秋のこゑ     111句

秋のこゑ  秋の声

作品
作者
掲載誌
掲載年月
底知れぬ地獄沼から秋のこゑ 大場燈児 風土 199911
百体の観音百の秋のこゑ 林裕子 風土 199911
大橅の魑魅もすなる秋のこゑ 春川暖慕 銀化 199911
秋のこゑ一書を抜きし暗みより 櫨木優子 199912
法螺貝の渦より生れし秋のこゑ 水内慶太 銀化 199912
見馴れたる木からほつほつ秋のこゑ 藤岡紫水 京鹿子 199912
葦原の河越えてくる秋のこゑ 千代田葛彦 馬醉木 200010
戸袋に狭まつてゐし秋のこゑ 東麗子 銀化 200010
箒目に添うて出づらふ秋のこゑ 松本康司 銀化 200011

 鈴木創『石のこゑ』序句

耳をすませば石のこゑ秋のこゑ

鷹羽狩行 200012
太古の香土器の罅より秋のこゑ 大谷茂 遠嶺 200012
夜は海の近づく関址秋のこゑ 安達実生子 200111
山国に雲のゆきかふ秋のこゑ 宮川みね子 風土 200111
秋のこゑ死を忘れゐる明け暮れに 波多洋子 銀化 200111
手つかずの父の用箋秋のこゑ 能村研三 200211
人逝きて草木にまじる秋のこゑ 神蔵器 風土 200310
身ほとりの未整理のまま秋のこゑ 伊藤真代 200311
銃眼より水天一碧秋のこゑ 兼久ちわき 馬醉木 200312
「帝蚕倉庫」の文字かすれをり秋のこゑ 高千夏子 200312
促され手術躊躇ふ秋のこゑ 大塚民枝 酸漿 200401
吊橋を渡れば澄みて秋のこゑ 中島霞 ぐろっけ 200402
三代の杉の天より秋のこゑ 池元道雄 馬醉木 200412
石蹴つて竹に音あり秋のこゑ 神蔵器 風土 200412
透明の傘打つ雨や秋のこゑ 柿沼盟子 風土 200501
大樟のどの木ともなく秋のこゑ 前迫寛子 河鹿 200501
亡き吾子の起き上り小法師秋のこゑ 大塚民枝 酸漿 200511
もう老いぬ翁面より秋のこゑ 柴田佐知子 200511
二上山に棲みし木霊や秋のこゑ 谷岡尚美 200512
不整脈探る指先秋のこゑ 大塚民枝 酸漿 200512
足元のうつせ貝より秋のこゑ 高千夏子 200601
秋のこゑ聞かむと谷へ石抛る 田口たつお ぐろっけ 200602
秋のこゑ合せ鏡に映りたる 佐藤喜孝 あを 200611
平泉古図の中より秋のこゑ 柴田久子 風土 200701
そろり入る洞そろり出て秋のこゑ 山中宏子 200702
秋のこゑ枯山水の山河より 風間邦子 200702
内裏野の松籟に聞く秋のこゑ 三輪温子 雨月 200702
ワイン蔵灯りて地下に秋のこゑ 小林成子 200711
くれなゐの潮のあげし秋のこゑ 加藤みき 200711
ひとひらのこぼるるものに秋のこゑ 豊田都峰 京鹿子 200812
杜の奥木洩れ日として秋のこゑ 豊田都峰 京鹿子 200812
みほとけの反る指にある秋のこゑ 豊田都峰 京鹿子 200812
二面石のあたりの秋のこゑ聞かむ 石脇みはる 200812
千年の樟に大瘤秋のこゑ 木村美猫 ぐろっけ 200812
灯を消して水に返せし秋のこゑ 藤岡紫水 京鹿子 200901
西側の庭の隅より秋のこゑ 樋口みのぶ 200902
携帯電話けいたいに亡兄のスナップ秋のこゑ 北尾章郎 200912
秋のこゑ直哉旧居のサロン椅子 小林成子 200912
秋のこゑ麺麭屋のパンに囲まれて 鈴木直充 春燈 200912
秋のこゑ竹百幹に風を得て 竹貫示虹 京鹿子 201009
銘石に同じ貌なし秋のこゑ 園部早智子 ろんど 201011
「一文字手水」に聴きて秋のこゑ 橋添やよひ 風土 201012
隧道の抜け際あをき秋のこゑ 丸井巴水 京鹿子 201112
觀音のほがみふくよか秋のこゑ 佐藤喜孝 あを 201211
みな過ぎて心の奥の秋のこゑ 本多俊子 201211
仁王門くぐれば清ら秋のこゑ 南恵子 万象 201212
波の穂に仁右衛門島の秋のこゑ 杉山哲也 馬醉木 201301
滝一条落ちて深まる秋のこゑ 齊藤いさを 馬醉木 201301
四阿に埃うすうす秋のこゑ 大島英昭 やぶれ傘 201301
行雲流水目つむりて聴く秋のこゑ 藤岡紫水 京鹿子 201401
四脚門くぐりて聞きぬ秋のこゑ 林いづみ 風土 201401
発掘の刷毛のつまづく秋のこゑ 吉武千束 太古のこゑ 201411
姉兄の分も生くるや秋のこゑ 小菅礼子 春燈 201412
陵につづくみささぎ秋のこゑ 水野恒彦 201412
ワイン試飲の小さきグラス秋のこゑ 田嶋洋子 春燈 201501
秋のこゑ秘めゐて遠き世の仏 玉置かよ子 雨月 201501
寝ころびて秋のこゑ聞く山の宿 廣瀬雅男 やぶれ傘 201501
人去りて遺跡は秋のこゑに満つ 佐藤喜孝 あを 201509
とび石の一つ一つに秋のこゑ 永井千鶴子 風土 201511
千体の石仏の道秋のこゑ 中田禎子 201512
日を零す根上がり松や秋のこゑ 松本三千夫 末黒野 201512
ベランダの青釉褪せず秋のこゑ 柿沼盟子 風土 201512
秋のこゑ菩薩の慈心たまはりて 今井充子 201601
秋のこゑ溜めて頼朝かくれ穴 松本三千夫 末黒野 201602
竹林の節の高きに秋のこゑ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201610
茅屋のしづかに暮るる秋のこゑ 一民江 馬酔木 201611
わたなかの渡船の音も秋のこゑ 山本則男 201611
森の道渓谷の径秋のこゑ 松本三千夫 末黒野 201611
壁画に目凝らしてあれば秋のこゑ 森藤千鶴 馬醉木 201612
城なくて聞く石垣の秋のこゑ 馬屋原純子 馬醉木 201612
霊峰へ柏手ふたつ秋のこゑ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201612
岩多き滝の脇径秋のこゑ 三輪温子 雨月 201701
灯を消せば水に点りし秋のこゑ 藤岡紫水 京鹿子 201701
日章の際立つ白さ秋のこゑ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201710
朽ち楠の精なる宿り秋のこゑ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201711
行く秋のこゑ水に聞く石に聴く 間島あきら 風土 201801
庭石に奇数のけぢめ秋のこゑ 塩貝朱千 京鹿子 201812
燭淡くともる須弥壇秋のこゑ 齊藤いさを 馬醉木 201911
通夜帰りうしろから来る秋のこゑ 安田優歌 京鹿子 201912
秋のこゑこころの張りのもどり来る 北川孝子 京鹿子 201912
ほどほどの身の処しかたや秋のこゑ 北川孝子 京鹿子 201912
ぬけがらのやうな昼月秋のこゑ 北川孝子 京鹿子 201912
開閉の各駅停車秋のこゑ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201912
振り返る君の肩ごし秋のこゑ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201912
石庭の地から空から秋のこゑ 熊川暁子 201912
秋のこゑ曖昧な世の透けて来る 北川孝子 京鹿子 201912
鳥よりも濃き鳥の影秋のこゑ 菊池和子 京鹿子 202001
秋のこゑ稿せかさるる風の章 村田あを衣 京鹿子 202001
秋のこゑ聴く陶窯のがらんどう 待場陶火 202002
秋のこゑ薬師如来の薬壺 本郷公子 京鹿子 202002
古九谷の深き丹の色秋のこゑ 本郷公子 京鹿子 202002
遠き山より秋のこゑ神のこゑ 岩岡中正 ホトトギス 202003
高原が眼下に迫る秋のこゑ 中田みなみ 202005
貫入のかそかに朝の秋のこゑ 南うみを 風土 202011

 

2021年9月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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