やや寒       116句

やゝ寒や日のあるうちに帰るべし    高浜虚子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
朝の間のやゝ寒すでに消えてをり 稲畑汀子 ホトトギス 199810  
やゝ寒に心従ひゆきにけり 稲畑汀子 ホトトギス 199810  
やゝ寒に合はせ置きたる客間かな 稲畑汀子 ホトトギス 199810  
やや寒の剥落画布に声なき声 岡田貞峰 馬醉木 199812  
朝の間のやゝ寒に稿はかどりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 199910  
やや寒となりゐて二〇三高地 稲畑廣太郎 ホトトギス 199910  
やや寒となりゐて二百三高地 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912  
始発電車男ばかりのやや寒し 東海千枝子 200001  
ぶりかへす上司の持論やや寒し 曽根久順 200001  
やや寒の手の甲てのひら愛し合ふ 林翔 200002  
やゝ寒のむかしよもぎに種付けて 柏井幸子 ホトトギス 200003  
長堤のやや寒にゐて鴨の声 大橋敦子 雨月 200012  
濤音にやや寒を言ふ粗の汁 宮崎美々津 銀化 200012  
やや寒の肩先き何か羽織りけり 合川月林子 ぐろっけ 200101  
やや寒の三方玻璃の露天風呂 合川月林子 ぐろっけ 200101  
やや寒の闇の深かり高瀬川 小林優子 酸漿 200106  
やゝ寒の漲りてゆく気力かな 稲畑汀子 ホトトギス 200110  
やゝ寒といふは心地のよき朝や 稲畑汀子 ホトトギス 200110  
やや寒し独りに慣れる日のありや 山田弘子 円虹 200112  
やや寒の膝抱いてゐて倦怠期 利根川妙子 200201  
やや寒や日の届かざる会議室 遠藤裕子 円虹 200201  
旅かばん片付けられずやや寒し 森田子月 ぐろっけ 200201  
やや寒の浜にもの焚くうすけむり 志水千代子 雲の峰 200202  
やゝ寒き朝の間のもう過ぎてゐし 稲畑汀子 ホトトギス 200210  
やゝ寒に処す旅衣なりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 200310  
やや寒し阿波の郷里の山日和 平田安生 風土 200312  
やや寒の皇宮警察蹤いて来る 加古みちよ 火星 200402  
やゝ寒といふ喪心を秘めてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200410  
今日の灯をけふ消す安堵やや寒く 岡本眸 200412  
やや寒や市にほつけの干物買ふ 谷野由紀子 春耕 200412  
やや寒し霊峰富士に日は射して 徳田正樹 河鹿 200501  
やや寒の朝の日の入る佃煮屋 山尾玉藻 火星 200511  
やや寒し洗顔の水ゆびを洩る 竹内弘子 あを 200512  
やや寒の子の泣く窓辺歩き過ぐ 渡邉友七 あを 200602  
やゝ寒に取り戻したる旅疲れ 稲畑汀子 ホトトギス 200610  
浮雲のやうに目覚めてやや寒し 内山花葉 200611  
やや寒に母読む絵本耳貸さず 高橋大三 ぐろっけ 200702  
やや寒の雨垂れ美しき藁庇 坪井洋子 200702  
やや寒き山の畑に蝶ふたつ 山尾玉藻 火星 200711  
やや寒きほど値切られてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711  
やや寒の街マネキンの眼が光る 東良子 遠嶺 200801  
やや寒の夫を見舞ひて来し素顔 加藤峰子 200801  
やや寒の朝の血圧上り易 椋本一子 雨月 200802  
やや寒の厨は妻の牙城かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200810  
快晴の比叡のやや寒なりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 200811  
やや寒の赤の広場に佇ちてをり 門伝史会 風土 200812 ロシアにて
やや寒や今がはるかとなる老に 竹下陶子 ホトトギス 200903  
やや寒き橋の起伏でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200909  
滞在の雨も上りてやゝ寒し 稲畑汀子 ホトトギス 200910  
やゝ寒を心地よしとし旅にあり 稲畑汀子 ホトトギス 200910  
やゝ寒に処す旅衣今日も又 稲畑汀子 ホトトギス 200910  
路地といふやや寒き古都ありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200911  
やや寒の仏の花をむらさきに 吉澤恵美子 春燈 200912  
やや寒の窓辺に楽し四十雀 中緒和子 酸漿 201002  
やや寒きことが決断鈍らする 山田弘子 ホトトギス 201003  
やや寒を忘れいつしか遠くまで 今村征一 ホトトギス 201003  
旅心ふとあともどりやや寒し 稲畑汀子 ホトトギス 201010  
忘れものして来しこともやや寒し 稲畑汀子 ホトトギス 201010  
やや寒き仕事の量でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201010  
やや寒くとも早起きをするつもり 稲畑汀子 ホトトギス 201010  
やや寒といふ逡巡の旅支度 稲畑汀子 ホトトギス 201010  
子等走るときやや寒を友として 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
やや寒の駅のホームのアナウンス 天野美登里 やぶれ傘 201101  
やや寒や皿も温め八宝菜 棗怜子 春燈 201101  
やや寒や腕を締めゆく血圧計 廣瀬雅男 やぶれ傘 201101  
やや寒の蓬は下葉なかりけり 島谷征良 風土 201102  
やや寒につけても思ひ出ださるる 今井千鶴子 ホトトギス 201103  
やや寒や寂びし茶室の雨の音 山田佳乃 ホトトギス 201103  
朝の間のやゝ寒失せてをりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201110  
結界としての山門やや寒し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201110  
山門に入るやや寒き足取りに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201110  
さつきまでやゝ寒きことかこちをり 稲畑汀子 ホトトギス 201110  
都府楼址てふやや寒き昔かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201110  
やや寒を心地良しとも思へる日 稲畑汀子 ホトトギス 201110  
やゝ寒と思ひたるよりくつろがず 稲畑汀子 ホトトギス 201110  
やゝ寒をいつか忘れてをりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201110  
洞門を抜けてやや寒遊亀の家 中島玉五郎 201112 鎌倉名月院
やや寒のくちすすぎゐる山泊 村上すみ子 201201  
リハビリに疲れて戻るやや寒し 高倉恵美子 201201  
やや寒のうどんにのりて花鰹 松田泰子 末黒野 201202  
わがままを許されてゐてやや寒し 高倉和子 夜のプール 201203  
磨き粉を歯刷子につけやや寒し 渡邊孝彦 やぶれ傘 201204  
やや寒や根岸の町の裏の路地 神田恵琳 春燈 201212 子規庵
ワイパーの踊るやや寒母運転 森田子月 ぐろっけ 201301  
やや寒し木の寄り合つて居るところ 井上信子 201301  
やや寒や妻失ひし鳩の背 宮田豊子 春燈 201301  
捨て湯流る蔵王の宵のやや寒し 松井洋子 ぐろっけ 201302  
やや寒く釣果答へてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201311  
やや寒の道ゆけば田のにほひけり 大崎紀夫 やぶれ傘 201311  
やや寒の土手をしばらく歩きけり 白石正躬 やぶれ傘 201401  
やや寒き日よ頭よく回る日よ 湯川雅 ホトトギス 201403  
やや寒のソファーに正座してゐたる 服部早苗 201501  
やや寒や無人改札出でしより 笹倉さえみ 雨月 201501  
やや寒の月食を見る身ごしらへ 稲畑汀子 ホトトギス 201510  
きざはしを往き来やや寒纏ひつつ 稲畑汀子 ホトトギス 201510  
やや寒の星のきざはし一人占め 稲畑汀子 ホトトギス 201510  
草伏せてゐる川べりのやや寒し 大崎紀夫 虻の昼 201510  
やや寒の身を地下鉄に湯島根津 服部早苗 201601  
やや寒のふつうに寒いより寒し 後藤立夫 ホトトギス 201603  
やや寒き朝の気纏ひ上京す 稲畑汀子 ホトトギス 201610  
やや寒きことも心地のよき時も 稲畑汀子 ホトトギス 201610  
快晴のつづきやや寒ゆるびをり 稲畑汀子 ホトトギス 201610  
噛み合はぬ子との思ひのやや寒く 久保田優子 末黒野 201612  
やや寒や表紙はがれし漫画本 藤岡紫水 京鹿子 201701  
やや寒や日の落ちてより手暗がり 甕秀麿 201702  
やや寒の路上ライブや客九人 佐藤良二 末黒野 201702  
やや寒や笛吹川の舫ひ舟 久世孝雄 やぶれ傘 201702  
やや寒やジャズ聴いてもう日暮 辻響子 201712  
やや寒しきりんの膝の座り胼胝 平田きみこ 風土 201801  
やや寒に部屋の明りをつけてみる 湖東紀子 ホトトギス 201803  
やや寒の少し早めの夕餉かな 湖東紀子 ホトトギス 201803  
衣擦れと雨の音のみやや寒し 高倉和子 201803  
やや寒に檻のライオン猫と化す 稲畑廣太郎 ホトトギス 201810  
やや寒むの相寄るやうに日ぐれ雲 北川孝子 京鹿子 201902  

 

2019年10月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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