釣瓶落し 4      100句

大きめの鞄に釣瓶落しの日   大山夏子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
釣瓶落しかがやきのこす雲の縁 西岡啓子 春燈 201411
釣瓶落しホームドアとは重たげな 甲州千草 201411
島影を重ねて釣瓶落しかな 川村清子 馬醉木 201412
釣瓶落し関西弁に背た押され 川上久美 ろんど 201412
山道の修理に釣瓶落しかな 堀志皋 火星 201412
滝の上に釣瓶落しの空残る 生田恵美子 風土 201412
豆腐屋の釣瓶落としの遠喇叭 塩千恵子 201412
騙し絵展出づれば釣瓶落しかな 原田達夫 201501
釣瓶落し艦旗降納見届けて 田中貞雄 ろんど 201501
海の日の釣瓶落しや街点る 田中臥石 末黒野 201501
灯がともる釣瓶落しの連子窓 柳橋繁子 201501
波戸を出て釣瓶落しと正対す 鳳蛮華 201502
老眼鏡釣瓶落しへ外しけり 田岡千章 201502
コンサート終りて釣瓶落しかな 内田梢 末黒野 201502
紙買ひし重さに釣瓶落しかな 高橋道子 201502
矢印の辻に茶を煎り釣瓶落し 半田稜 ろんど 201502
釣瓶落し東京駅舎灯りけり 安藤久美子 やぶれ傘 201502
乗り換へのホームの釣瓶落しかな 白水良子 201504
大海原引つ張り釣瓶落しかな 岩月優美子 グピドの瞳 201506
俎板に釣瓶落しの日を刻む 神宮きよい 馬醉木 201511
町の灯や釣瓶落しの山下る 高橋泰子 201511
ハープ橋釣瓶落しにぽろろんと 峰崎成規 201511
はや灯る一城釣瓶落しかな 渡部良子 馬醉木 201512
泣き止まぬ赤子に釣瓶落しかな 土井三乙 風土 201512
一舟の出て行く釣瓶落しかな 中村洋子 風土 201512
一舟の出てゆく釣瓶落しかな 中村洋子 風土 201512
釣瓶落しふつと消えたる人の影 片山煕子 京鹿子 201601
風ぐせの釣瓶落しとなりにけり 椿和枝 201601
掛時計釣瓶落しといふ時刻 上野進 春燈 201601
声まろむ釣瓶落しを連れだてば 高橋道子 201602
釣瓶落しの日を病窓に一と日暮れ 玉置かよ子 雨月 201602
片づかぬ築地の釣瓶落しかな 山本喜朗 雨月 201611
黒富士をはるかに釣瓶落しかな 小林共代 風土 201612
釣瓶落とし昔公候伯子男 竪山道助 風土 201612
釣瓶落しをさな留守居の目の健気 中澤弘 春燈 201612
回送の電車に釣瓶落しかな 天野美登里 やぶれ傘 201612
極め技は釣瓶落しなり一本 柳川晋 201701
釣瓶落し峡の小店を閉づる間の 堀田順子 馬醉木 201701
昇降機待つ間の釣瓶落しかな 森藤千鶴 馬醉木 201701
一本杉の空より釣瓶落しかな 浜福惠 風土 201701
生れ元町釣瓶落しの別れかな 落合小枝 春燈 201701
吊橋の大揺れ釣瓶落しかな 加藤峰子 201701
其処ここに釣瓶落しの灯の点る 田代民子 201612
漁火のみつよつ釣瓶落しかな 永淵惠子 201701
釣瓶落し特急電車通過せり 宮内とし子 201701
俯きて釣瓶落しの気配あり 今井充子 201702
ひとりゐて釣瓶落しとなりにけり 齋藤厚子 201702
置き去りのボールに釣瓶落しかな 有賀昌子 やぶれ傘 201702
山の端の釣瓶落しを船べりで 手島南天 万象 201705
おとふやさん釣瓶落しの中を来る 松井季湖 201712
釣瓶落しペダルより児を剥ぎにけり 加藤峰子 201712
鬼ごつこ釣瓶落しに残されて 今井弘雄 春燈 201712
充実の一日の釣瓶落しかな 森岡正作 201712
釣瓶落しに瞬の暗転四囲の山 七田文子 201712
見送るや釣瓶落しの後ろ影 三留早苗 201712
副都心釣瓶落しにささくれし 上谷昌憲 201801
土に鍬咬ませて釣瓶落しかな 柴田昭子 雨月 201801
仏とは釣瓶落しを拾ふもの 柳川晋 201801
草を焼く煙に釣瓶落しかな 松田多朗 馬醉木 201801
釣瓶落とし昔公候伯子男 竪山道助 風土 201801
紙買うて釣瓶落しの百人町 小林愛子 万象 201801
あれやこれ買ひ足し釣瓶落しかな 勝木享一 万象 201801
山を消す釣瓶落しの容赦なし 宮内とし子 201802
太宰治の生家の釣瓶落しかな 原田しずえ 万象 201802
水音の御寺の釣瓶落しかな 浅木ノエ 春燈 201802
寄生木の小籠に釣瓶落しの日 岡田貞峰 馬醉木 201803
自転車に子と荷を釣瓶落しかな 田岡千章 201803
釣瓶落し家一軒に山迫る 森田明成 201803
地球ごと落ちゆく釣瓶落しかな 曽根富久恵 201803
ピッピッとスマホどすんと釣瓶落とし 長谷川博 船団 201806
句座終へて釣瓶落しの家路かな 横田敬子 201806
発車して釣瓶落しの車窓かな 三井所美智子 201806
日の力ぬけたる釣瓶落しかな 都丸美陽子 春燈 201808
釣瓶落し光芒しかと残しゆく 柴田靖子 201811
墨堤に釣瓶落しの鳥の空 山本喜朗 雨月 201811
塾通ひ釣瓶落しの門ひらく 鈴鹿呂仁 京鹿子 201812
釣瓶落しの波しろがねに噴火湾 岡田貞峰 馬醉木 201812
釣瓶落し尾灯に測る車間距離 富川明子 201812
診療の戻りの釣瓶落しかな 本多正子 雨月 201901
みささぎを訪ねし釣瓶落しの日 住田千代子 六花 201902
ボール蹴つて釣瓶落しのスタジアム 岩下芳子 201902
庭師二人帰り釣瓶落しかな 長崎桂子 あを 201902
和菓子屋のほほえみ釣瓶落しかな 中島陽華 201903
タウン誌の落日釣瓶落しかな 能村研三 201911
草刈機釣瓶落しの畦浚ふ 池元道雄 馬醉木 201911
釣瓶落し行つて帰つてポストまで 大西由美子 春燈 201912
山国の釣瓶落しに忌を修す 足立典子 雨月 201912
釣瓶落し先は地獄か天国か 鈴木石花 風土 202001
大橋を影絵に釣瓶落としかな 永田万年青 六花 202001
屋根修理釣瓶落しの風のなか 斉藤マキ子 末黒野 202001
象の足どすんと釣瓶落しかな 本池美佐子 202002
子規読みて気付けば釣瓶落としかな 吉田幸恵 やぶれ傘 202002
烏賊釣り舟出てゆく釣瓶落しかな 浅嶋肇 やぶれ傘 202002
牛糞をほどこす釣瓶落しかな 升田ヤス子 六花 202002
海見ゆる病室釣瓶落しの日 原友子 202006
本丸の鴉に釣瓶落としかな 土井ゆう子 風土 202011
湖風や釣瓶落しの修験宿 橋添やよひ 風土 202012
尖塔の十字架釣瓶落しかな 森岡正作 202012
釣舟の舳先へ釣瓶落しかな 大川暉美 末黒野 202012
釣瓶落しの鉄臭さ残しゆく 甲州千草 202101

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2015年10月28日 ">2015年10月28日 >

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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