22   100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
秋さむし雨垂れ受ける砂利のいろ 大崎紀夫 虻の昼 201510
のぼさんの伊予はまほろば柿の秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510
陸奥へ鉄路一本稲の秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510
駅を出る一歩に香る稲の秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510
秋模様濃くなる谷を覗きけり 中江月鈴子 201511
昨夜の雨やうやく秋を覚ゆなり 久保晴子 雨月 201511
訃報来てつくづく人を思ふ秋 大橋晄 雨月 201511
近江路に継ぎ北陸路稲の秋 大橋晄 雨月 201511
寂しいぞ花ども秋は嫌ひなり 井上石動 あを 201511
新らしきタオルに替へて秋迎ふ 田中藤穂 あを 201511
彷徨ひし蛇は無傷のまま秋へ 丸井巴水 京鹿子 201511
藍染のランチョンマットけさの秋 橋添やよひ 風土 201511
散髪を終へて地上へ秋めきぬ 太田良一 末黒野 201511
若年のききとり早し医師の秋 下山田美江 風土 201511
十字路で行方不明の秋津かな 大坪景章 万象 201511
耳しひの的中の音聞く秋ぞ 大坪景章 万象 201511
水の秋いのちあるものみな映る 吉田順子 201511
さざ波の秋あきあきとささやきて 柴田靖子 201511
姫路城のそびらの雲も秋めけり 落合絹代 風土 201511
歩いても歩いても横浜の秋 田村すゝむ 風土 201511
鴎とぶ秋や水兵さんの歌碑 田村すゝむ 風土 201511
空の色湖へひろげて秋来る 高村令子 風土 201511
手仕事のこま糸転げ小さき秋 大内幸子 六花 201511
暮れる湖鷺の孤立の秋めけり 松本鷹根 京鹿子 201511
ひと草もわれもまた秋ゆれるから 鈴鹿呂仁 京鹿子 201511
石庭の白砂乱るる月の秋 尾野奈津子 春燈 201511
家ごとに蔵のある村早稲の秋 西住三惠子 201511
若き日の筆跡たしか八十の秋 四條進 201511
古寺を礎石に偲ぶ庭の秋 飯田ひでを 201511
長浜より父の愛でにし伊吹の秋 大橋晄 雨月 201511
いづくよりの風とも分かず秋めける 大橋晄 雨月 201511
秋送る縄文土偶の遠まなこ 吉永すみれ 風土 201512
方丈の襖の鷹の眼にも秋 石井秀一 風土 201512
鳶の輪の大きく秋をこぼしけり 高村令子 風土 201512
層搭を鯉の横切る水の秋 橋添やよひ 風土 201512
秋兆す隅田川の水の豊かさに 江木紀子 雨月 201512
山の秋手擦れの句帳ひらきけり 水田壽子 雨月 201512
暦では秋で骨まで食べられます 池田澄子 船団 201512
流木の水に打たるるままの秋 雨宮桂子 風土 201512
引越しの荷物の陰に秋溜まる 辻響子 201512
白雲なり秋をひねもす遊ぶなり 種田果歩 201512
山の音瀬の音秋を深めけり 松本三千夫 末黒野 201512
秋ツアー視野に浮き立つ筑波山 和田政子 201512
竹箒ゆつくり使ふ庭も秋 臼井珊瑚 201512
朝刊を受く全身に秋たちぬ 高尾寛美 京鹿子 201512
秋あはれ雨粛々と今日もまた 飯田ひでを 201512
誰一人見てをらぬ雲秋連れて 飯田ひでを 201512
秋交る猫と洗濯日和かな 定梶じょう あを 201512
白鷺のときに横向く水の秋 矢野百合子 201512
秋だねとただそれだけのことを言ふ 奥井あき 201512
指先を包んでもらふ少し秋 あさなが捷 201512
ひと群れの鳥の過ぎゆく沼の秋 内海良太 万象 201512
秋もはや落つるにまかす山葡萄 小林愛子 万象 201512
本閉ぢてこの世の秋に帰りたり 有松洋子 201512
幼稚園児の声撥ね返る水の秋 篠田純子 あを 201512
灯明の炎の揺れる堂の秋 飯田ひでを 201512
蹲踞とは何のことかよ秋さびし 飯田ひでを 201512
松澄みて琴柱灯籠水の秋 松本三千夫 末黒野 201512
湖昏れて魚の跳ねる音も秋 河島坦 京鹿子 201512
手鏡に真顔横顔ありて秋 松田泰子 末黒野 201512
吸口に群るるマウスや水の秋 近藤真啓 春燈 201512
夫の忌のまた巡り来る秋半ば 平居澪子 六花 201512
後れ毛を掻き上げ巡る潟の秋 長谷川友子 春燈 201512
外灯の照らす縁石虫の秋 渡邊孝彦 やぶれ傘 201512
秋めきて抹茶の泡のきめ細か 安藤久美子 やぶれ傘 201512
冷凍のパンのパキッと折れて秋 小山陽子 やぶれ傘 201512
雑貨屋によき匂ひある秋初め 小山陽子 やぶれ傘 201512
笑ひたる後しみじみと寄席の秋 野坂民子 馬醉木 201512
佳きものに一葉の秋といふ言葉 後藤立夫 ホトトギス 201512
秋落葉本郷医書店坂がかり 鈴木良戈 201512
秋逝くや昨日と違ふ風に会ふ 吉永すみれ 風土 201512
壁占めて競ふ魚拓や鰡の秋 久保東海司 風鈴 201512
ウィスキー眠らす森や水の秋 鈴木庸子 風土 201512
澄む秋や白鷺首を入るる空 矢野百合子 201601
大門をくぐりて空の秋めける 今橋眞理子 ホトトギス 201601
病窓の秋逝く空を見てひと日 小渕二美江 春燈 201601
柿葺く槌音ひびき水の秋 市村明代 馬醉木 201601
うなぎ屋の奥までずいと水の秋 中島陽華 201601
一輪車くるりと秋はゆきにけり 大崎紀夫 やぶれ傘 201601
ラジオ体操秋一日はじまれり 山荘慶子 あを 201601
氷川丸の汽笛どよもす末の秋 東小薗美千代 末黒野 201601
ふたたびの母のゐぬ秋母とゐる 松林依子 201601
風は秋伸びはうだいの荒草に 松田泰子 末黒野 201601
造船の鎚の響きや水の秋 三木千代 201601
万全な空の青さや山は秋 箕輪カオル 201601
秋といふ額縁動物園しづか 高橋道子 201601
山奥のチェンソーの音秋仕舞 七郎衛門吉保 あを 201601
ワッフルを二つ食べれば暮るる秋 小山陽子 やぶれ傘 201601
風の秋葛の葉見せる二おもて 池永加代 京鹿子 201601
群れ来ては群れ去る鯉や水の秋 犬塚李里子 201601
廃航の桟橋ひとつ島の秋 和田照海 京鹿子 201601
能管の肘の高さに秋来る 柴田佐知子 201601
搭乗の人のうしろに旅の秋 佐土井智津子 ホトトギス 201601
いまひとつぴりつとしない空の秋 橋本くに彦 ホトトギス 201601
大寺のタワーの空も秋めきぬ 今橋眞理子 ホトトギス 201601
あれは鳶あれは山鳥城の秋 戸栗末廣 201601
秋になる南蛮漬の味がしみ つじあきこ 船団 201602
入り乱れてや人の秋鹿の秋 古賀しぐれ ホトトギス 201602
いづくよりの風とも分かず秋めける 大橋晄 ホトトギス 201602
津和野路の堀の真鯉や水の秋 峰幸子 末黒野 201602
秋→ 1

 

2023年9月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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2023年9月11日