うらら 6  100句



作品
作者
掲載誌
掲載年月
うららかや塵出す漢立ち話 今村千年 末黒野 201707
やれやれと光差し来る朝うらら 中里昌江 末黒野 201707
飛行機雲わが家の空を春うらら 宮地静雄 末黒野 201707
一斉に野鳩とびたちうららけし 水田壽子 雨月 201707
丘の上に動物病院うららけし 辻由紀 雨月 201707
航跡をよぎる航跡うららけし 内藤静 風土 201706
玉虫のはつかに光り厨子うらら 数長藤代 201707
焼餅に仕上げの印やうららけし 永淵惠子 201706
うららかや金平糖を身ほとりに 小島翠波 201706
折れさうに曲がる都電の音うらら 阿久津勝利 万象 201707
うららけし鍾馗出を待つ操舵室 大内佐奈枝 万象 201707
うららかや花壇巡りて海の藍 滝沢いみ子 末黒野 201708
うららかや潮入川の揺らぎゐて 志方章子 六花 201708
駅うららいつもどこかが工事中龍 今橋眞理子 ホトトギス 201710
山顛を鎮め二龍の海うらら 鈴鹿呂仁 京鹿子 201711
老猿の沈思のポーズうららけし 辻江けい 船団 201802
東下り三十五年首都うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
線香に烟る円空仏うらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
海うらら鬼の洗濯岩怠け 能村研三 201804
うららかにゐてもの忘れせしやうな 稲畑汀子 ホトトギス 201804
うららけし遠富士の空雲ほぐれ 高木邦雄 末黒野 201804
四本の竿微動だにせずうらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
如意輪寺一気に上りゆくうらら 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
うららかに大寺の屋根反り返る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
うららかや番傘開く曲芸師 瀬島洒望 やぶれ傘 201805
見当を付けて左へうららけし 大島英昭 やぶれ傘 201805
百態のかつぱの絵筆塚うらら 神谷さうび 末黒野 201805
役者絵の顎の曲線うららなり 七種年男 201805
日南の海うららかにモアイ像 礒貝尚孝 201805
川を解く和船の櫂のうららけし 平松うさぎ 201805
うららかや釣銭で手を握らるる 谷口一献 六花 201805
春うらら雲の間に間に陽の光 黒木東吾 やぶれ傘 201806
杖の人介護する人春うらら 伴秋草 末黒野 201806
五人だと思う六人春うらら たかはしすなお 201806
うららかやみな人間の顔をして 火箱ひろ 201806
八十五歳が二歳追いかけ春うらら 松井季湖 201806
うららかに顔血みどろの話など おーたえつこ 201806
うららかや影踏む遊び見てる影 波戸辺のばら 201806
春うらら家の中より家の外 出口誠 六花 201806
春うららすつてんてんの博打の木 荒尾かのこ 京鹿子 201806
うららかや紡ぐ仕草の手話の指 岩上行雄 末黒野 201806
うららかやなべて句材の丘に立つ 植村蘇星 京鹿子 201806
うららかや戯画の蛙が小躍りす 大石よし子 雨月 201806
句に遊び悔いなき一と世うららけし 玉置かよ子 雨月 201806
浅草は先師の縁街うらら 高埜良子 春燈 201807
うららかやぽかりと浮かぶティーバック 小山唄枝 やぶれ傘 201807
小流れの走りゆく音うららけし 福永みち子 馬醉木 201807
猿に会ひ元は同じとうららけし 大橋晄 雨月 201808
うららかや古墳の横に保育園 吉田葎 201808
うららかや眠くなるほど羊ゐて 熊川暁子 201808
バンドネオンの曲うららけし神楽坂 篠田純子 201902
春うらら道祖神には招かれず 石川りゅうし 201902
うららかや会議終へたる心解く 稲畑汀子 ホトトギス 201903
この広き皇居半周うららかに 稲畑汀子 ホトトギス 201903
声うらら二宮金次郎の歌 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
川うらら船音すれど船見えず 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
うららかや手持ぶさたの風見鶏 長谷川閑乙 馬醉木 201904
うららかや鵜は波に乗り風に乗り 稲畑廣太郎 ホトトギス 201904
うららかや天使も蝶も飴細工 斉藤マキ子 末黒野 201904
七滝に七つの天よ春うらら 伊藤紫水 風土 201904
ペンギンのうつらうつらやうららけし 浅田光代 風土 201904
鈍行の停車の長しうららけし 荒井千佐代 201904
うららかやアンパンマンはけふも善 佐藤喜孝 あを 201904
春うらら杖を頼りの町歩き 中村風信子 馬醉木 201904
佇めば談笑の石春うらら 中澤弘 春燈 201905
身綺麗な松の一樹ようららなり 荒川心星 201905
うらら幼の眠る父の胸 秋山文子 末黒野 201905
父の背を跳箱に子ら園うらら 森清堯 末黒野 201905
うららかや偶に昼酒てふことも 谷口一献 六花 201905
うららかや在所言葉の親しさに 田部富仁子 201905
うららかや白きベンチに花林糖 庄司久美子 201905
うららかや古墨なじめる熊野筆 谷陽右 馬醉木 201905
慎みて撒饌いただくうららかや 長崎桂子 あを 201905
映画見て余韻のベンチうららけし 赤座典子 あを 201906
けつまづきさうな浮雲うららけし 定梶じょう あを 201906
鳥の声は気の所為ならむ春うらら 谷口一献 六花 201906
うららかや瀬音に弾む日の礫 善野行 六花 201906
うららけし八坂を下り鴨川へ 福島茂 201906
うららかやどこか師に似し羅漢さま 多田ユリ子 201906
うららかや花舗のやうなるちらし寿司 大川ゆかり 201906
水うらら歩けば鯉のつききたる 辻水音 201906
春うらら九頭龍の面発光す 時澤藍 201906
うららかや試しに歩かせてみるか 林田麻裕 201906
人もまた多種多様なりうららけし 有松洋子 201906
うららかや腑抜けの如き日曜日 谷口一献 六花 201906
その山彦笑うてばかりうららけし 松本峰春 春燈 201906
新元号の令和と決まるうららけし 小沼ゑみ子 末黒野 201907
青空に大淀の川うららけし 大橋晄 雨月 201907
補聴器に捉ふ細波波止うらら 大島寛治 雨月 201907
縄文の出つ臀土偶うららなり 鈴木庸子 風土 201907
うららけし老いたる犬は尾で応へ 苑実耶 201907
スカジャンの美しき刺繍やうららけし 及川照子 末黒野 201907
うららかや心の闇を誰も知らず 志方章子 六花 201908
うららけし水際の砂に潜る貝 湯本正友 やぶれ傘 201908
白檀の墨の香りようららけし 伊藤隆 201908
うららかや祖母の一日長くなり 仲里奈央 201909
うららかや金糸卵を令夫人 藤井なお子 船団 201910
うららかやあなたのなかの乳酸菌 津田このみ 船団 201910
花文字のメール届きてうららけし 北村梢 京鹿子 202001
旅うらら終へたる雨の家居かな 稲畑汀子 ホトトギス 202002
うらら →7

 

2021年3月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。