立 待    50句

立待や伐りし欅のありどころ    福永耕二

作品
作者
掲載誌
掲載年月
立待のさよならなんて云はないで 松山律子 船団 199903
立待より居待よろしき齢かな 鷹羽狩行 199909
立待月いよよ従ふ星遠し 稲畑廣太郎 ホトトギス 199910
言ひのこすことのそこばく十七夜 林翔 199911
立待の月を待たずに小酒盛 志水千代子 俳句通信 199912
いつか来る大き闇待つ十七夜 林翔 200011
立待の月に雨雲退りゆく 石本秋翠 馬醉木 200012
魔がさして親切にして立待月 池田澄子 船団 200105
立待や宿屋自慢の露天の湯 守屋井蛙 酸漿 200201
立待の月に峙つものは無し 岩田沙悟浄 円虹 200201
下駄履いて立待月の海を見に 武井美代子 風土 200201
立待月人夫無言で夜業場へ 岡野峯代 ぐろっけ 200201
怒濤来る立待月の岬鼻 小澤克己 遠嶺 200212
能果てて立待月の照りわたる 三崎由紀子 遠嶺 200212
火星には立待月の従はず 稲畑廣太郎 ホトトギス 200409
立待の月よりこぼれ来たる雨 稲畑汀子 ホトトギス 200409
立待ちの月あげにけり佐渡おけさ 竹中昭子 百鳥 200412
猿沢の池に立待月くづる 辰巳陽子 春耕 200412
立待の月黎明の日と対す 宮崎正 ホトトギス 200602
立待月ひとむらづつの草の露 瀧春一 常念 200606
立待月風情もはらに花すゝき 瀧春一 常念 200606
今宵はも立待月と思ふのみ 稲畑汀子 ホトトギス 200609
立待の夜なりと庭に出でにけり 阿部ひろし 酸漿 200611
立待の月美しき雲の中 田原陽子 200701
隠す雲立待月に去りにけり 中村襄介 ホトトギス 200702
立待の月に遅れて乾杯す 稲畑汀子 ホトトギス 200710
立待の海の声きく影二つ 大塚和子 遠嶺 200711
立待月月下美人も咲き出でぬ 松崎鉄之介 200811
高原バス遅延立待月に逢ふ 北尾章郎 200812
立待ちや峡十枚の隠し田に 佐久間多佳子 京鹿子 200812
立待の大きく赤く親しけれ 浅井青二 雨月 200812
立待の月正面や勇み帰る  稲岡長 ホトトギス 200902
立待の月見届けんとて家居 稲畑汀子 ホトトギス 200909
立待や海の匂ひの湯治宿 神保みね子 酸漿 200912
立待の空の気紛れ見てをりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201010
一降りの夕立待たる秋茄子 伊藤いな栄 酸漿 201011
友待つや立待月の庭に出て 松村富子 201101
今宵はや立待月と呼ばれたる 稲畑汀子 ホトトギス 201109
待つほどに話とぎれし立待月 岡田愛子 京鹿子 201112
石の上が立待月を食らひける 瀬川公馨 201112
立待のおほぞらしぶきゐたりけり 中村恭子 201301
肩並び立つ立待のガスボンベ 稲山忠利 ぐろっけ 201301
立待の化粧ととのへ松並木 梶浦玲良子 六花 201301
立待月通院ながき看とりかな 石橋邦子 春燈 201411
立待やだれかに見られゐるやうな 江濱百合子 火星 201412
空荒るる今宵立待月とこそ 稲畑汀子 ホトトギス 201509
筋雲の奥に大きな立待月 赤座典子 あを 201612
立待や過去の人より現在の人 赤松赤彦 六花 201702
立待やふと早世の樋口奈津 千田百里 201711
投函す立待月の光添へ 服部早苗 202003

 

2021年9月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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