み歩す洛北の一人旅 安原葉 ホトトギス 201603  
秋惜む空に草木に水音にも 安原葉 ホトトギス 201603  
快晴のみちのくの秋惜み来し 稲畑汀子 ホトトギス 201609  
十一面観音秋惜しまざる相はなし 安住敦 春燈 201609 『柿の木坂雑唱』
秋惜む大いなる忌に思ひ馳せ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201610  
秋惜む惜むことなく賀を称へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201610  
秋惜む心やうやく取戻す 稲畑汀子 ホトトギス 201610  
健康を取り戻しつつ秋惜む 稲畑汀子 ホトトギス 201610  
再可動せしも旬日秋惜む 稲畑汀子 ホトトギス 201610 秋惜む →4

2019年11月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。