分 葱    24句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
もう少し生きむと思ふ分葱植う 神蔵器 風土 199807
十本の指で分葱を抜きにけり 飯塚ゑ子 火星 199810
市はづれ千本分葱匂ひけり 小林輝子 風土 200209
亀石や千本分葱の摘まれをる 延広禎一 200304
饅好きの少々早き分葱抜く 岡田章子 ぐろっけ 200306
残年といふは素なりき分葱引く 八田木枯 晩紅 200312
束ねある分葱無骨に提げ来たる 長田曄子 火星 200408
晴れたれば比良美しといふ分葱和へ 木内徴子 万象 200505
弟の遺せし分葱目に沁むる 椋本一子 雨月 200607
なんとなう住み憂くなりし分葱かな 小形さとる 201006
けむりては分葱の育つ御師の宿 神蔵器 風土 201008
好みしは母直伝の分葱ぬた 蓮尾みどり ぐろっけ 201206
稚魚の水濁して洗ふ分葱かな 當間シズ 万象 201206
一滴の酢で緊りけり分葱和へ 藤岡紫水 京鹿子 201306
一畝の分葱そよそよ春近し 鳥居美智子 ろんど 201504
分葱つつみきし故郷の新聞紙 松田泰子 末黒野 201606
食卓に酢の匂ひけり分葱饅 田中臥石 末黒野 201607
朝粥の一椀のみや分葱饅 田中臥石 末黒野 201706
分葱ぬた盛りて形見の白磁鉢 大塚かずよ 末黒野 201808
けふ妻の検診日なり分葱饅 田中臥石 末黒野 201905
帰りしな娘手渡す分葱束 田中臥石 末黒野 201905
分葱饅播鉢のまま卓に出す 小林輝子 風土 202006
初分葱茹でてゐる窓少し開け 大内幸子 六花 202106
肴にはこれあれば足る分葱ぬた 村田武 やぶれ傘 202306

 

2024年2月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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