吉 野 12     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
湯気上げて吉野も奥の寒造 市村明代 馬醉木 201804
旅心吉野の桜へと向かふ 稲畑汀子 ホトトギス 201804
吉野への花の旅路と申すべく 稲畑汀子 ホトトギス 201804
黄檗林花の吉野を彩れる 稲畑汀子 ホトトギス 201804
木々芽吹くものに吉野の別れあり 稲畑汀子 ホトトギス 201804
初花にみ吉野の時動き出す 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
花人に標高下がりゆく吉野 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
花は吉野華は京都の舞妓かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201804
魂帰る吉野の山の花ふところ 藤田美耶子 201807
川音に昏るる吉野の釣瓶鮨 大久保志遼 201808
峡深く花散る吉野行在所 亀井福恵 京鹿子 201808
吉野川望む礼所の山法師 野田光江 雨月 201808
花は葉となりし吉野よ遥かなり 今井千鶴子 ホトトギス 201808
み吉野の春を深める雨ならん 山田閨子 ホトトギス 201808
花屑の朽ちし路傍も吉野山 安原葉 ホトトギス 201809
花屑も朽ちてしづもる吉野山 安原葉 ホトトギス 201809
み吉野の惜春の庭あるがまま 今橋眞理子 ホトトギス 201809
幽明のあはひ吉野の朧かな 千原叡子 ホトトギス 201809
吉野山歩す春暁の君の影 安原葉 ホトトギス 201809
君偲ぶ吉野山路の遅日にも 安原葉 ホトトギス 201809
蝶となり吉野の空に遊ばれよ 山田閏子 ホトトギス 201809
吉野山しつとり濡れて花は葉に 黒川悦子 ホトトギス 201809
み吉野に会うて別れて春の行く 黒川悦子 ホトトギス 201809
み吉野の風の淋しさ花のあと 木村享史 ホトトギス 201810
更けてきし吉野湯宿の若葉冷 安原葉 ホトトギス 201810
み吉野の水の締めたる新豆腐 瀬尾千鶴枝 京鹿子 201811
吉野より大和に下りし稲びかり 上辻蒼人 風土 201811
ともかくも花の吉野へ案内状 稲畑汀子 ホトトギス 201903
吉野より都踊へ直行す 稲畑廣太郎 ホトトギス 201904
桜餅吉野の色と味と香に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201904
石楠花の色に明けゆく吉野かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201904
春時雨吉野の魂を鎮めゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201904
散り急ぐ吉野これより躑躅へと 稲畑廣太郎 ホトトギス 201904
夕闇を拒む吉野の著莪畳 稲畑廣太郎 ホトトギス 201904
新緑の風に包まれ吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 201904
吉野路の残花の景をつなぐ旅 稲畑汀子 ホトトギス 201904
目つむれば花の吉野の絵巻物 稲畑汀子 ホトトギス 201904
花も終へ鳥も鳴かざる吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 201904
はるばると来しみ吉野は花終へて 稲畑汀子 ホトトギス 201904
花終へし吉野の宿の山の幸 稲畑汀子 ホトトギス 201904
新緑の吉野の雨に宿りして 稲畑汀子 ホトトギス 201904
行春の吉野になごり尽きざりし 稲畑汀子 ホトトギス 201904
み吉野の緑の旅路ふり返る 稲畑汀子 ホトトギス 201904
み吉野の花の旅路は又のこと 稲畑汀子 ホトトギス 201904
陵を抱き眠れる吉野山 山田閏子 ホトトギス 201905
吉野線車窓に著莪の花揺らす 上辻蒼人 風土 201907
深吉野は半月遅れ山ざくら 上辻蒼人 風土 201907
み吉野の水音蝶を放ちけり 山田閏子 ホトトギス 201908
はらと雪花の吉野をさ迷へば 水田むつみ ホトトギス 201908
よく食べてよく寝て花を見て吉野 安原葉 ホトトギス 201909
み吉野の花の余白を埋めて花 今橋眞理子 ホトトギス 201909
み吉野の闇を鎮めて桜かな 今橋眞理子 ホトトギス 201909
咲きみちし吉野の花に癒されて 安原葉 ホトトギス 201910
み吉野の消息問はん初紅葉 稲畑汀子 ホトトギス 201910
深吉野や水の澄みゆく行在所 川村清子 馬醉木 201912
武具飾る吉野も奥の蔵座敷 久保白村 ホトトギス 202001
高きへと吉野街道秋の雲 森田節子 風土 202001
小鳥来る吉野は雨の向かう側 上辻蒼人 風土 202001
絶滅の山犬捜す奥吉野 山田佳子 202002
鶯の便り待たるる吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 202002
み吉野の桜の芽立問ふことも 稲畑汀子 ホトトギス 202003
み吉野の旅はまだ先花心 稲畑汀子 ホトトギス 202004
花の句碑幾年旅をせし吉野 稲畑汀子 ホトトギス 202004
水音のいつも絶えざる花吉野 稲畑汀子 ホトトギス 202004
み吉野の花に貧しき言葉呑む 稲畑汀子 ホトトギス 202004
囀や吉野の宿でありしこと 稲畑汀子 ホトトギス 202004
雑魚寝にも馴れて吉野の花の旅 稲畑汀子 ホトトギス 202004
囀のはじまる朝の吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 202004
み吉野の花に負けたる名句かな 稲畑汀子 ホトトギス 202004
江戸の花発ちて吉野の花万朶 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
花を見るより人を見る吉野かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
朝桜吉野の山気吸ひ込めり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
日の本が吉野の花に従へり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
朧より一片落ちてくる吉野 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
桜餅わり句心の湧く吉野 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
と見かう見桜花あまねし吉野山 野村宏 202006
蚯蚓とは見えぬ大きさ吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 202006
吉野から高野へ入りぬ花行脚 岩木茂 風土 202006
花万朶零るるばかり吉野山 河添久子 202007
心はも吉野の花へひとつ飛び 本郷桂子 ホトトギス 202008
物の怪の現れしと吉野春の宿 安原葉 ホトトギス 202008
いくたびも吉野を思ひつつ花下に 黒川悦子 ホトトギス 202009
散る花に思ひは又も吉野へと 黒川悦子 ホトトギス 202009
猪狩にはや犬吠える吉野道 沼田巴字 京鹿子 202010
吹き上ぐる風や吉野の余花の谷 安原葉 ホトトギス 202011
ひぐらしの吉野の谷を満たしたる 三村純也 ホトトギス 202012
家居して偲ぶ吉野の花の宿 安原葉 ホトトギス 202012
鶯に吉野の旅を近づけし 稲畑汀子 ホトトギス 202102
朝霞消えて吉野は満開に 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
あきらめし吉野の花の宿便り 稲畑汀子 ホトトギス 202104
届きたる花の吉野の心かな 稲畑汀子 ホトトギス 202104
せめてお茶淹れて吉野の花のこと 稲畑汀子 ホトトギス 202104
深吉野の桜如何にと思ふのみ 稲畑汀子 ホトトギス 202104
葛湯溶く妻や吉野のみやげとて 小林拓路 末黒野 202105
花に酔ふドローンの桜吉野山 菅原朋子 202105
吉野とは悲喜こもる山桜散る 田中藤穂 あを 202106
み吉野の花はいかにと月仰ぐ 山田閏子 ホトトギス 202108
吉野へと思ひはせたる朧月 山田閏子 ホトトギス 202108
ひとしきり吉野に銀の花の雨 和田華凛 ホトトギス 202108
川面ゆく染井吉野の花筏 湯本正友 やぶれ傘 202108
茶袱台に吉野の色や桜餅 小田嶋野笛 末黒野 202108
吉野より届く杉箸花見酒 星野椿 ホトトギス 202109
全山の吉野の花はこの胸に 岩村惠子 ホトトギス 202109
み吉野の桜紅葉の頃と聞く 稲畑汀子 ホトトギス 202110
今桜紅葉はじまる吉野かな 稲畑汀子 ホトトギス 202110
はやばやと咲くと吉野の花便 安原葉 ホトトギス 202110
老鶯の声に諾ふ旅吉野 高濱朋子 ホトトギス 202110
桜守だけの知る花吉野山 足立枝里 202110
み吉野の落花といふは奈落まで 岡安紀元 ホトトギス 202111
花に酔ひ花に疲れて吉野山 稲畑廣太郎 ホトトギス 202204
鶯の来鳴く吉野の宿に似て 安原葉 ホトトギス 202206
深吉野の残花を惜しみ余生知る 高野昌代 202208
葉桜となりてみ吉野常の日へ 山西商平 ホトトギス 202209
吉野山つひの落花をふりしぼり 田丸千種 ホトトギス 202209
面影を追ひつつ花の吉野へと 岡安紀元 ホトトギス 202210
深吉野も熊野も遠し秋に入る 半谷洋子 202211
余花に会ふことも吉野の旅なれば 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
吉野→1

 

2023年6月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。