雲 海    170句

雲海やいっぽんの指立てし釈迦  吉原三郎  鏃

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雲海や阿蘇は神代に戻りたる 松崎佐 円虹 199908
雲海に立てば沖あり汀あり 鷹羽狩行 199909
雲海の波の果なる槍ヶ岳 小林優子 酸漿 199910
雲海に吸ひ込まれゆく夕日かな 田中よしとも 酸漿 199910
雲海に確と槍の槍穂高の穂 小竹由岐子 円虹 199910
雲海に機影映して飛行せり 永野秀峰 ぐろっけ 199910
大雲海この世の憂さは針の穴 西村滋子 京鹿子 200001
雲海のごときの漉かれ紙となる 大橋櫻坡子 雨月 200002
雲海のふすま開けば日本海 松下幸恵 六花 200002
雲海を出でし初日の輝ける 河野友子 六花 200004
雲海に鎮める阿蘇の一部分 稲畑汀子 ホトトギス 200007
雲海に山影を置きそめし朝 稲畑汀子 ホトトギス 200007
雲海に三瓶野の朝動き初む 稲畑廣太郎 ホトトギス 200007
国引きのごとく雲海動き出す 高崎武義 200007
雲海や上下不変の天と地と 波多洋子 銀化 200009
巌頭に浮ぶ雲海縹いろ 山本雅子 馬醉木 200010
雲海のほかは見えねどこころ満つ 阿部寒林 200010
雲海を裁つ痩尾根にへばりつき 阿部寒林 200010
雲海や左赤石右白根 山田夏子 雨月 200011
雲海や大吟醸を廻し呑み 泉田秋硯 月に逢ふ 200103
雲海も翼も染めて初茜 中野たけみ 雨月 200104
雲海の現し世断ちて空まさを 渡辺智佳 遠嶺 200110
雲海にあそぶ朝夢飯匂う 綾部あや 海程 200110
雲海の夜明け静かに始まりぬ 藤村美津子 春耕 200110
雲海の密に峰みね孤を深む 密門令子 雨月 200110
御来光なり雲海の動き急 密門令子 雨月 200110
雲海や修験者の杖みだれなき 藤田誉子 雨月 200110
雲海に遊んでみたし望遠鏡 小橋安子 いろり 200111
雲海の下ツンドラを河うねる 菅谷弘子 雨月 200111
雲海に百幅の絵や百の峰 達山丁字 200202
雲海は水蒸気なり突きぬける 江倉京子 あを 200208
雲海の切れ目に嶺の藍深き 大蔵靖子 春耕 200209
大槍小槍の隔つ雲海肩の小屋 千葉冴子 200210
雲海のまつ暗闇を飛びにけり 加古みちよ 火星 200210
山頂に立つ雲海を来しごとく 太田土男 百鳥 200211
雲海の上の影富士を見たりけり 密門令子 雨月 200211
雲海にはや次の旅思ひけり 田中敬子 百鳥 200212
雲海へハミングとなる追悼歌 高田令子 200301
雲海を抜け来山小屋泊りかな 下平しづ子 雨月 200301
ばらばらと寒雲海に消えゆけり 榎本孤星 築港 200304
雲海へふつと投身したくなり 小澤克己 遠嶺 200307
オロフレ峠開拓の史雲海に 芝宮須磨子 あを 200309
雲海の静けさ尾根の丸木小屋 遠藤和彦 遠嶺 200310
だんだんに雲海の底見えてきし 高橋将夫 200310
雲海の上に立ちをり花たちと 島崎勇作 酸漿 200310
雲海や遙かそびゆる地蔵岳 清水和子 酸漿 200310
雲海のみつる足許車百合 冨田みのる 200310
雲海や後立山燃えこぞり 小林碧郎 馬醉木 200311
雲海や虎の子渡しの寺苑あり 水島夜雨 京鹿子 200311
雲海の上は仏の世界かな 小山百合子 遠嶺 200311
漕ぎいでよ雲海はいま風の中 北原東洋男 200408
雲海のしづかに孤峯呑まんとす 北川英子 200409
雲海を一望にして山泊り 岡本直子 雨月 200410
雲海や槍も穂高もまなかひに 岡本直子 雨月 200412
雲海を従へ手稲山空へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200507
雲海に沈んでゆきし鍵の束 高橋将夫 星の渦 200507
雲海に一条走る陽の光 森山のりこ あを 200509
雲海を抜けて明るき土佐の郷 森山のりこ あを 200509
雲海の上にて今日の漆掻く 福井隆子 対岸 200510
雲海の上のにぎはひ朝餉時 佐山苑子 遠嶺 200510
雲海や達成感に息はづみ 田所節子 200510
雲海を見下ろし羽化のこころもち 田所節子 200510
雲海に小島の富士や梅雨の旅 苑田ひろまさ 200511
雲海を突き抜け槍の穂に立てり 大室恵美子 春燈 200511
富士駅伝雲海下りて来て速し 嶋田一歩 ホトトギス 200601
雲海に狐の足跡らしきもの 加藤富美子 200604
雲海を渡りて雲の峰を越ゆ 高橋将夫 200609
雲海の上に青富士秋立てり 田中喜久子 酸漿 200611
雲海を越えちちははに近くなり 奥田茶々 風土 200701
暗礁のあるや雲海渦巻くは 高崎武義 200707
雲海の沖の茜へ一舟欲し 北川英子 200708
雲海を突きぬけている八甲田山 伊藤稔代 200710
天平の雲海わたる倍臚かな 林日圓 京鹿子 200710
雲海やよき隔たりに槍穂高 吉田幸敏 200710
黙契のごと雲海に虹沈む 高久清美 200711
雲海やおのが眼下におのが鼻 土井田晩聖 万事 200711
足下より雲海に消ゆ落石音 北川英子 200808
雲海を凌ぐ主峰の雪真白 長谷英夫 馬醉木 200809
雲海の底のどこかに今朝の宿 丑久保勲 やぶれ傘 200810
磐座も神木もろとも雲海に 近藤きくえ 200811
雲海の岳爽やかに影正す 檀原さち子 酸漿 200812
雲海に浮かび見えたり佐渡ヶ島 大内恵 酸漿 200812
機内食アフリカ雲海涯しなく 品川鈴子 龍宮の客 200904
雲海の切れ間に見ゆるこの世かな 高橋将夫 真髄 200907
雲海を渡つてゆきし影法師 高橋将夫 真髄 200907
雲海に渦巻き上ぐる増長天 延広禎一 200909
雲海の茜地獄に染まりゆく 佐田昭子 ぐろっけ 200909
雲海を従へ嶺々の朝日影 阿部昭子 遠嶺 200910
雲海の沖の光彩みて飽かず 田島勝彦 遠嶺 200910
雲海や我ら雲中菩薩なる 冨松寛子 200910
雲海に夕影落す八合目 高橋敏 200910
雲海を抜けてケーブル山の駅 高根照子 200911
雲海に地球の青さ加はりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201007
雲海に黒々と影落す飛機 稲畑廣太郎 ホトトギス 201007
純白といふ雲海の気品かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201007
雲海に突つ込んで行く飛機の旅 稲畑廣太郎 ホトトギス 201007
雲海の松本平をおほひたる 滝沢伊代次 万象 201007
雲海の下に浮世の些事を置き 松岡和子 201012
雲海の先に尖りて槍ヶ岳 志奈禮子 万象 201012
鎌岳めざし雲海渡りゆく黄蝶 植村よし子 雨月 201012
雲海の五彩に釣瓶落しかな 岡田貞峰 馬醉木 201101
手が届きさう雲海の上の月 井上美智子 201101
雲海の上の音降る冬野かな 阿部眞佐朗 201102
雲海の果を染めたり初茜 小林優子 酸漿 201103
雲海の上に富士あり飛機のあり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201105
空海の夢のかたちを雲海に 柳川晋 201108
雲海へ般若心経大唱和 長谷川閑乙 馬醉木 201109
雲海にひびかふ法螺や大峰山 長谷川閑乙 馬醉木 201109
雲海の上をハワイアン・ファルセット 柳川晋 201109
雲海に一刷け朱さすひとところ 村上千紫 京鹿子 201110
雲海に乗れり五合目レストラン 大西八洲雄 万象 201110
蝦夷までの雲海の下地震の地も 河野美奇 ホトトギス 201112
雲海をしかと堰きとめ岩の尾根 岡崎伸 遠眼鏡 201203
雲海を貫き槍の主峰立つ 岡崎伸 遠眼鏡 201203
雲海の下被災地の如何ならん 稲畑廣太郎 ホトトギス 201207
雲海に神の造化を確かむる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201207
雲海にジャックと豆の木を探す 岡佳代子 201208
雲海をぬけて出雲や甍の波 川井素山 かさね 201208
雲海を眼下に眺め富士山頂 吉田博行 かさね 201210
雲海や玉を抱ける五智如来 雨村敏子 201210
雲海の阿蘇の五岳を覆ひたり 小池一司 やぶれ傘 201210
しぶきあげ雲海進む翼かな 太田健嗣 ぐろっけ 201211
雲海の上の遠富士秋立てり 柚木澄 末黒野 201211
雲海のはるかなる上天高し 福田かよ子 ぐろっけ 201301
雲海を裾に敷き詰め旭岳 稲畑廣太郎 ホトトギス 201307
雲海の底ぞな伊豫の長濱は 山田六甲 六花 201309
雲海を従へし威や駒ケ岳 福本すみ子 201310
雲海に浮かぶさまざま巨峰群 塩路隆子 201311
岩手山雲海てふ鍔歩けさう 岩崎可代子 ぐろっけ 201311
雲海のはてに夕日の富士の山 牛窪啓詞 やぶれ傘 201402
天照らす富士は雲海従へて 村上倫子 201408
雲海に未だ暮れきれぬ没日かな 小林和子 風土 201409
北漠の雲海ほぐる利尻富士 上家弘子 ろんど 201410
雲海や山を離るる夜の帷 戸栗末廣 201410
雲海に朱を点じたる高野かな 戸栗末廣 201410
雲海や彼方に湖の垣間見え 沼崎千枝 末黒野 201411
雲海に浮かぶ富士の嶺茜空 田中繁夫 末黒野 201411
雲海に大槍小槍まぎれなし 山田春生 万象 201411
雲海の中に川あり流れをり 有松洋子 緑光 201411
高原の朝雲海に閉ざさるる 稲畑汀子 ホトトギス 201507
雲海を足下に見て登高す 平居澪子 六花 201510
雲海や合掌立ちに槍ヶ岳 岡田貞峰 馬醉木 201511
一段づつ雲海抜けて着陸す 清水量子 201511
雲海にまあるい虹を見たること 今井千鶴子 ホトトギス 201512
噴火口に雲海の黙人の黙 阿久津勝利 万象 201512
雲海の去り噴煙の残りけり 大久保白村 ホトトギス 201602
雲海を眼下に富士の高さ知る 東秋茄子 京鹿子 201602
一番機雲海抜けで航くコース 稲畑汀子 ホトトギス 201607
雲海を抜けて青空ありしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201607
雲海に波打際といふ奈落 杉本光祥 201609
雲海の切れ目に青き瀬戸の海 山荘慶子 あを 201609
雲海の夜明け絵巻を繰る如し 中谷未知 末黒野 201610
雲海の吃水線に八ヶ岳 杉本光 201611
雲海をどこの空とも知らず飛ぶ 久保東海司 201612
雲海に紺青の天ありにけり 岡崎伸 201707
雲海に顔を出したる潜望鏡 高橋将夫 201709
雲海を裂くや眼下にニューヨーク 竪山道助 風土 201710
雲海や馬の背越えを点動き 石崎和夫 201808
きっと絶景雲海の中を行く 鈴木みのり 201809
雲海や二の膳付きのバスツアー 鈴木みのり 201812
雲海や傍聴席より見る議場 佐野つたえ 風土 201908
雲海をしのぐ山頂御来迎 手島靖一 馬醉木 201909
雲海や西を端緒に大八洲 田丸千種 ホトトギス 201910
雲海や朝日の光芒金色に 谷村祐治 雨月 201910
雲海の落暉あかねの彩浄土 落合絹代 雨月 201911
城支へ冬も雲海侍らせて 稲畑汀子 ホトトギス 201911
雲海に乗る黒き富士機窓より 松本善一 やぶれ傘 201912
雲海や窓のよごれを千歳まで 佐藤喜孝 あを 202010
雲海やすべては白で始まりぬ 中田みなみ 202010
雲海や島の如くに浮かぶ嶺 鈴木英雄 末黒野 202109
秋夕焼富山の雲海染めにけり 七郎衛門吉保 あを 202111

 

2022年7月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。