26   100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
古都の秋人気なき墓地父母の声 神田惣介 京鹿子 201901
俳聖の生家訪ふホ句の秋 村上悦子 雨月 201901
秋便り知人の撮りし自己写真 伊吹之博 京鹿子 201901
伏流の湧き出づ観音堂の秋 落合絹代 風土 201901
洗つても洗つても皿我が秋は 松村光典 やぶれ傘 201901
日溜りを楽しむ秋となりにけり 松村光典 やぶれ傘 201901
秋われも発酵途中もろみ蔵 内山花葉 201901
多分わがランゲルハンス島も秋 田辺博充 201901
触媒のやうに今日まで生きて秋 田辺博充 201901
カルデラの湖へ展けし山の秋 西村操 雨月 201901
一分が長い三井家秋がゆく 火箱ひろ 201901
名の川も名のなき川も水の秋 笹倉さえみ 雨月 201901
夕暮れの空がしいんとして秋だ 火箱ひろ 201901
放たれて人恋ふ牛の鳴く秋ぞ 荒川心星 201901
柿の秋伊吹山が力抜いてをり 半谷洋子 201901
秋行くといふに咲きをり姫林檎 小川玉泉 末黒野 201902
行くほどに遠のく雲や風は秋 大西乃子 201902
天平の螺鈿に秋を惜みけり 川内谷育代 馬醉木 201902
人生の秋後半がおもしろし 亀井福恵 京鹿子 201902
逝く秋へ追ひ立ちてゆく千羽鶴 阪倉孝子 201902
いつまでも貸家の札や秋ぞ行く 外山妙子 雨月 201902
鋸屑の舞ひゐる中の秋手入れ 住田千代子 六花 201902
浮くものを岸に片寄せ水の秋 住田千代子 六花 201902
浅酌の相手せし子を偲ぶ秋 本郷桂子 ホトトギス 201903
鐘鳴るも鳴らぬも五山柿の秋 橋本くに彦 ホトトギス 201903
淀川の流れ明るく秋は行く 大橋晄 雨月 201903
ひと刷毛の雲が仕上げてゆきし秋 藤井啓子 ホトトギス 201903
一塊の雲も許さず塔の秋 古賀しぐれ ホトトギス 201903
灯明の微かに揺れる秋少し 小沢えみ子 201904
風と抜ける上野の森の秋めいて 大山夏子 201904
二十四の瞳笑顔の古稀の秋 いろは 201904
山姥に出会ひ叶はず野路の秋 山口登 末黒野 201904
旧道面影残し柿の秋 大霜朔朗 末黒野 201904
この秋をいかに乗り越えゆかんかな 稲畑汀子 ホトトギス 201908
快晴や奥の細道辿る秋 稲畑汀子 ホトトギス 201908
若かりし夫の生涯偲ぶ秋 稲畑汀子 ホトトギス 201908
スケジュール通りに行かぬ秋となる 稲畑汀子 ホトトギス 201908
今日の秋スパイス変へてみるカレー 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908
神宮の杜に鳴くもの秋めける 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908
三箇月ぶりの散髪秋めける 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908
丸の内ビルの底より秋めける 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908
万巻の書読めず秋重ねても重ねても 柴崎富子 白地 201909
子規虚子の息吹を今に伊予の秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201909
秋めきて帽子を少し重くして 七郎衛門吉保 あを 201910
竹林の風の持て成し嵯峨素秋 鈴鹿仁 京鹿子 201910
追伸の「秋」の一文字窓素秋 鈴鹿呂仁 京鹿子 201910
又逢へて語れば尽きぬ旅の秋 稲畑汀子 ホトトギス 201910
この日和やうやく秋と言へさうに 稲畑汀子 ホトトギス 201910
竹林の風の結び目秋初め 鈴鹿呂仁 京鹿子 201910
秋めいてめりはりのなき日の過ぎぬ 谷口一献 六花 201910
焚く香を白檀に変へ今日の秋 七郎衛門吉保 あを 201910
試し掘りの男三人芋の秋 白石正躬 やぶれ傘 201911
秋へ乗船かの一行の翻る 井上菜摘子 京鹿子 201911
鯉はねて村百軒の水の秋 鈴鹿仁 京鹿子 201911
天を抱く朱の大鳥居水の秋 鈴鹿呂仁 京鹿子 201911
大楠の梢ゆるがせ風は秋 加藤静江 末黒野 201911
昨日かと妻の問ひかけ秋来る ふなかわのりひと 201911
立ち居のたび鳴りたる骨の音も秋 川崎真樹子 春燈 201911
万国旗オール励ます風は秋 岡田桃子 201911
身を反らし蔓引くことも野路の秋 宮内とし子 201911
定年や背広より脱皮して秋 七種年男 201911
新しき木椅子の香り風は秋 黒滝志麻子 末黒野 201911
舞殿のジャズコンサート秋初め 岡田史女 末黒野 201911
庭を掃く隣の音も秋めきぬ 出牛進 201911
ふる里の秋いつぱいの宅配便 藤野力 馬醉木 201911
覗かせてもらふ毛鉤の箱は秋 根橋宏次 やぶれ傘 201911
胸にあるさざなみもまた水の秋 コ田千鶴子 馬醉木 201911
木屋町にまた灯の入りて水の秋 山田天 雨月 201911
娘の初の上梓に盃を菊の秋 横山昭子 雨月 201912
雲は秋ハンバーガーで始まる恋 波戸辺のばら 201912
生き生きて秋を見たまえ山の人 瀬川公馨 201912
相応に生かされ生きて無我の秋 植村蘇星 京鹿子 201912
あんパンにちょっと言い寄る空は秋 坪内稔典 船団 201912
雲は秋あんパン一個と自己愛と 坪内稔典 船団 201912
あんパンと他力の心あって秋 坪内稔典 船団 201912
名も知らぬ鳥鳴くチチと秋きたる 柴田靖子 201912
付度し改竄し栄転の秋 知念哲庵 船団 201912
もう少し声を落とせよ雲は秋 谷さやん 船団 201912
渡し場に人語らする水の秋 平沢恵子 春燈 201912
磨ぎ汁を庭にまきやる秋初め 森美佐子 やぶれ傘 201912
秋哀し太子と舎利の物語 今泉忠芳 ある日の滴 201912
師の露払ひ勤めし頃の秋旅恋ふ 渕上千津 201912
いせ辰の小物に藍の深む秋 千田百里 201912
名を知らぬ小花を愛でて野路の秋 高橋あさの 201912
水煙に思ひ凝れり塔の秋 今泉忠芳 ある日の滴 201912
小さな秋さがしに箱根黒たまご 持田信子 春燈 201912
新秋や濠に古墳の写り込む 平居澪子 六花 201912
魚籃観音もままならぬ秋不漁 河崎國代 春燈 201912
手に受けし水道の水秋めける 小島良子 201912
雲は秋向こうの岸に小学校 つじあきこ 船団 201912
あんパンに言い寄られたよ雲は秋 坪内稔典 船団 201912
窯を焚く煙や丹波の風は秋 武生喜玖乃 雨月 201912
秋沁むや仏の面に走る罅 足立典子 雨月 201912
雷神のへそ隆隆と秋が来る たかはしすなお 201912
秋更くるコントラバスの茜色 川井さち子 風土 201912
高層のビルの間も月の秋 柿沼盟子 風土 201912
ムーミン村絵本の中を歩く秋 酒井たかお 201912
秋生るる高校野球果てし空 小笠原妙子 201912
千切れては雲が雲追う馬柵の秋 山田邦彦 201912
門前の江戸よりの茶屋柿の秋 山内光枝 雨月 202001
秋→ 27

 

2023年9月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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2023年9月26日