雪しろ (雪濁り)      73句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雪しろや煌めく利根となりにけり 伊藤一歩 いろり 199906
雪代に濡れてゐたりし渡り板 武井美代子 風土 199908
雪しろで洗ひし母の顔の艶 岡本高明 200004
雪代に映れる月の澄みにけり 福井久生 200005
雪代やノアの方舟現れず 福場朋子 200006
雪代の山をめぐりてより荒ぶ 小林輝子 風土 200006
雪代や岸も怖るる水の嵩 福場朋子 200006
雪代の水瓶なるよ余呉の湖 中川濱子 ぐろっけ 200103
雪代に裾の濡れゐるおわら歌碑 中御門あや 俳句通信 200104
雪しろの銀河を弾く峽こだま 渡辺友七 あを 200106
雪しろの鉄橋わたり父の国 石田邦子 祭笛 200109
雪代や茂吉の家と舟を止む 能村登四郎 羽化 200110
雪代の逸るこころの曲るなり 中原道夫 銀化 200203
雪代となりはじめたる中洲かな 高橋将夫 200204
雪代に朝の靄たつ由良の浜 高野清風 雲の峰 200204
湯の宿に雪代の音夜もすがら 高野清風 雲の峰 200204
雪代や棚田棚田が湯気を立て 堺紀美子 雲の峰 200204
雪代や投網繕ふ川魚師 當麻幸子 雲の峰 200204
雪しろの風吹き抜ける刃物町 森重夫 春耕 200205
雪代や茶房となりし河岸の蔵 飯田眞理子 春耕 200205
湿原を蛇行する川雪濁り 岡村美恵子 春耕 200205
木曽川の雪しろ激つ蒼さかな 福盛悦子 雨月 200208
ぬかるんで来しは越後の雪濁 稲畑廣太郎 ホトトギス 200302
雪しろや牧舎に並ぶ牛の尻 須佐薫子 帆船 200303
雪代の湯気の木橋を渡りけり 伊藤月江 雲の峰 200304
雪しろに百戸の峡のゆらぎ出す 杉良介 200402
雪代に列乱しゆく登校児 鈴木政子 雲の峰 200404
雪代やむかし北前船の川 田中佐知子 風土 200404
雪代や笹の葉は日を弾きつつ 北吉裕子 雲の峰 200404
雪代に魔除けの札の流れをり 高橋将夫 200405
雪しろが大河を作りはじめけり 稲畑汀子 ホトトギス 200502
野を分けて山の消息雪しろに 稲畑汀子 ホトトギス 200502
雪しろや麓の村のあれこれと 豊田都峰 京鹿子 200504
雪代や家も林も靄の中 佐野益子 百鳥 200505
雪代川大きくうねり橋潜る 佐本英介 築港 200505
雪濁るかつて渡舟のありし河 古川洋三 遠嶺 200507
雪代に紺屋胸まで濡れにけり 宇野慂子 万象 200507
雪代に水芭蕉萌え蘆芽ぐむ 瀧春一 菜園 200509
雪しろや天龍下り櫓音澄み 松村多美 四葩 200603
しぶきあぐ雪しろ沁みる夕日川 松村多美 四葩 200603
雪しろも日も溢れたる広場かな 椿和枝 200605
雪しろや村の民話をきく集ひ 坂ようこ 200606
嶺の日や雪代の田に燃え映り 瀧春一 常念 200606
雪しろの川いつぱいに盛り上る 滝沢伊代次 万象 200802
雪しろや凛と山見る鷺一羽 鈴鹿仁 京鹿子 200804
雪代や木地師の家の木地の椀 大崎紀夫 やぶれ傘 200804
雪濁り護岸工事に安全旗 坂本たま子 200805
雪代の濁りを海へ信濃川 中村房子 馬醉木 200805
畦少しくづし雪しろ水走る 梶川智恵子 200806
雪しろの囂々月の湖濁し 羽田岳水 馬酔木 200905
雪しろに溺れさうなる小さきダム 稲岡長 ホトトギス 200907
雪しろや一級河川あらわれる 鎌田悟朗 ろんど 201007
雪しろや自分だけ安全でいいの 山本孝子 ろんど 201206
雪しろや伊吹山系遠まきに 石田阿畏子 馬醉木 201305
湿原に命の序章雪濁 稲畑廣太郎 ホトトギス 201402
雪濁てふ大川の怒りかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201402
雪代の千曲に拠るや上田城 碇天牛 雨月 201405
音のして古き暗渠の雪濁り 神戸京子 ろんど 201405
雪しろの残れる友禅流しかな 大坪景章 万象 201406
雪代や四時の標の龍吐水 西田孝 ろんど 201406
一湾を押す雪代の猛りかな 密門令子 雨月 201506
雪代の昼の岸辺をひたしけり 大崎紀夫 虻の昼 201510
雪しろに山の消息ありそめし 稲畑汀子 ホトトギス 201602
どこまでも伸びて雪しろなりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201602
雪濁り分水の石転がしぬ 森和子 万象 201605
雪しろの濁りにあらぶ光かな 笹村政子 六花 201606
雪代にすすぐ田芹の髭根かな 升田ヤス子 六花 201606
雪しろの流れをちこち安曇野に 瀬島洒望 やぶれ傘 201606
雪しろの流れ屋号は右書きに 丑久保勲 やぶれ傘 201607
鳥海山ちょうかいの雪しろ海へ響動せり 松本正生 やぶれ傘 201608
雪代や写真の襟章星二つ 中川句寿夫 ここのもん 201705
雪代や棚田の息吹はじまりぬ 古賀恵子 201905
雪代の光届かず暮るるなり 三浦千恵子 やぶれ傘 202207

 

2023年3月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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