18   100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
弟に謝し生継げる吾の秋 大橋敦子 雨月 201209
読みかけの本そのままに秋ねむし 吉成美代子 あを 201210
風吹いて雨降つて槍降つて秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210
遥かなる光年の星海の秋 上原重一 201210
週末は故郷泊り窓の秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210
生薬を一日九粒秋を待つ 田中藤穂 あを 201210
朝夕の風に小さな秋とらふ 本郷宗祥 かさね 201211
島々は島のかたちに暮れて秋 清海信子 末黒野 201211
見えぬもの風に見送り秋となる 中山純子 万象 201211
青空に消えゆく雲や尾瀬の秋 谷貝美世 末黒野 201211
セミの声聞こえなくなり秋ちかし 廣瀬将也 201211
松皮に眼すりつけ志功の秋 十川たかし 201211
病室の曇りなき玻璃雲は秋 小川玉泉 末黒野 201211
飛行船のまた戻りくる鯊の秋 栗原完爾 春燈 201211
一遍のこゑからからと山の秋 竹中一花 201211
散歩道草々愛でて背に秋 芝宮須磨子 あを 201211
万華鏡きらきら秋を引き寄せて 杉本光祥 201211
お茶乞ひてお茶のありたる家の秋 森田子月 ぐろっけ 201211
秋へ移る光うつろに淡は淡はと 丹生をだまき 京鹿子 201211
魚野川に数の瀬頭稲の秋 酒井秀郎 返り花 201211
金平糖一つふくめば蘭の秋 和田森早苗 201211
田の中の前方後円墳に秋 神蔵器 風土 201211
みちのくの秋を買込む物産店 篠原幸子 春燈 201212
古池や野猫現る野路の秋 吉田優美子 六花 201212
情なやこの秋にして師の墓参 大坪景章 万象 201212
斎王代禊の池に秋映る 内藤京子 ぐろっけ 201212
俳誌より名の消えし友増えて秋 丹生をだまき 京鹿子 201212
抱擁のポスター秋は腕のなか 直江裕子 京鹿子 201212
盲目の友に詩あり秋のあり 山本町子 風土 201212
カーナビに誘導されつ秋探す 福田かよ子 ぐろっけ 201212
暑き秋凌がむとして畑へ出る 椿和枝 201212
色糸のさしこのベスト飛騨の秋 戸田春月 火星 201212
触りゆく木に水の音秋のおと 齋藤厚子 201212
帰路急ぐ松風五臓あらふ秋 吉弘恭子 あを 201212
水音の裡に時待つ岳の秋 間島あきら 風土 201212
切磋琢磨句友の笑顔秋迎ふ 水野弘 ぐろっけ 201212
千里浜の秋白波に日の没す 須賀敏子 あを 201212
川は水たつぷり湛へ稲の秋 山内碧 201212
川風に吹かれて秋にひたりけり 白石正躬 やぶれ傘 201212
草黄ばみ高原の秋足早に 尾崎みつ子 雨月 201212
渡る風流るる雲に秋を知る 向江醇子 ぐろっけ 201212
高橋のぐるりかんかん照りの秋 丑久保勲 やぶれ傘 201212
光彩の三門と化し秋を立つ 豊田都峰 京鹿子 201301
狛犬の声を聞くかに宮の秋 今泉あさ子 末黒野 201301
やはらかな水琴窟の音も秋 山本無蓋 201301
橋に身を折るや反らすや鯊の秋 南うみを 風土 201301
雨の譜の池の囲秋を深めけり 篠原幸子 春燈 201301
一片の雲もゆるさず塔の秋 尾崎みつ子 雨月 201301
突堤の端にて秋とすれ違ふ 林いづみ 風土 201301
歳月は巨石を遺し城の秋 古賀しぐれ ホトトギス 201301
この森の深くなりしと思ふ秋 榎本桂子 万象 201301
秋は白ラルゴの風の新世界 小林和世 201301
秋清し奥殿わたる巫女の鈴 小西和子 201301
列島の二つの海に秋二つ 山本達人 かさね 201301
櫂使ふ音の軋むや秋の果 有松洋子 201301
鎌倉の秋や箸屋に長居せり 村上倫子 201301
小手先の俳句づくりに飽きし秋 まつのたく ろんど 201301
幾千の有情をうつす川は秋 原田達夫 201301
新聞紙重ね一束秋の行く 伊東和子 201301
真っ白い椅子が一脚雲は秋 坪内稔典 船団 201301
真青なる宇宙背景富士の秋 北尾章郎 201301
逆光に島影かさね瀬戸は秋 川村清子 馬醉木 201301
船頭の声朗々と渓谷は秋 久世孝雄 やぶれ傘 201301
見えぬ子に空の青さを言うて秋 頓所友枝 201301
どこまでも秋どこからも津軽富士 大畑善昭 201301
姑の忌や一壺に秋を集めたる 杉本綾 201301
朝市のかかさの笑顔飛騨の秋 小林和世 201301
あれこれと気紛れランチ食の秋 北田敏子 201301
なじみたる都会の空とちがふ秋 佐藤喜仙 かさね 201301
臥す父の向き幾たびも変へて秋 柴田佐知子 201302
秋去るや誰も知らない明日が来る 松田都青 京鹿子 201302
秋閑か老いたる耳の所為ならず 松村光典 やぶれ傘 201302
高畠駅高畠石の光る秋 佐藤玲華 ろんど 201302
雨粒の中も天下の秋ならむ 橋本くに彦 ホトトギス 201302
リハビリのシューズに替へて秋一歩 秋田直己 ぐろっけ 201302
歳時記と十たびの秋を迎へけり 金子つとむ ろんど 201302
山路手形舟路手形や関の秋 間島あきら 風土 201302
夕茜褪せゆく早さ島の秋 加藤静江 末黒野 201302
六十余秋巡り来て夫婦かな 向江醇子 ぐろっけ 201302
笑顔よし身のそぶりよし嬰の秋 丸田信宏 京鹿子 201302
それぞれの夜具足す夕べ末の秋 村田とくみ ぐろっけ 201302
あれこれと文化伝へる京の秋 丸田信宏 京鹿子 201302
天・地・人みちのくの秋忘れまじ 大森尚子 風土 201302
雲は秋折り目のつきしグラシン紙 広渡敬雄 201303
存へてかくも豊にホ句の秋 後藤比奈夫 ホトトギス 201303
仏壇が居場所となりし妻の秋 木村享史 ホトトギス 201304
秋であるスープカレーの塩加減 中原幸子 船団 201304
恋人よ秋とは赤くなることか 網野月を 201304
秋ですね胸の振子が鳴り出しぬ 鈴鹿百合子 猫贔屓 201305
秋を待つ都心は気温上昇中 稲畑廣太郎 ホトトギス 201307
秋を待つベガアルタイルデネブかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201307
のこ太く押し引く氷秋をふと 山田六甲 六花 201309
呑み込むに少し手間どるけふの秋 頓所友枝 201310
海峡の船笛に秋きざしけり 山田六甲 六花 201310
海軍の栄枯盛衰ここに秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201310
宿坊の創作料理はやも秋 和田郁子 201310
眼鏡屋へ秋の仔細を買ひに来し 上野進 春燈 201310
ソラマチとふ立方体の街に秋 林昭太郎 201310
湯じめりの巨岩の神を拝み秋 大畑善昭 201311
もの影の四方の隅より秋生まる 藤岡紫水 京鹿子 201311
秋→ 19

 

2022年10月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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2022年10月27日