28   100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
行き合ひの雲の高さや秋めきぬ 山口郁子 末黒野 202011
アラートも自粛も慣れて秋を待つ 喜田君江 末黒野 202011
生れし事集きて謳歌虫の秋 渡部恭子 202011
僧と遇ふ谷中細道秋めけり 田中藤穂 202011
梵鐘の響く山寺朝や秋 秋川泉 あを 202011
風向きや樹と屋根下り頬に秋 長崎桂子 あを 202011
太き鯉白き腹見す水の秋 赤座典子 あを 202011
図書館へ自転車漕げば風は秋 須賀敏子 あを 202011
手入れよき軒の鉢植秋団欒 長崎桂子 あを 202011
豊穣の秋を見下ろすのつぽ杉 菅原末野 風土 202012
真つ先に秋を捉へて風見鶏 菅原末野 風土 202012
夕刊はけふ終刊に風は秋 土井ゆう子 風土 202012
とんびの輪少しづつ秋こぼしゆく 高村令子 風土 202012
松籟は安寿のこゑか由良の秋 南うみを 風土 202012
牧は秋馬の名のある飼葉桶 宮内とし子 202012
ブルーブラックインク秋へ書く手紙 頓所友枝 202012
稲の秋少しづつ青広げたり 千葉禮子 202012
岩木嶺の日差し集める柿の秋 千葉禮子 202012
水の秋小皿二枚を洗ふにも 佐藤克江 202012
茅葺きの大屋根並ぶ郷の秋 北郷和顔 末黒野 202012
笑ふ山滴る山も見ずに秋 布施由岐子 末黒野 202012
夜間工事地の底深く秋を掘る 岩崎藍 末黒野 202012
ことのほか老骨に錆出でて秋 杉山善信 末黒野 202012
水枯れし西の湖の秋小さくて 秋川泉 あを 202012
秋休みだとの曾孫の小学校 田中藤穂 あを 202012
海ちかし浜風撫でる稲の秋 長崎桂子 あを 202012
窓の秋楽しんでゐる病臥かな 志方章子 六花 202012
一瞬に消ゆる声聞く寺の秋 谷口一献 六花 202012
カンカンと尿石砕く地下の秋 江見巌 六花 202012
半農半漁半島の縁怒涛の秋 伊藤希脾 京鹿子 202101
灯台に錆一筋の垂れて秋 今瀬一博 202101
風は秋道はみなとへ真つ直ぐに 宮下桂子 202101
いつせいに飛び立つ雀庭は秋 安藤久美子 やぶれ傘 202101
上を向いて今日も歩かう秋なれば 松村光典 やぶれ傘 202101
心にも青空欲しき窓の秋 松山牧子 ホトトギス 202101
絵硝子のランプシェードを拭ひ秋 美濃律子 202101
振り向いてみても一人の野路の秋 山内宏子 202101
潮の香も波風も無く瀬戸の秋 枝みや子 やぶれ傘 202101
皇室の悠久至宝展ゆ秋 片井久子 春燈 202102
宝物の子等の未来や読書の秋 片井久子 春燈 202102
落暉追ふ佐渡に過客の我や秋 小西みさを 春燈 202102
夜の更くる音の深さや末の秋 黒滝志麻子 末黒野 202102
深々と稔りつくしぬ稲の秋 加藤静江 末黒野 202102
草の原小さき秋を埋めつくし 松浦哲夫 末黒野 202102
秋を病み日替りメニュー一巡す 笹村政子 六花 202102
都心歩し人にまぎるる宵の秋 大木さつき ホトトギス 202103
街灯の淡き光や秋さびし 杉山くみ子 末黒野 202103
閉院の間近な医師の秋半ば 田尻りさ 六花 202103
やうやくに秋兆す日のビル斜影 能村研三 神鵜 202107
旅の友又句友とも悼む秋 稲畑汀子 ホトトギス 202108
嵯峨面の裏はしろじろ素秋なる 村田あを衣 京鹿子 202109
忌日過ぎこれより夜々の月の秋 稲畑汀子 ホトトギス 202109
世の中の変化に蹤いて行けぬ秋 稲畑汀子 ホトトギス 202109
体調をととのへしより秋めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 202109
明日の旅あきらめしより秋めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 202109
体調のととのひしより秋めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 202110
快晴となりし今日まで秋らしく 稲畑汀子 ホトトギス 202110
と見かう見先づは一言雲は秋 植村蘇星 京鹿子 202110
手作りの味噌届いたり秋兆す 須賀敏子 あを 202110
西の山頭覗けるやっと秋 長崎桂子 あを 202110
秋と識り風に吹かれる夕散歩 秋川泉 あを 202110
君逝きて仰ぐこと増ゆ月の秋 河本由紀子 春燈 202110
子の部屋のリフォームを決め秋が来る 北城美佐 202110
秋めけば魚の煮付の彌彦かな 山田六甲 六花 202110
母と子の呼びあふ声の秋めける 三木亨 202111
一に神二には家庭医感謝の秋 卯木尭子 春燈 202111
すぐそこに秋が来てます朝の風 深川敏子 春燈 202111
深む秋吾に晩年無かりけり 植村蘇星 京鹿子 202111
秋来ると風の知らせる岬かな 伊藤希眸 京鹿子 202111
黒四を上り下りして探す秋 七郎衛門吉保 あを 202111
黒部の秋一皿にありダムカレー 七郎衛門吉保 あを 202111
澄む秋や予定なき日のまだ続く 須賀敏子 あを 202111
句友病む快癒祈りて深む秋 田中藤穂 あを 202111
西の山頭覗けるやっと秋 長崎桂子 あを 202111
秋と識り風に吹かれる夕散歩 秋川泉 あを 202111
駅へ行く人も少なしコロナの秋 田中藤穂 202112
入院の知らせ二人目となり秋へ 大山夏子 202112
晴天の久方ぶりや稲の秋 森清信子 末黒野 202112
潮風のベンチにふたり波止の秋 今村千年 末黒野 202112
傾ぎしは傾ぎしやうに秋手入れ 小原芙美子 風土 202112
一身を杖に預けて水の秋 赤石梨花 風土 202112
脚の砂払ふ二人や秋一日 高橋まき子 風土 202112
大坂へ先づは七坂鳶の秋 鈴鹿呂仁 京鹿子 202112
相聞がごと身互ひに虫の秋 植村蘇星 京鹿子 202112
虚と実の間合ひいくたび深む秋 北川孝子 京鹿子 202112
人もまた渋が甘みに変はる秋 大畑善昭 202112
秋ひと日母の子として過ごしけり 兵藤惠 202112
掘割の鯉の胴太水の秋 本池美佐子 202112
秋行くや「閉店」の字に迷ひなく 澤田英紀 202112
横書きの句を読むことに慣れて秋 岩藤礼子 やぶれ傘 202112
この秋は数字少なき万歩計 黒澤次郎 やぶれ傘 202112
竜舌蘭静かに咲きぬ築地秋 篠田純子 あを 202112
外濠の暗渠を鷺の浴みて秋 篠田大佳 あを 202112
仲の秋萬古焼器に赤ワイン 長崎桂子 あを 202112
島の秋未来を語る傘寿かな 赤座典子 あを 202112
太陽も風の色にも今日は秋 秋川泉 あを 202112
蒼天を分けて大橋瀬戸の秋 七郎衛門吉保 あを 202112
教科書の銀座に註のつく秋ぞ 篠田大佳 あを 202201
詩心は旅心かと月の秋 和田華凛 ホトトギス 202201
玉堂の水車きつてもきれぬ秋 本田保 春燈 202201
秋 →29

 

2023年10月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。


2023年10月6日