雪時雨       62句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
六甲の峰のどこかが雪しぐれ 山田弘子 春節 199503
沖に巨船天の橋立雪しぐれ 田中藤穂 水瓶座 200002
秘仏とは小さきがよろし雪しぐれ 小澤克己 遠嶺 200003
雪しぐれ湖心に舟の動かざる 小澤克己 遠嶺 200003
剥製の猪ゐる宿の雪しぐれ 大橋敦子 雨月 200004
雪しぐれ宿りし茶屋に湯葉刺身 小堀真由美 200006
遠き灯のまたたきてをり雪しぐれ 小泉晴露 酸漿 200105
海猫の島が間近に雪しぐれ 杉浦典子 火星 200202
雪しぐれ甲羅外せば内子の朱 中原道夫 銀化 200203
雪時雨漆器の螺鈿くもりなく 西村しげ子 雨月 200203
恙虫曳く裸若衆に雪しぐれ 菅原庄山子 春耕 200203
鐘打つて音が音追ふ雪しぐれ 神蔵器 風土 200204
音も無く鴎飛び交ふ雪時雨 孝子・フォン・ツェルセン 円虹 200205
町角の「すずらん歯科」や雪時雨 山下美絵子 遠嶺 200303
窓越しの未明の樹々や雪時雨 内山千代子 帆船 200312
帷子の辻で乗継ぐ雪しぐれ 藤原照子 余韻 200403
石庭の砂紋うすれし雪しぐれ 橘沙希 月の雫 200404
雪しぐれ床屋を出でし丸刈に 橘澄男 山景 200408
追憶の瞼重たし雪しぐれ 小野寺節子 風土 200603
五つ六つ盛土の墓雪しぐれ 植竹美代子 雨月 200603
火の音のしさうな壺や雪しぐれ 環順子 夢帽子 200608
雪しぐれぶ厚き辞書の隅の湖 小澤克己 遠嶺 200703
陸奥湾の雪時雨るるや夏泊 嶋田武夫 遠嶺 200703
禽しきり洋傘ひらけば雪時雨 丸山冬鳳 京鹿子 200704
帰る娘の尾灯遠のく雪しぐれ 鈴木竹 200704
雪時雨足湯に老若男女かな 松下幸恵 六花 200705
なつかしき匂ひ携へ雪時雨 ことり 六花 200802
振り向かず進む雪時雨の道を ことり 六花 200802
雪しぐれ一縷の弦の震へほど 小澤克己 遠嶺 200802
雪しぐれ疎遠となりし友のをり 山荘慶子 あを 200804
巫女の舞ふ城南宮に雪時雨 靜寿美子 ぐろっけ 200805
随筆を繰るをとどむる雪時雨 ことり 六花 200902
雪時雨乗る人もなき渡し舟 上田明子 雨月 200906
雪時雨猩々袴に早や蕾 田中喜久子 酸漿 201002
篳篥の音や一茶忌の雪しぐれ 遠藤和彦 遠嶺 201003
目を病める犬の散歩や雪しぐれ 中川すみ子 201003
雪しぐれ比叡より幕引くやうに 笹井康夫 201004
雪しぐれへぎそば囲む老舗かな 坂根宏子 201004
雪しぐれ白梅凛と咲きつづく 小山ナオ子 酸漿 201005
雪しぐれ昼餉の饂飩すすりをり 山荘慶子 あを 201104
雪時雨駆け込み宿の軒浅く 大内幸子 六花 201304
雪時雨きて何もかも失ひし 奥田智久 ホトトギス 201304
花街の雪しぐれなる別れかな 神田恵琳 春燈 201304
日輪の所在さだかに雪時雨 奥田智久 ホトトギス 201304
雪しぐれ地上の音を吸ひつくす 大木清美子 201404
雪しぐれへぎ蕎麦囲む老舗かな 坂根宏子 野山の道 201404
湯煙の大湧谷や雪時雨 池谷鹿次 末黒野 201404
喫茶去に膝を寄せたる雪しぐれ 多田文子 201404
雪時雨ブル音競ふ川普請 大内幸子 六花 201503
故郷や準ふるさとも雪時雨 来海雅子 201504
故郷や準ふるさとも雪時雨 来海雅子 201602
猛り鵜を神と崇めて雪しぐれ 能村研三 201702
雪しぐれ眉丈平伏す鵜様径 能村研三 201702
一燈を残す検番雪しぐれ 二俣和歌子 馬醉木 201704
酒蔵のレンガ煙突雪しぐれ 吉田悦子 201708
雪しぐれ形見のパイプ磨くとき コ田千鶴子 馬醉木 201803
火の硝子吹けば七色雪しぐれ 石橋幾代 201806
雪時雨麸はたっぷりと出汁吸うて 松井季湖 201903
雪時雨向かふの尾根に陽の欠片 大内幸子 六花 201905
雪しぐれ耳のみ聡きベッドの父 岸洋子 201906
象踏みしてふ若狭路や雪時雨 柴崎富子 白地 201909
臨時列車高速進行雪時雨 篠田大佳 あを 202203

 

2022年1月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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