瓜 揉      45句

み仏のこの胡瓜もみよろこばん   高野素十

作品
作者
掲載誌
掲載年月
サラダ圏より戻り来て胡瓜揉 武政礼子 雨月 200009
ヨーヨーマのチェロを流して胡瓜揉む 金子里美 船団 200009
並びては胡瓜揉みゐる掌のかたち 森谷彰 銀化 200108
お化け胡瓜てふを揉みたる夕餉かな 林和子 雲の峰 200210
胡瓜揉みに遊ぶ白子や青磁鉢 杉本綾 200211
処狭しと花を供えて胡瓜揉む 後藤志づ あを 200309
一筋の指輪の跡や胡瓜揉 赤座典子 あを 200309
胡瓜揉み手足大きく授かれり 高田令子 200311
背で嘘をさらりと言うて胡瓜揉む 近藤敏子 200311
胡瓜揉む玻璃に山盛り留守居かな 藤原りくを 八千草 200502
厨房に楽入れ娘胡瓜揉む 湊一春 築港 200509
名水やキュッキュッキュッと胡瓜揉む 飛鳥由紀 200509
瓜揉みて言葉ゆたかに高階住み 安田とし子 ぐろっけ 200609
胡瓜揉み胡麻油加へてよき香り 新倉舒子 200708
瓜を揉む妻に精密検査の報 野沢しの武 風土 200903
胡瓜揉み箸一膳の厨ごと 芝宮須磨子 あを 200907
胡瓜揉みすこし揉ませてもらひけり 小形さとる 200908
無職てふ主婦の存在胡瓜揉む 安本恵子 200910
瓜揉むや心の揺れの塩加減 平野加代子 春燈 201010
描き上げて遅き昼餉の胡瓜揉む 内藤三男 ぐろっけ 201011
外の風通し薄暮の胡瓜揉み 前川明子 201111
胡瓜揉みうまいと第二反抗期 村上倫子 201208
胡瓜揉みつつヴェルディのレクイエム 荒井千佐代 201209
金曜日お酒少しと瓜揉みと 布川孝子 京鹿子 201209
胡瓜揉片手は受話器持ちしまま 福島松子 ぐろっけ 201210
得意なる男料理の胡瓜揉み 高田たみ子 万象 201211
馬になる一本残し胡瓜揉む 島野ひさ 万象 201212
母の味なまり節入り胡瓜揉 木村茂登子 あを 201307
胡瓜揉み口の重たきけふの夫 森清信子 末黒野 201311
瓜揉みや引窓のある臺所 瀧春一 花石榴 201312
酢加減の勘冴えてをり胡瓜揉 能村研一 201510
瓜揉むやいつか来た道恐れつつ 高橋道子 201510
健康寿命まだまだまだと胡瓜揉む 岸洋子 201610
瓜揉や五勺の酒を持て余し 佐俣まさを 春燈 201707
人知れず祝ふ記念日胡瓜揉 佐俣まさを 春燈 201708
瓜揉みに舌打つて酒足らぬ日や 石川桂郎 風土 201711
胡瓜揉み苦い涙も一しづく 久保夢女 201908
新しい朝がまた来た胡瓜揉み 辻響子 201910
占ひに金運ありと胡瓜揉む 中山惠子 201910
瓜揉の鉢は手捻りひとり酒 佐俣まさを 春燈 202008
晩酌に娘の料理胡瓜揉み 村田武 やぶれ傘 202009
夫に留守たのむつもりや胡瓜揉 升田ヤス子 六花 202010
晩酌の主役とりたる胡瓜揉 浜小長谷紘 末黒野 202011
長雨の上がりさうなる胡瓜揉 根岸善行 風土 202110
墓のこと堂々巡りや胡瓜揉む 栗原完爾 春燈 202111

 

2022年5月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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