24   100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
早朝より秋一日の病院よ 大坪景立 万象 201701
秋行くかとんばう上下繰り返す 大坪景立 万象 201701
ある朝の山の濃紺秋ふかむ 井上春子 春燈 201701
ウイスキー眠らす森や水の秋 鈴木庸子 風土 201701
郷の秋問ひたげ叔母のデスマスク 小林輝子 風土 201701
清秋や素手にておはす観世音 服部早苗 201701
掬ぶ手に朝の日透けて水の秋 堀田順子 馬醉木 201701
塩田の空は大きく島の秋 あさなが捷 201701
オレンジは幸せな色柿の秋 望月晴美 201701
料理書の染みに家族史秋更くる 荒井千瑳子 201701
ことごどく実の落ちてニュートンの秋 七種年男 201701
寺町の夕風はたと秋めける 今橋眞理子 ホトトギス 201701
名園の景の曼陀羅秋浅し 橋本くに彦 ホトトギス 201701
神域の松の枝ぶり水の秋 都築繁子 201701
秋なれや神話の国も現世も 大山夏子 201701
引出しの把手に輪ゴムかけて秋 丑久保勲 やぶれ傘 201701
百幹の竹林ゆらす風は秋 佐藤貞子 雨月 201701
はぐれ仔牛の声のかするる阿蘇の秋 栗山恵子 雨月 201701
峡の秋念仏講も途絶えけり 須賀敏子 あを 201701
秋を撮る車椅子なるカメラマン 松村光典 やぶれ傘 201702
秋哀し遊女となりし女官達 和田華凛 ホトトギス 201702
紡ぐ音も縒り合はす音も虫の秋 立村霜衣 ホトトギス 201702
明日さらに高み訪ねむ山の秋 安原葉 ホトトギス 201702
味噌の荷に林檎三個や里の秋 堺昌子 末黒野 201702
手ぶりにて道を教へぬ古都の秋 菅野日出子 末黒野 201702
梨畑伐られそのまま又の秋 佐々木秀子 201702
飛行機雲横一文字古都の秋 神田惣介 京鹿子 201702
廃校の校歌校訓秋憂ふ 植村蘇星 京鹿子 201702
パン二つ食らうて秋は嫌ひです 田尻勝子 六花 201702
秋行くや樹影痩せゆく並木径 高村令子 風土 201702
その中の五橋を巡り水の秋 来海雅子 201702
秋と冬分かつ結界石蕗の花 久保夢女 201702
仲見世の和装小物屋秋初め 森美佐子 やぶれ傘 201702
逝く秋や連結はなす一輌車 村田あを衣 京鹿子 201703
夕映えの富士迫り来る野路の秋 池谷鹿次 末黒野 201704
秋行くや老の暮しにぬかりなく 木村享史 ホトトギス 201704
師を秋を惜みて集ふ句座なりし 大木さつき ホトトギス 201705
秋ひとり音を集めて音捨てて 中居由美 船団 201707
快晴といふみちのくへ旅の秋 稲畑汀子 ホトトギス 201708
東京は広し迷.路を巡る秋 稲畑汀子 ホトトギス 201708
祝の秋ロビーの混んでをりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201708
亡き人を偲ぶことより奥の秋 稲畑汀子 ホトトギス 201708
みちのくの秋は快晴なりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201708
季節感秋へずれ込む花氷 稲畑汀子 ホトトギス 201708
山の秋夫逝きてより訪はぬまま 稲畑汀子 ホトトギス 201708
家居より旅多き秋なりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201708
悲しみも喜びも抱き集ふ秋 稲畑汀子 ホトトギス 201709
母逝きて身の秋に打つ句読点 高橋和女 風紋 201709
やつと来た不老不死の湯浜の秋 稲田延子 やぶれ傘 201710
日曜の邑の暮れ行く稲の秋 渡邉孝彦 やぶれ傘 201710
おほかたは百姓暮し稲の秋 久保東海司 201710
月光をつれて風来る窓の秋 藤岡紫水 京鹿子 201710
つくづくと鴉は黒し水の秋 今井肖子 ホトトギス 201710
光る雲散らばる雲や空の秋 今井肖子 ホトトギス 201710
水郷の秋や田舟の行き通ふ 座古稔子 201710
棒買ひに出るには出たがすでに秋 佐藤喜孝 あを 201711
棒を一本引きて秋になる 佐藤喜孝 あを 201711
買つてすぐ履いてくる靴今日の秋 笠井敦子 201711
また別の秋を付けたすマスタード 鷺山珀眉 京鹿子 201711
竿出して湖の素秋に前屈み 松本鷹根 京鹿子 201711
水切りのみづ閃閃と瀬田の秋 和田照海 京鹿子 201711
秋めいて錠前錆びし子規文庫 小林共代 風土 201711
阿夫利嶺へたな引く雲や秋めきて 今村千年 末黒野 201711
秋されて葦へ落ちゆく水の音 岡田史女 末黒野 201711
いち早く秋へ誘ふ野草かな 山本茂子 末黒野 201711
秋口の木々の夕べの息づかひ 間谷雅代 馬醉木 201711
草原をならし吹く風秋めきぬ 黒滝志麻子 末黒野 201711
秋措みけり風者の荒ければ 今井肖子 ホトトギス 201711
濡るるほど緊まる浜砂秋めけり 加藤峰子 201711
夕風が確かな秋を誘へるm 堀田こう 雨月 201711
雲迅し大地に秋を撒きながら 高橋道子 201711
秋初め鉦鼓の音色透き徹る 今井充子 201711
鳥の眼に山河は仲びて水の秋 菊川俊朗 201711
高野の秋金剛界にパスタ膳 渕上千津 201711
秋を知る渚伝ひの土踏まず 松井志津子 201711
風素秋毛並揃うて来る羊 甲州千草 201711
澄む秋へ弾道ミサイル飛ばす国 大畑善昭 201711
ゆつたりと鯉のよりくる水の秋 秋山信行 やぶれ傘 201712
院通ひ秋待つ余生ヘネジを巻く 関東美佐栄 京鹿子 201712
視野広し左見右見や風は秋 植村蘇星 京鹿子 201712
秋来るや老躯に痒き痕残し 小田嶋野笛 末黒野 201712
ざわざわと葉擦れの音や蘆の秋 山崎稔子 末黒野 201712
灯台の点灯早し磯の秋 佐藤康子 末黒野 201712
頭陀袋に何かごろごろ水の秋 雨村敏子 201712
滑り良き筆の多言や秋すすむ 石田静 201712
をちこちに秋ちりばめし手漉和紙 石田静 201712
手に掬ひし水に空あり秋であり 七田文子 201712
早朝の洪鐘ひびく古都の秋 宮田豊子 春燈 201712
型染の木型に扇子風は秋 吉武美子 201712
美術の秋上野は遠くなりにけり 佐々木並 春燈 201712
そこここの秋にならうとしてをりぬ 沼田桂子 春燈 201712
秋さびし風に動かぬ風見鶏 岡野里子 末黒野 201712
外輪船に見送り四人雲は秋 波戸辺のばら 201712
八人の下足ひしめきあうて秋 辻水音 201712
ぎこちない鎖編み十二歳秋 辻響子 201712
すごいねと言われスゴイと答え秋 たかはしすなお 201712
かたくなな弟の笑み柿の秋 辻水音 201712
早秋や出窓の日差し遠のきて 松田ひむれ 201712
琵琶湖なら秋もまたよし季湖がいて たかはしすなお 201712
石筍の菩薩つややか水の秋 芝宮留美子 万象 201712
秋 →25

 

2023年9月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。


2023年9月17日