楊 梅      45句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
楊梅の根方にありし盥かな 延広禎一 199910
楊梅や屋根を歩けば猫となる ロツキイ 六花 200107
楊梅を鳥と分け合ひ食べにけり 柴田美佐子 いろり 200109
楊梅や茶房の外に待たさるる 宮倉浅子 遠嶺 200111
楊梅の実が落ち雨の音つづく 宮津昭彦 200209
神の杜鶺鴒石と楊梅と 延広禎一 200212
楊梅をひとりが採ればみんな採る 石平周蛙 対岸 200309
楊梅の落ちてまたもや墓穢す 岡田章子 ぐろっけ 200310
楊梅やひだる神憑く峠越 松本幹雄 馬醉木 200310
海を見る楊梅をもぐさびしさは 岡井省二 ぐろっけ 200407
楊梅の色に三つ指染まりけり 細野恵久 ぐろっけ 200407
やまももの宿の楊梅酒深紅 皆吉爽雨 ぐろっけ 200407
楊梅熟る青鬱然と札所寺 松崎鉄之介 ぐろっけ 200407
楊梅のあかき目覚めをうべなへり 平井照敏 ぐろっけ 200407
楊梅の熟れ初む朝の診療所 竪ヤエ子 京鹿子 200409
楊梅の径踏みきたる靴ならん 栗田武三 ぐろっけ 200411
楊梅の実のあをあをと結びの地 桑添礼子 栴檀 200509
楊梅や潮灼しるき若狭びと 浜明史 風土 200509
没日射しゐる楊梅の実の赤し 福盛悦子 雨月 200509
参道の落ち楊梅の臭ひに噎せ 吉見文子 200509
楊梅のもつとも落つる檻の前 諸冨清子 対岸 200510
剪定を了へし楊梅芽吹きたり 神田一瓢 雨月 200607
楊梅やむかし庄屋の大太鼓 谷村幸子 200608
楊梅を両の掌に受け余りたる 筒井八重子 六花 200709
楊梅を噛めば酸つぱし見つめ合ふ 上原重一 200808
其処らじゆう楊梅落ちて山の臍 大山里 200810
地を染めし楊梅の実や雨滂沱 鈴木英男 末黒野 200910
楊梅を食べ思ひ出の中にあり 小原登志春 雨月 200910
楊梅の落つるがままを手にしたる 有賀昌子 やぶれ傘 200912
夫のエゴ許す楊梅甘酸つぱ 村上倫子 201008
ほたと落つ楊梅夕日浴びすぎて 小澤菜美 201010
楊梅の落ち実ぬかるむ不入山 田中貞雄 ろんど 201110
楊梅酒実の浮くでなく沈むでなく 升田ヤス子 六花 201310
楊梅の降る呟きの中なりき 中島陽華 201411
楊梅の熟れて石屋の猿の像 山崎稔子 末黒野 201510
楊梅を喰べて輪中の村を出ず 水谷文謝子 雨月 201510
楊梅の踏みしだかれて街路染む 本多正子 雨月 201609
避け難く踏む楊梅の実なりけり 青谷小枝 やぶれ傘 201609
楊梅の落ち放題の小径行く 古川しげ子 雨月 201610
面取りのボンボニエールに楊梅 瀬川公馨 201611
楊梅をもぐ陸橋に手をおよがせ 升田ヤス子 六花 201710
楊梅を山中に得し神饌に 加藤みき 201807
楊梅のかくも落つるか青きまま 布施由岐子 末黒野 202009
楊梅の匂ひを拾ふ竹の籠 竹中一花 202011
楊梅熟る樹下をべたべた汚しては 半谷洋子 202109

 

2023年7月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。