卯月波(浪)      36句

卯月波父の老いざま見ておくぞ    藤田湘子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
卯月波昼月白き佃島 皆川盤水 春耕 199906
ドック入りの船の真白し卯月浪 山田由利枝 雨月 200107
卯月波それより先の天地かな 竹内悦子 200208
青島はドイツに似し町卯月波 網野茂子 酸漿 200210
家持の海山けぶる卯月波 中野了一 200307
卯月波八丈島のくさや干 池田静枝 帆船 200309
万祝の藍より青し卯月波 能村研三 200406
松原に病棟聳え卯月波 左官治郎 200407
卯月波南房野島岬かな 三橋泥太 遠嶺 200408
立上るときの黒さや卯月波 久松和子 万象 200408
光満つ方は紀の国卯月浪 上崎暮潮 ホトトギス 200512
卯月波金鉱跡の暮れ残る 柴村郁子 遠嶺 200608
卯月波荒玉石の合唱す 加藤みき 200608
丸き島平らな島や卯月波 向井由利子 200609
足跡をすぐに浚へり卯月波 出来由子 200708
卯月波舶に散らし島渡船 木内美保子 六花 200708
あるときは白虎のさまに卯月浪 鷹羽狩行 200808
卯月浪寄せてはきしむ舫ひ綱 山田天 雨月 200808
良寛の佐渡見る像や卯月波 関口青稲 万象 200811
卯月波仁右衛門島の岩に果つ 清水美子 春燈 200907
風止めば風に絡みぬ卯月浪 貴志尚子 200908
くびす返せば卯月波しぶきけり 風間史子 200908
空という体の奥の卯月波 竹内悦子 201106
島裏の一社一寺や卯月波 松本三千夫 末黒野 201108
ちょっと前そこにゐました卯月波 佐藤喜孝 あを 201208
卯月波六角堂を開け放つ 田部井幸枝 201509
光りつつ珊瑚礁越ゆ卯月波 田中臥石 末黒野 201708
磨崖仏に迫り高まる卯月浪 大島寛治 雨月 201808
卯月浪泊まつて行けと島の人 池上昌子 春燈 201908
忘れたきことの多さよ卯月波 斉藤玲子 馬醉木 201908
卯月波消毒液の匂ひかな 竹内悦子 202007
夫婦岩を呑み込まんとす卯月波 前田美恵子 202007
海底に巨竜眠らせ卯月波 太田良一 末黒野 202009
ひもすがら海を耕やす卯月波 神原三千世 京鹿子 202109
日の本の地震のここだく卯月波 平澤侃 末黒野 202109
卯月波松ことごとく傾きて 内藤静 風土 202109
対岸は空港の灯や卯月浪 岡田史女 末黒野 202208

 

2023年5月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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