海桐の花      75句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
熊野水軍船出せし浜海桐咲き 水原春郎 馬醉木 199806
海鳴をレクイエムとし花海桐 水原春郎 馬醉木 199907
記念館潮の香満ちて花とべら 稲畑廣太郎 ホトトギス 199907
四十年住みて異郷か花海桐 山田暢子 風土 199909
いい齢をしての色恋花とべら 小川匠太郎 200006
花海桐島の祖霊の玉石垣 松崎鉄之介 200006
紺碧の海へ競り出し海桐咲く 清水伊代乃 酸漿 200008
霧ごめにひびく波音花海桐 鈴木夢亭 春耕 200009
海桐ちるお七の木偶のみだれ髪 長谷川翠 馬醉木 200009
花とべら観客邪魔の絵筆置く 朝倉富次 酸漿 200010
匂ひたつとべらの花に引き返す 赤座典子 あを 200106
花とべら夕日染み入る海士の墓 木下節子 俳句通信 200108
潮風に髪のふくらみ花海桐 押切安代 200109
とべら咲く岬のさきの休暇村 岬雪夫 200109
花海桐ヨットの海へ続きたる 城尾たか子 火星 200110
花とべら艀で通ふ造船所 大橋克巳 雲の峯 200207
海桐咲き磯へなだるる呼鳥門 金山藤之助 200208
龜石が加茂川泳ぐ花海桐 三村禮子 酸漿 200208
外国船去りゆく浜の海桐の香 岸はじめ ぐろっけ 200208
くつきりと崖の地層や花とべら 太田寛郎 200210
差す潮の砂に消えたる花とべら 荒井千佐代 200307
海桐咲く水軍の島風強し 岩下芳子 200406
とべら咲く島に海食洞いくつ 渡部志津子 200512
伽羅を割る工房芳し花とべら 林日圓 京鹿子 200608
北斎の龍虎の前ぞはな海桐 瀬川公馨 200709
花とべら魚の容の風見鶏 小宮山勇 遠嶺 200711
海風の息のあはひや海桐の香 藤原たかを 馬醉木 200808
海桐咲き空晴れやかに白秋碑 浅野恵美子 酸漿 200808
灯台の下(もと)の明るさ花とべら 鷹羽狩行 200808
雨に咲き雨にこぼるる花とべら 原秀三 春燈 200810
海桐咲く海への道の一直線 島田和子 風土 200908
空港島の小さき入江を海桐咲く 西村操 雨月 200910
名を知らぬ鳥の運びし海桐咲く 勝野薫 ぐろっけ 201009
海桐爆ず嗤ふごと又哭くがごと 林翔 ぐろっけ 201009
海桐花咲く海辺に釣果競ひあふ 片野光子 ぐろっけ 201009
集落は海へと開け花海桐 細野恵久 ぐろっけ 201009
花海桐人より多き島の墓 平賀扶人 馬醉木 201011
潮騒の中に咲きたる海桐かな 松本文一郎 六花 201012
埋立の都心いづこも花とべら 大坪景章 万象 201108
花海桐暮れて潮の香濃くなりぬ 織田みさゑ 万象 201109
潮風に吹かるる砂丘とべら咲く 池谷鹿次 末黒野 201110
花海桐小さき漁船の力走す 鈴木良戈 201110
置土産狭庭に一本花海桐 松本秀子 201208
海桐咲く奥に捨て猫丸まりて 福島松子 ぐろっけ 201209
鳶の輪のこゑをこぼさず花海桐 松本三千夫 末黒野 201310
眺め良き場所は断崖花とべら 栗原京子 201405
潮寂びを極むる寺や花海桐 鈴木照子 201408
海桐花咲く記憶の底に海難史 小河原清江 201409
花海桐沖の白帆の遠ざかる 前川美智子 末黒野 201409
灯台へつづく急坂海桐散る 滝澤圭子 雨月 201409
タンカーの明るさ匂ふ花海桐 伊藤紀子 ろんど 201411
島抜けの磯浜残り海桐花の香 益本三知子 馬醉木 201506
肺にまで届く海桐の香りかな 田中佐知子 風土 201508
花とべら波の騒ぎは沖にのみ 佐津のぼる 六花 201509
風ここに変はる岬の花海桐 平野みち代 201509
糠雨の日暮れに白し花とべら 國保八江 やぶれ傘 201510
水軍の島でありけり海桐咲く 岩下芳子 201607
僧院の鉄柵続き花海桐 赤座典子 あを 201608
花海桐風に細れる万葉碑 今瀬一博 201609
無聊なる昼の灯台花海桐 松本三千夫 末黒野 201609
潮騒やとべらの花の白極め 加藤静江 末黒野 201609
花海桐両肩に振る禊ぎ砂 西住三恵子 201610
若竹にたとへられたる頃もありし 今井千鶴子 ホトトギス 201611
幾そたび満月見むとベランダに 堀田清江 雨月 201611
海桐咲く崖の半ばに水走る 鈴木良戈 201710
海桐花咲く空港島の舟着き場 西村操 雨月 201710
海桐咲く崖の半ばに水走る 鈴木良戈 201710
海桐花咲く空港島の舟着き場 西村操 雨月 201710
浦里へ下る急坂花海桐 森清堯 末黒野 201808
海岸の石の腐食や花海桐 横田敬子 201812
鳥の園海桐の花を結界に 中根美保 風土 201907
三叉路のひとつは海へ花海桐 きくちきみえ やぶれ傘 202007
海桐咲く帰港の船の水脈長し 小河原清江 梛の木 202007
雲雀の苑海桐の花の匂ひ立つ 赤座典子 あを 202107
風紋の砂塵となりぬ花海桐 坂口学 202205

 

2023年7月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。