29   73句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
窓に置く星の一粒今日の秋 大川ゆかり 202201
四阿の高く浮きたる水の秋 南うみを 風土 202201
秋逝くや夫のすべてを子に託し 鈴木石花 風土 202201
楠も椎も保護樹や里は秋 黒滝志麻子 末黒野 202201
櫓の軋み聞こゆる渡し水の秋 今村千年 末黒野 202201
秋ゆくや改札口は人を吐き 半谷洋子 202201
素通しに水底の石秋終る 半谷洋子 202201
沖を見る鹿の眼の澄む秋ぞ 山崎正子 202201
句読点いづくに打つや秋半ば 山田ゆきこ 202201
横川の忌柿の秋なる仰木越 古賀しぐれ ホトトギス 202202
窓際に席を移せり水の秋 志方章子 六花 202202
くつきりと櫓ふたつや水の秋 住田千代子 六花 202202
金色に染まる参道暮るる秋 仁上博恵 202202
逝く秋を鍵盤にのせ別れの曲 渡辺節子 202202
転々と古地図の中の秋探す 中川のぼる 202202
奮ひ立つ心老にもホ句の秋 木村享史 ホトトギス 202204
会心の作はなけれどホ句の秋 木村享史 ホトトギス 202204
空回りしてゐる闘志老の秋 木村享史 ホトトギス 202204
絵硝子のランプシェードを拭ひ秋 美濃律子 202204
絵硝子のランプシェードを拭ひ秋 美濃伴子 202204
転のなく生きて結へと桐の秋 谷口律子 末黒野 202204
渡し場にこつこつと杖水の秋 丸山千穂子 末黒野 202204
眼前を大いなる秋過りゆく 佐藤竹僊 あを 202205
艪舟くる川風が秋つれてくる 北村操 202207
秋来ると窓に一枚づつの風 北川孝子 京鹿子 202209
秋そこに万年筆の吸ひ取り紙 山田六甲 六花 202209
単線の終点その向うに秋 千田百里 202210
明日は秋受付ロボット返事して 神野未友紀 202210
雲追ひかけるそして・・今は秋 鈴鹿呂仁 京鹿子 202210
風の背を追へば竹林秋そこに 鈴鹿呂仁 京鹿子 202210
仲秋の百花を愛づる園生かな 安立公彦 春燈 202211
水琴窟竹筒で聴く秋の音 立竹人 春燈 202211
初秋や削り直して立つ柾目 杉山乃ぶ子 春燈 202211
行く秋の瀬音高まる滑川 青柳雅子 春燈 202212
秋深し壁に描かれしラストリーフ 江草礼 春燈 202212
行く秋や吾の行方のさだまらず 沼田桂子 春燈 202212
秋めくや新製品の「おーいお抹茶」 山口地翠 春燈 202212
極楽の文学に秋惜みけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202211
風素秋成すべきことの時間割 能村研三 202211
籠り居の減らす目薬秋立ちぬ 甲州千草 202211
秋立つやオセロ一気に色変へて 栗原公子 202211
山々の相聞は風秋に入る 須賀ゆかり 202211
さらさらと秋送り出す竹箒 広海あぐり 202211
透き通る鳥の一声今朝の秋 浜田はるみ 202211
秋立つや流離の雲を遊ばせて 黒滝志麻子 末黒野 202211
秋さびし墓得て遠くなる故郷 石黒興平 末黒野 202211
立秋の行合の空雲一朶 高木邦雄 末黒野 202211
隠沼の風入れかはる今朝の秋 今村千年 末黒野 202211
秋立つや杖一本の旅支度 今村千年 末黒野 202211
玄関の額掛け替へて秋に入る 宮澤靖子 末黒野 202211
鳥声のことに明るし今朝の秋 臼居澄子 末黒野 202211
秋近き水面に滑る日ざしかな 梅津まり子 末黒野 202211
秋深むすずめ色時一行詩 植村蘇星 京鹿子 202211
秋深し未完これありたなごころ 植村蘇星 京鹿子 202211
拝復と書きて磨る墨虫の秋 石原孝人 京鹿子 202211
今朝秋の自在にしなふ手首かな 林すみ 京鹿子 202211
雲は秋埠頭に並ぶコンテナー 都築繁子 あを 202211
木々鳴らす裏山よりの風は秋 森なほ子 あを 202211
石畳尽くる辺りの風は秋 森なほ子 あを 202211
小鳥にも漫ろく秋の恋心 七郎衛門吉保 あを 202211
背もたれの壊れゐて窓際の秋 篠田大佳 あを 202211
尾の美しき鳥来て秋の整へり 増成栗人 202211
芭蕉庵小さな秋の来てゐたり 増成栗人 202211
蕉翁の矢立始めの句碑に秋 増成栗人 202211
生きるもの生かさるるものありて秋 荒川心星 202211
深吉野も熊野も遠し秋に入る 半谷洋子 202211
鉛筆画の「マリリン書店」秋に入る 横井遥 202211
雲切れて上毛三山秋に入る ありかわみのる 202211
秋の午後胴着担いだ女子生徒 木村瑞枝 やぶれ傘 202212
英会話教室の窓夜半の秋 柴崎和男 やぶれ傘 202212
物置の錠前錆びて秋きたる 高橋均 やぶれ傘 202212
今朝の秋まなうらに佇つ笠智衆 竹内文夫 やぶれ傘 202212
秋→1

 

2023年10月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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2023年10月21日