朱 鷺 (他季を含む)  76句

はるかぜに吹かるゝ鴇の照羽かな   白雄

作品
作者
掲載誌
掲載年月
中国より鴇贈られて冬去れり 村越化石 199904
朱鷺の雛生れて祝ふ夏の日に 豊田作二 遠嶺 199908
朱鷺の子に佐渡は新樹の光満つ 田中麻千子 六花 199909
朱鷺の子の一羽なりける帰り花 今木偉郎 200001
島かけて紅葉を急ぐ朱鷺の里 池田章 雨月 200112
朱鷺とらふ望遠鏡に雪の舞ふ 神蔵器 風土 200204
狼も朱鷺も絶えたる国に生く 伊藤白潮 200311
野を舞へる朱鷺の写真も褪せにけり 牧野睦子 200512
朱鷺を見てをるに夏鶯の声 田口武 さうぢやなくても 200512
鴇色の朱鷺をこの眼でしかと見き 駒井でる太 200605
「枝渡し」てふ朱鷺の愛温かし 渕上千津 200605
梅雨晴や飼育の朱鷺の婚姻色 大塚美孝 200609
大空へ朱鷺一号の飛翔せり 嶋木勝次郎 遠嶺 200802
鴇いろの翼の羽搏ち朱鷺翔ける 古田晴子 200812
朱鷺十羽佐渡秋空に放たれし 佐藤三男 万象 200812
はぐれ朱鷺一羽刈田に休みをり 佐藤三男 万象 200812
稔田をひと旋回し朱鷺離る 佐藤三男 万象 200812
梟と朱鷺生ひ立ちに大差あり 佐藤山人 200902
朱鷺の飛ぶ佐渡の蒼天南風吹く 飯田美千子 200908
朱鷺翔てる島をめぐりて夏の潮 加藤千津 ろんど 200911
新米や朱鷺舞ふ里のコシヒカリ 木村茂登子 あを 200911
雲浮いてパラグライダー日和朱鷺日和 布川直幸 200912
放鳥の朱鷺秋天に羽摶けり 桂敦子 201001
護られて朱鷺はケージに神の留守 須藤美智子 風土 201002
朱鷺来しと噂広がる雪の街 坂根宏子 201004
茜雲刈田に朱鷺を放鳥す 遠藤実 あを 201012
紅の朱鷺の羽搏き冬日和 橋場美篶 末黒野 201103
薫風の佐渡国中や朱鷺の舞 坂上香菜 201207
朱鷺の声貫く島や夏兆し 大越義雄 201207
島へ来てまづ朱鷺の町遅桜 坂上香菜 201207
繁殖の朱鷺の黒ずみ桜散る 坂上香菜 201207
命つなぐ朱鷺の誕生風薫る 中村喜美子 春燈 201208
あいの風飛行を試す鴇の雛 大日向幸江 あを 201208
巣立ちたる朱鷺の健気さ見る植田 片岡良子 雨月 201209
万緑の喝采を浴ぶ朱鷺のひな 荒木稔 ぐろっけ 201209
朱鷺翔てる島を恋をり五月尽 加藤千津 ろんど 201209
風薫る朱鷺の巣立ちにゆめ託す 松本アイ ぐろっけ 201210
朱鷺・狼・日本獺浮いてこい 石崎和夫 201211
施餓鬼会や法話に少し朱鷺のこと 金田けいし ろんど 201211
穭田に遊ぶ朱鷺見て満たさるる 竹内悦子 201301
朱鷺もとめ旅する佐渡や稲筵 川崎利子 201311
冠羽立て朱鷺の夫婦の抱卵季 山口ひろよ 201508
惜春や広げて朱鷺の風切羽 山口ひろよ 201508
巣籠りのまなこ炯々朱鷺の母 山口ひろよ 201508
あの辺り朱鷺の棲む森佐渡夕焼 福岡かがり 雨月 201607
束の間の日差し棚田に朱鷺一羽 赤塚篤子 末黒野 201711
恋どきの朱鷺と出会へり真野御陵 藤原翔 201905
かどごとに余り苗あり朱鷺は飛ぶ 野口希代志 やぶれ傘 201911
秋航や振り返りたる朱鷺の墓 山田六甲 六花 201912
玻璃越しの朱鷺と眼の会ひ秋日和 土井ゆう子 風土 202001
佐渡見えず朱鷺をよく見て旅の秋 大久保白村 ホトトギス 202002
鴇を見て鴇に見られてそぞろ寒 稲畑廣太郎 ホトトギス 202009
朱鷺棲むてふ梢たかだか雪解川 七田文子 202205
去年の去年朱鷺をみて来し悔少し 山田六甲 六花 202209

 

2022年10月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。