夜 咄       44句

夜咄は重慶爆撃寝るとする    鈴木六林男

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夜話やむかし寝間着はフランネル 田中藤穂 水瓶座 200002
傍らに造花かじかむ雪の夜話 富田美和 200005
斑猫や老いの夜咄しあともどり 大村美知子 京鹿子 200008
炉火朱し夜咄の茶事寡黙なる 村松美智子 あを 200101
根つ子燠崩れ夜話睡くなる 吉野トシ子 馬醉木 200104
夜咄や信太の狐こつと寝ね 岡井省二 200105
夜咄や湖上を星の移りつつ 岡本眸 200106
夜咄の狸に似るか後影 村越化石 200201
夜咄や露地も茶室も昔の灯 芝尚子 あを 200201
夜咄の爺の耳の大きかり 滝沢伊代次 万象 200212
夜咄の玻璃を叩ける波飛沫 徳永美智子 200302
鶴の肉食みし夜咄夢うつつ 坂井法 200305
夜話や児は短夜をすやすやと 山口マサエ 雲の峯 200308
夜咄の小燈一つ増しけり 加古みちよ 火星 200402
団十郎の歌舞伎夜咄五日かな 加地芳女 雨月 200504
夜咄や林檎むく手を休めては 上林孝子 200505
夜咄の微妙な呼吸手燭の灯 上田玲子 200602
夜咄のあと物音に聡くをり 清水節子 馬醉木 200604
夜咄のぬくもり頬に家路かな 秋千晴 200604
夜咄の闇たのしみつ茶事の音 島田宣子 八千草 200607
夜咄の舌にとろける和三盆 臼杵游児 春燈 200702
夜咄に適ひて闇の山ばかり 長沼三津夫 200702
夜咄の輪の中にゐるペルシャ猫 川口襄 遠嶺 200704
衢神灯し夜咄続きをり 中条さゆり 200803
夜話やとなりの人は蜂採で 佐藤喜孝 あを 200805
鰤起し亡父の夜咄恐かりし 上林孝子 200805
情のこす客の夜咄雪女郎 伊藤洋子 200904
億年の骨の存在夏の夜話 笹井康夫 200910
夜咄に榾の切口泡吹けり 渡部節郎 転舵の渦 200911
夜話は裏山狸の三代目 豊田都峰 京鹿子 201001
夜咄は孫に睡魔の来たるまで 瀬島洒望 やぶれ傘 201003
夜咄や手燭の火影ゆらぎつつ 貫井照子 やぶれ傘 201006
夜咄や大榾焚きて語りつぎ 大泉美千代 雨月 201204
戦前へ夜咄続く床柱 栗原京子 201206
花八ツ手母の夜咄ひとつきり 酒井秀郎 返り花 201211
夜咄に手燭の尼僧迎へたる 坊野貴代美 ぐろっけ 201303
夜咄の円窓の間のおぼろなる 佐用圭子 201305
とって置きの夜咄となむ鵺の塚 滝澤圭子 雨月 201402
夜咄やひとり笑ひの女ゐて 大草由美子 春燈 201601
夜咄やとろとろ灯る和蝋燭 平松うさぎ 201902
夜咄のとどのつまりのポルトガル 火箱ひろ 船団 202006
夜咄や風の出てくる泣きどころ 中田みなみ 202102
夜咄や落ちに気づかぬ純情派 中田みなみ 202102
夜咄にもう狐火の出る頃か 森なほ子 あを 202103

 

2021年12月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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