吉 野 10    100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
片栗の花まだ閑かなる吉野 稲畑廣太郎 ホトトギス 201202
法螺貝の響きぬ花の吉野山 小倉純 末黒野句集 201203
み吉野の旅の近づく西行忌 伊藤とほ歩 ホトトギス 201203
先づ桜より明けてゆく吉野山 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野の弥生の旅のはや帰路に 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野の今年の花の別れかな 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野のはや帰路となる初桜 稻畑汀子 ホトトギス 201204
どことなく花の色置く吉野山 稻畑汀子 ホトトギス 201204
魍魎の宴吉野の春の闇 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
朧月峰に沈めて吉野山 稻畑汀子 ホトトギス 201204
花朧み吉野の旅終りたる 稻畑汀子 ホトトギス 201204
八重桜吉野の山気濃きところ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201204
黄沙の日吉野の里は紙干さず 塩路隆子 201204
咲く花の心に添うてゆく吉野 稻畑汀子 ホトトギス 201204
咲き進むこれより花の吉野山 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野の残花の山路なりしかと 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野の遅日の旅に加はりぬ 稻畑汀子 ホトトギス 201204
み吉野の朧月夜を更かしけり 稻畑汀子 ホトトギス 201204
深吉野に花客もてなす蝮酒 能村研三 201205
氷瀑に弥陀御座します吉野かな 鶴原妙 ろんど 201205
吉野より菓子が届きぬ若葉雨 井上信子 201205
桜まじ句碑で落ち合ふ吉野人 能村研三 201205
み吉野の花の奥なる歓喜天 井村和子 風花 201206
吉野路の窪太々と蝌蚪の紐 森岡正作 201206
亀鳴くや深吉野遠く想ふ夜は 北川英子 201206
美吉野や猩々袴の罔象の女 北村淳子 万華鏡 201206
桃咲くや棚田守れる吉野人 宮内とし子 201206
吉野三月歌書も軍書も雪の降る 鳥居美智子 ろんど 201207
遠景も近景も花吉野山 古川千鶴 かさね 201207
青葉冷吉野に薪のある暮し 牧田澄子 雨月 201208
吉野行それと定めし花衣 今井千鶴子 ホトトギス 201208
神社仏閣閉ざし吉野の花夕べ 和田崎増美 雨月 201208
山の香を深吉野に買ふ夏蕨 牧田澄子 雨月 201208
み吉野の切株に座し春惜しむ 南恵子 万象 201208
石鼎の愛でし深吉野風薫る 尾崎みつ子 雨月 201209
花惜む吉野へ人の来ては去る 佐土井智津子 ホトトギス 201209
万緑や村の名多き吉野郡 尾崎みつ子 雨月 201209
てのひらに吉野の余花の陀羅尼助 北崎展江 くりから 201209
雨靄の奥に一瞬花吉野 稲岡長 ホトトギス 201209
深吉野に秋の声聞き入らむとす 前田美恵子 201211
さみだれに沈みてあらむ吉野山 今井千鶴子 ホトトギス 201211
ましら酒吉野熊野と舐め比べ 南うみを 風土 201211
み吉野の柿盛る篭の粗目なる 笹村政子 六花 201212
深吉野の若葉の風に呑まれけり 小原登志春 雨月 201301
西行忌み吉野の旅近づけて 稲畑汀子 ホトトギス 201303
常夜燈に灯の入り吉野年暮るる 西村梛子 馬醉木 201303
襖絵の山河吉野の枯山河 西村梛子 馬醉木 201303
熊野より吉野へ花を綴る旅 稲畑廣太郎 ホトトギス 201304
会へさうで会へぬ吉野の帰り花 山田閏子 ホトトギス 201304
桜餅狐出さうな吉野かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201304
桜餅吉野温泉元湯の香 稲畑廣太郎 ホトトギス 201304
桜餅吉野の山気濃き色に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201304
今宵泊つ吉野の花に包まれて 稲畑汀子 ホトトギス 201304
田楽に吉野の旅を締めくくる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201304
み吉野の桜に時間合せけり 稲畑汀子 ホトトギス 201304
地の果てのなしと吉野の花の山 山田六甲 六花 201305
セルを着て吉野の女主かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201305
笹鳴や吉野山路をふと思ふ 安原葉 ホトトギス 201305
み吉野の旅はや遠し卯月かな 稲畑汀子 ホトトギス 201305
花もとめ吉野も奥の水分社 笠井清佑 201306
花の頃西行と行く吉野山 笠井清佑 201306
花なくも一目千本吉野山 鈴木阿久 201306
黄泉へ打つ鐘や吉野の花会式 高橋好温 馬醉木 201306
み吉野の風を袂に国栖の舞 桜井知恵子 雨月 201306
一番線吉野ざくらを見に行かな 塩路隆子 201306
鵙の贄高野吉野は峯つづき 深澤鱶 火星 201401
もみづるや桜吉野の赤備 妹尾貞雪 春燈 201401
余花に会ふことも吉野の風情かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201402
み吉野の象の小川や初しぐれ 小幡喜世子 ろんど 201402
西行忌吉野温泉てふ宿り 稲畑汀子 ホトトギス 201403
狼や吉野に深き星の色 竹中一花 201403
み吉野の花の旅路のはかられず 稲畑汀子 ホトトギス 201403
半分は散るも吉野の桜かな 稲畑汀子 ホトトギス 201404
朧夜の空出来上る吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 201404
春の星吉野の旅も終りたる 稲畑汀子 ホトトギス 201404
わが宿の桜まさりて吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 201404
いふなればまだまだ花の吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 201404
又訛戻る吉野の鶯よ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201404
斜面皆董の色となる吉野 稲畑廣太郎 ホトトギス 201404
祈りあり吉野は奥へ奥へ花 稲畑汀子 ホトトギス 201404
吉野ではちよつと甘党柏餅 稲畑廣太郎 ホトトギス 201404
み吉野の山路は暗し春の星 稲畑汀子 ホトトギス 201404
み吉野の春秋花にはじまれる 稲畑汀子 ホトトギス 201404
み吉野の朝の花冷ただならず 稲畑汀子 ホトトギス 201404
み吉野の朝餉に春を惜みけり 稲畑汀子 ホトトギス 201404
み吉野の名残の花を惜みつつ 稲畑汀子 ホトトギス 201404
み吉野の旅遠ざかり花は葉に 稲畑汀子 ホトトギス 201404
御府内の全山吉野桜かな 篠田純子 あを 201405

 悼句

深吉野の太き蕨を摘み残し

南うみを 風土 201406
夜桜を仰ぎ吉野の悲史に更く 熊岡俊子 雨月 201406
花の精宿す吉野の水分社 塩路隆子 201406
ほら貝の響きや吉野花千本 山崎里美 201406
春田打つ音のひびきも奥吉野 橋添やよひ 風土 201407
遥かなる吉野の桜さくらかな 今井千鶴子 ホトトギス 201407
時ならぬ雪降る花の吉野山 石垣幸子 雨月 201407
鶯や吉野訛もなつかしき 安原葉 ホトトギス 201407
春眠や吉野の夢のつづき見る 稲岡長 ホトトギス 201408
落花踏むよりみ吉野の旅となる 木村享史 ホトトギス 201410
物の怪も浮かれ吉野の花月夜 木村享史 ホトトギス 201410
み吉野の桜月夜にわが遊行 木村享史 ホトトギス 201410
吉野→11      

 

2021年5月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

 
21/05/19 2021年5月19日 2021年5月19日