雪しまき      171句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
突と雪しまき日輪失せにけり 長尾岬月 円虹 199807
蒼天に除雪車の吐く雪しまき 和田和子 馬醉木 200003
故郷に父母なき家や雪しまき 遠藤和彦 遠嶺 200102
雪風巻(しま)き滝の編曲生みにけり 五十嵐春男 馬醉木 200104
果つるとき鳥の輪郭雪しまき 田中亜美 海程 200105
雪しまきたましひ抱へ込み歩く 大橋敦子 雨月 200202
ラグビーの土壇場に雪しまきけり 梅村達子 帆船 200301
雪しまき止まず越中一宮 春田淳子 雲の峰 200303
雪しまき訪うサンタ村遠くなり 岐部陽子 八千草 200306
函館の夜景を隠し雪風巻(しま)く 中山勢都子 200304
雪しまき山を鳴らして山見せず 加藤白狼子 築港 200404
雪しまき一乗谷の山隠し 五嶋吉人 栴檀 200406
吾子の子と西口デート雪しまき 芝宮須磨子 あを 200502
労られ孫とデートに雪しまき 芝宮須磨子 あを 200502
二条より京三条の雪しまき 佐々木国広 築港 200503
山古志の川いくつ消す雪しまき 代田幸子 200504
昼月の消えかねてゐる雪しまき 浜口高子 火星 200505
忍術の如き校庭雪しまき 岡敏恵 ぐろっけ 200505
雪しまき来て山頂に直立す 植竹美代子 雨月 200505
雪しまき八甲田山一番地 齋藤宣子 帆船 200505
雪しまきぬっくと立ちし疫病神 水野範子 ぐろっけ 200505
ただならぬ世やただならぬ雪しまき 佐々木恭子 遠嶺 200506
嬰攫ふ翁の喜色雪しまき 原田達夫 虫合せ 200506
雪しまき炎心しづかなりしかな 高橋将夫 炎心 200510
鰰を骨ごと食めば雪しまき 矢田邦子 栴檀 200604
雪風巻く父母なき里に降り立ちて 久保田雪枝 雨月 200604
荒海に出てゆく川や雪しまき 小林愛子 万象 200604
雪しまき豁然と空あるはあり 後藤一秋 ホトトギス 200607
夕刊のドサリと駅の雪しまき 三沢蘭 遠嶺 200704
海のあと空も欠航雪しまき 鷹羽狩行 200802
雪しまき固く錠せる籠堂 田中佐知子 風土 200804
雲の中雪しまきゐる富士ならむ 今井千鶴子 ホトトギス 200806
雪しまきゐしてふ朝の丸の内 今井千鶴子 ホトトギス 200806
己が身も幻ならむ雪しまき 湯浅夏以 樹も鳥も 200806
なすすべもなく雪しまきやり過ごす 稲畑汀子 ホトトギス 200901
雪しまき牛鬼様も立往生 沖則文 ぐろっけ 200904
雪しまき貫きしみ泣く家郷捨つ 鈴木伸一 200905
坂上に海見る嘉兵衛雪しまき 藤沢秀永 200907
通過せし駅の街灯雪しまき 三川美代子 201004
雪しまき天橋立切れ切れに 瀬口ゆみ子 ぐろっけ 201004
雪しまき自己更新のちからかな 能村研三 201102
放たれし鳥もどるらし雪しまき 武田ともこ ぐろっけ 201102
雪しまき眼鼻口てふ顔の穴 東亜未 あを 201104
雪しまきピリオドのなきメッセージ 遊橋惠美 風土 201105
雪しまき我が身は青き燭となる ことり 六花 201112
雪しまき猿の湯浴の果しなく 山口誠 馬醉木 201203
夕されば母子急がす雪しまき 小林美登里 かさね 201203
雪しまき眠らぬ比良を畏れけり 小澤菜美 201204
白地図の海岸線の雪しまき 定梶じょう あを 201204
雪しまき伏見義民の碑を匿す 古田光子 ぐろっけ 201206
雪しまき六甲の月かき消して 山田六甲 六花 201303
叡山の空に日の在り雪しまき 大竹淑子 風土 201304
雪しまき表情二転三転す 稲畑汀子 ホトトギス 201312
雪しまき越えれば明日の見えて来る 貝森光洋 六花 201403
郷土誌を読み耽る夜雪しまき 大霜朔朗 末黒野 201405
雪しまき我が身わづかに尾を引けり 辻美奈子 201504
雪しまき不意に竹生島(ちくぶ)の現はるる 坂根宏子 201504
雪しまき大吊橋の果て見えず 谷口一献 六花 201504
雪しまき捨て置かれたるここちして 河原敬子 201606
今年こそ転ばぬ覚悟雪しまき 野村鞆枝 京鹿子 201704
雪国は好きだつた筈雪しまき 野村鞆枝 京鹿子 201705
雪しまき街道筋の道祖神 岩田洋子 201705
一山を一瞬に消し雪しまき 布施由岐子 末黒野 202005
乗り換へて降り立つ町は雪しまき 萩原久代 やぶれ傘 202006
鶴玉を手のひらに雪しまくのか 山田六甲 六花 202103
雪しまく鉄橋過ぐる貨車長し 高木邦雄 末黒野 202104
糶函に氷見の焼き印雪しまく 橋添やよひ 風土 202105
雪しまく鉄橋過ぐる貨車長し 高木邦雄 末黒野 202105
しばらくは前に進めぬ雪しまき 石原健二 やぶれ傘 202105

 

2022年1月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。