36句

天にあるやささらの小野に茅草刈り草刈りばかに鶉を立つも   万葉集

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鶉野にかかはりゐたる遍路かな 岡井省二 199910
かさとゐて容ちの鶉櫟山 岡井省二 200106
高枝に鳴き続けるよ片鶉 小野タマ枝 酸漿 200201
法螺貝や巻向山の駈鶉 中島陽華 200212
人は灯に鶉は森へ帰りゆく 林加寸美 ホトトギス 200302
渦越えて壇ノ浦より群鶉 林加寸美 ホトトギス 200302
驚きて飛び立つさまの鶉なる 高瀬寛二 ホトトギス 200302
声よりも小さき鶉でありにけり 木下和代 ホトトギス 200302
羽づくろひしてまん丸の鶉かな 木下和代 ホトトギス 200302
鶉鳴き峡の静寂を破りたる 神前あや子 ホトトギス 200302
裏英彦の六戸の村や鶉啼く 林加寸美 ホトトギス 200302
猫の視野鶉真中にゐたりけり 勝村博 ホトトギス 200302
鶉来る大地に天の豊かなる 小川修平 ホトトギス 200302
脱走の鶉の話題伝はり来 勝村博 ホトトギス 200302
諍へる鶉間仕切りすることに 勝村博 ホトトギス 200302
鶉鳴き瞑想の糸途切れたる 神前あや子 ホトトギス 200302
鶉野となりて豊かな森となる 小川修平 ホトトギス 200302
杜にきて神の使ひとなる鶉 中井かず子 ホトトギス 200302
鶉鳴く旧き町並ゆく杜に 中井かず子 ホトトギス 200302
一と串の鶉峠の茶店かな 小川修平 ホトトギス 200302
風ゆらす杜の日の斑にのる鶉 中井かず子 ホトトギス 200302
大空を知らず鶉の走りけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200309
鶉頬張りし喪服の女かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200309
ころころと鶉の逃げてゆきにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200309
芝公園ビストロ鶉オードブル 稲畑廣太郎 ホトトギス 200310
秋初風鶉餅盛る半月盆 林香燿子 200410
さまざまの技法で描く諸鶉 林日圓 京鹿子 200509
一睡の夢より覚めて鶉籠 水野恒彦 200912
子規庵の一羽の鶉見て帰る 吉村さよ子 春燈 201111
鶉鳴く里穏和なり神の域 宮崎左智子 201112
坐して見る籠の鶉と絵の鶉 落合絹代 雨月 201112
松明の草に伏せある鶉籠 山田六甲 六花 201302
原型をとどめぬ鶉稲荷山 近藤紀子 201702
ジロー歌ふ交野の里の麦鶉 中島陽華 201805
木漏れ日になりたるつもりの鶉かな 田尻勝子 六花 202009
道ならぬ定家の恋や片鶉 成瀬櫻桃子 春燈 202210

 

2023年11月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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