種浸し    38句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
種浸し気泡つぷやきかも知れず 木村公子 199808
妹背山烟つてをりぬ種浸し 杉浦典子 火星 199905
鐘楼に子らの声する種浸し 皆川盤水 春耕 199906
種浸す頃や額に日ざし濃く 小島みつ代 199909
種浸す裸電球鼻先に 瀬戸悠 風土 200005
星の夜種が浸してありにけり 高橋将夫 200005
種浸す父のこゑ兄のこゑ着せて 神蔵器 風土 200005
籾の鬚切り落としつつ種浸す 乾フジ子 俳句通信 200106
種浸し星出揃つてゐたるかな 石田阿畏子 馬酔木 200106
仕舞湯を待ちて芽出しの種浸たす 平きよし 春耕 200107
柏手を打ちては種を浸しけり 古市枯声 春耕 200205
空と海見ゆる町なり種浸す 中島陽華 200207
校庭に桶を並べて種浸す 枡堀里枝 春耕 200208
死せば浮くものの軽さや種浸す 水谷芳子 雨月 200305
種浸す息吹の泡をひとつづつ 佐藤みほ 200306
天地の音を集めて種浸し 竹内悦子 200306
面影は母に似たるや種浸し 小田道知 円虹 200307
源流は大江山なり種浸す 山本康夫 200406
子を叱りすぎたる夕べ種浸す 藤井智恵子 百鳥 200407
大樽に生るる張力種浸す 石川笙児 200407
種浸す農水池に鳰の声 平田安生 風土 200507
白山の水に浸せり種叺 宮崎やすお 栴檀 200508
諸鳥の声の山より種浸し 滝沢伊代次 万象 200604
母の家に宵の客あり種浸し 蘭定かず子 火星 200806
吉日にこだわる夫や種浸す 中塚照枝 200807
月光にあす蒔く棉の種浸す 杉浦典子 火星 200808
種籾を浸せしままに逝かれたる 田中春子 雨月 200907
種浸し気泡はつぶやきかも知れぬ 木村公子 花貝母 200911
竹山のいちにち騒ぐ種浸し 山尾玉藻 火星 201004
太陽に声かけて種浸しゐる 佐田昭子 ぐろっけ 201007
四斗樽に田毎の種を浸しけり 石脇みはる 201204
父祖よりの井水に種を浸しけり 柴田志津子 201209
閑雲のま白が重石種浸す 安藤しおん 201305
水音に始まる峡の種浸し 和田照海 京鹿子 201406
山鳩の声に種籾浸しけり 田中文治 火星 201406
種浸す水にひと声かけにけり 戸栗末廣 201408
種浸し八方の山朱に染み 浜口高子 火星 201409
種井に種浸してありぬ湖の村 今井妙子 雨月 201705

 

2021年3月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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