寄居虫・がうな     88句

飛行船沖にひかれる寄居虫かな   野中亮介   歳時記(第三書館)

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
お大師の杖を這ひゐる寄居虫かな
城孝子
火星
199806
燃え殘るがうなの二三鳥邊山
中原道夫
銀化
199905
やどかりに家路のなくて暮れにけり
篠原俊博
銀化
200005
いづれさびし風船売と寄居虫売
山尾玉藻
火星
200005
西方へ歩く汀の寄居虫かな
竹内悦子
200005
やどかりの岩移るとき波まかせ
棚山波朗
春耕
200006
寄居虫のひとりあそびの忘れ潮
山田弘子
円虹
200006
寄居虫を誘ひ出したる忘れ潮
山田弘子
円虹
200007
寄居虫の斜め歩きが桶の中
久保田志華
火星
200008
啓蟄の寄居虫をまづ潮溜
水原春郎
馬醉木
200105
寄居虫のバケツの夜となりにけり
堀義志郎
火星
200107
寄居虫や海蝕の岩種ぎれに
宇都宮滴水
京鹿子
200108
寄居虫の貌出してゐる夜店の灯
棚山波朗
春耕
200108
そのがうな不覺百年寢過して
中原道夫
銀化
200204
法体は雲のしんるいやどかりも
柳川大亀
銀化
200205
寄居虫ごうな売に四五人の子の春祭
神蔵器
風土
200205
寄居虫の此度も火宅住ひなる
武田菜美
銀化
200205
いつの間に寄居虫を吐く採りし海螺
渡辺美知子
200206
がうな賣り朝な夕なの立ち眩み
中原道夫
銀化
200206
やどかりの逃げ遅れたる潮溜り
永井雪狼
200207
意外にも軽きやどかり掌に這はせ
阿部正枝
絵具箱
200304
やどかりの跡累々と白き浜
山田弘子
草の蝉
200305
きつかけはがうなを貰ふ話より
野沢しの武
風土
200305
寄居虫の宿替中をみとがめし
佐藤喜孝
あを
200402
砂丘来て旅の果てなる寄居虫がうなかな
淵脇護
河鹿
200406
寄居虫の宿あり余る白なぎさ
宇都宮滴水
京鹿子
200408
大潮を蹴つて寄居虫流さるる
飯塚ゑ子
火星
200409
金盥のがうながうなを攀ぢのぼる
浅井敦子
万象
200409
放たれし寄居虫岩をころげゆく
七海笑涙
築港
200506
生命線伸びてをりけりがうな這ふ
河合大拙
百鳥
200506
やどかりの爪掻き中上健次の忌
中村房枝
六花
200508
月明のやどかり貌や床に入る
渡邉友七
あを
200602
寄居虫や渚に貝の家揃ふ
林敬子
酸漿
200606
やどかりの殼揺りいそぐ夏近し
定梶じょう
あを
200607
寄居蟲のかさこそあるく月夜かな
宇田喜美栄
200608
寄居虫に脚ある迅さ爽やかに
永田二三子
酸漿
200701
寄居虫が半身のり出す夜の机
青山悠
200704
結論のやうにやどかり空ながめ
中村恭子
200705
寄居虫の宿借るころか鎌の月
高橋道子
200705
寄居虫のひとり住まひの外知らず
風間史子
200705
寄居虫や潮をしたひてひきずる尾
三代川玲子
春燈
200706
寄居虫や波の隙間をのぞきゐる
宇都宮滴水
京鹿子
200706
やどかりや辻棲あはす離別談
山元志津香
八千草
200709
この海のやどかりに宿少なくて
前川明子
200801
やどかりも方向音痴ゐるらしき
東良子
首座星
200804
寄居虫の脚ある迅さ爽やかに
永田二三子
酸漿
200805
藻をまとふ寄居虫這へり潮溜
稲崎秋治
200806
灯台まぶしやどかり次の巻貝へ
服部早苗
200807
波に影あり寄居虫の歩き出す
天野きく江
200808
どの道を行くべきなのか寄居虫は
石脇みはる
200904
寄居虫や地道に生きて利を追はず
増田大
春燈
200905
波あひのがうなすすつと殻かへる
大場ましら
200906
篝火の浜へ寄居虫一斉に
小阪律子
ぐろっけ
200906
寄居虫や眞昼の干潟よく乾き
藤岡紫水
京鹿子
200907
水澄めり寄居虫動く潮だまり
内藤恵子
万象
201003
転がされ寄居虫もがく渚かな
渡部磐空
201004
ぜんまいのまた寄居虫を歩まする
中村恭子
201005
腰高を指摘されゐる寄居虫かな
相良牧人
201006
寄居虫の転び落ちたる遠津波
和田照海
京鹿子
201006
寄居虫の新居に入るを見届けり
和田崎増美
雨月
201006
寄居虫に名前ありけり子の馬穴
きくちきみえ
やぶれ傘
201007
やどかりのちまちま動く潮だまり
和田政子
201008
やどかりの転げて逃げる潮溜り
廣瀬雅男
やぶれ傘
201009
やどかりや身をのり出せば娑婆の風 成瀬櫻桃子 成瀬櫻桃子俳句選集 201105  
非日常が日常となる寄居虫かな 赤座典子 あを 201105  
島恋うて走るやどかり忘れ潮 西岡啓子 春燈 201106  
寄居虫に金の音ある洗面器 きくちきみえ やぶれ傘 201107  
やどかりの波に転げてゐたりけり 天野美登里 やぶれ傘 201107  
寄居虫の飼はれて昼を眠りほけ 布川直幸 201204  
寄居虫のゆつくり急ぐ潮だまり 山本無蓋 201207  
寄居虫や先ず部屋さがし大学生 鎌田慶子 ろんど 201207  
寄居虫のきょうも引きずる仮の宿 鎌田悟朗 ろんど 201207  
上海と日本往き来す寄居虫ごうなかな 石脇みはる 201305  
寄居虫の吾が家は此処と澄ましゐる 寺田すず江 201306  
寄居虫のすばやく殻をかへ終へし 山崎郁子 万象 201306  
寄居虫の転居通知が来てゐたり 高橋将夫 201407  
寄居虫の海につながる雲のこぶ 丸井巴水 京鹿子 201408  
金盥這うては堕つるがうなかな 浅井敦子 万象 201508  
大いなる潮干にがうな困惑し 定梶じょう あを 201508  
一瞬といふ寄居虫の転居かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201604  
巻貝の足が出るよりがうなかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201604  
寄居虫の応変の脚繰り出せり 細川洋子 201605  
寄居虫の住み替りたる身ひとつ 岩下芳子 201607  
寄居虫や吾は東京の殻の中 七種年男 輪中の空 201612  
寄居虫や身の丈に合ふ暮しして 堀井英子 雨月 201707  
寄居虫の宿借り得てか日の暮るる 栗山恵子 雨月 201707  
やどかりの宿ごとさらふ昼の波 栗山恵子 雨月 201707  
捨ててきし家ふりむかぬがうなかな 藤田美耶子 201707  
波躱しやどかり瞬に宿を替ふ 長谷英夫 馬醉木 201809  

 

 

2019年4月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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