15   100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
秋闊歩門また門の松山城 赤木和代 201001
ひと呼吸おきて竿振る鯊の秋 小林成子 火星 201001
ひと雨に秋の気配となりし苑 舩越美喜 京鹿子 201001
安産に感謝の涙秋の午後 伊吹之博 京鹿子 201001
ゆづり合ふ一本道の山は秋 岡野ひろ子 201001
今秋も相へじとの思ひ永遠にとは 高木智 京鹿子 201001
道産子てふ馬佇みて牧の秋 小澤昭之 201001
徳川の位牌を祀る寺の秋 加藤北天 雨月 201001
この秋も本気で生きて飯うまし 中山純子 万象 201001
白飯てふ言葉も知りし戦の秋 田中藤穂 あを 201001
飯田家の土塀どつしり甲斐の秋 彦根伊波穂 201001
おむすびの味格別や野路の秋 小倉正穂 末黒野 201001
母と歌ひし寮歌の綴り秋かげり 滝川あい子 雨月 201001
本復を励ましつづけいつか秋 山田弘子 ホトトギス 201001
摩周湖は沈みてをりぬ秋の底 松本周二 201001
万葉ヘタイムスリップ奈良の秋 山口キミコ 201001
手を握るだけの見舞や秋淋し 大橋伊佐子 末黒野 201001
秋に生ることばひとつをたづさへて 佐藤喜孝 あを特作 201001
秋闌くる水屋の多き奈良井宿 田中貞雄 ろんど 201001
缶蹴りの缶たかだかと雲の秋 中嶋麿澄 201001
鐘一つ撞かせて貰ふ寺の秋 金子隆吉 201001
食卓の果物秋となりにけり 有村キミ子 酸漿 201001
畝の間を猫車くる秋ぐもり 大崎紀夫 やぶれ傘 201001
胸を打つラジオ流れる里の秋 鷲見多依子 201001
郡上秋名水に味なかりけり 田中藤穂 あを 201001
大地より空より秋の来たりけり 高村令子 風土 201001
古都の秋通りすがりに香薫る 森山のりこ あを 201001
光背に千の仏や秋闌けて 江草礼 春燈 201001
摩耶の秋牧場のロバは首を垂れ 小林玲子 ぐろっけ 201002
撞く鐘の満山秋を深うせり 木村美智穂 遠嶺 201002
もう一歩踏み出せぬなり秋憂ひ 鈴木とみお ろんど 201002
閑谷の大きな秋に育まれ 本多俊子 201002
開墾の土を篩ひて秋のゆく 藤澤陽子 201002
ぶぶ漬けの京都観光秋盛り 松田和子 201002
黒焦げの胎内佛や秋しんしん 丹生をだまき 京鹿子 201002
沖風のかすかにありて真間の秋 橋本良子 遠嶺 201002
封卸ゆーカーテンを解き窓の秋 水田むつみ ホトトギス 201002
風暮れて水暮れてゆく庭の秋 水田むつみ ホトトギス 201002
若冲展の蟹も鯨も秋の中 奈佐幸子 201002
秋そこに己が影にもつまづきて 坂本敏子 京鹿子 201002
鈴の音じやらんと通る杜の秋 白石正躬 やぶれ傘 201002
間違つてゐるかも秋も深む径 湯川雅 ホトトギス 201002
人あふれ佛が見えぬ秋の影 山口素基 万象 201002
故里の山川切に秋を恋ふ 廣瀬義一 雨月 201002
地下足袋をしばらく履かず稲の秋 高倉恵美子 201002
くろがねの秋に親しむ甲斐路かな 野畑小百合 201002
潮騒と実りの秋と伊豆の空 松村光典 やぶれ傘 201002
航跡が小島引っ張る瀬戸の秋 北川キヨ子 201002
虚子踏みし足跡辿り山の秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201003
門川に岩魚走りて郷の秋 山田しづ惠 201003
空といふ青い帽子で歩く秋 岩垣子鹿 ホトトギス 201003
十句捨て残りし一句ホ句の秋 木村享史 ホトトギス 201004
正面の佐渡を恋ひ坐す像の秋 安原葉 ホトトギス 201004
潮騒と空と稔りの伊豆の秋 松村光典 やぶれ傘 201004
コップ水のレンズ秋はライスカレー 網野月を 201007
初日をろがむ高屋窓秋の忌なりけり 高橋龍 201007
一日は雨に明けたる京の秋 稲畑汀子 ホトトギス 201008
みちのくの秋をたづぬる旅の待つ 稲畑汀子 ホトトギス 201008
これよりの夜空楽しむ秋となる 稲畑汀子 ホトトギス 201008
木星の孤高の光放つ秋 稲畑汀子 ホトトギス 201008
快晴へ刻々岩木山の秋 稲畑汀子 ホトトギス 201008
計りごと着々秋を近づけて 稲畑汀子 ホトトギス 201008
灯点せば秋の気配のひとしほに 小川匠太郎 201009
これよりの旅路の秋を楽しまむ 稲畑汀子 ホトトギス 201009
秋や酔ふ老に短き寮歌あり 桂樟蹊子 201009
カーテンを寄せてつなぎぬ庭の秋 稲畑汀子 ホトトギス 201009
上木の秋をも待たず君逝くか 水原春郎 馬醉木 201009
虚子踏みし足跡辿り山の秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201009
玉紫陽花玉そろへつつ秋を待つ 阿部ひろし 酸漿 201009
若武者のごとき二頭や鹿の秋 片山由美子 201010
寧楽の秋正倉院展北倉に 林日圓 京鹿子 201010
フランシスコザビエルに会へさうな秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201010
マヌカンの細き指先秋を呼ぶ 藤見佳楠子 201010
さざなみに樹影きらきら塔の秋 布川直幸 201010
秋はまた秋の白さよ百日紅 阿部ひろし 酸漿 201010
秋を待つ一幹のなき窓に向き 井上信子 201010
快晴は神のみこころ旅の秋 稲畑汀子 ホトトギス 201010
大音声挙げて神輿の秋が来る 伊藤希眸 京鹿子 201010
峠路を越ゆるバイクの灯も秋に 中田みなみ 201011
ようそろの客は一名島の秋 大石誠 201011
ヘアバンドきりりと秋のはじめかな 西村純代 201011
高原は秋若者の声透き通る 森山のりこ あを 201011
高速道大きく曲り雲は秋 上谷昌憲 201011
燈籠の火袋秋を点しけり 川崎良平 雨月 201011
昨日けふ風の移ろひ秋を知る 伊藤憲子 201011
覗くにはほどよき穴のありて秋 高倉和子 201011
音たてて激しく秋となる日かな 遠藤実 あを 201011
七分間の空中散歩秋そこに 森山のりこ あを 201011
秋かなし恩ある古老の訃報とは 大橋敦子 雨月 201011
秋たつや深呼吸して伸びをして 藤澤陽子 201011
吾さそふ秋満杯の旅プラン 池田加寿子 201011
消印の近くて遠し秋闌くる 鈴鹿仁 京鹿子 201011
母の忌や一輪挿に秋の来て すずき巴里 ろんど 201012
病棟ゆ遠漁火の見えて秋 中山純子 万象 201012
雲だけは秋のかたちになつてゐる 沼田桂子 春燈 201012
雲は秋の潜々とゆく天守閣 金澤明子 火星 201012
あれほどに焦がれし秋のあたりまへ 沼田桂子 春燈 201012
公園の手品師秋を出してみよ 古俣万里 ろんど 201012
遅遅として進まぬ整理老の秋 森山のりこ あを 201012
ピアノ据ゑ新宅の秋定まりぬ 金子つとむ ろんど 201012
秋→ 16

 

2022年10月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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2022年10月14日