棚 経      52句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
棚経の折目正しき若き僧 鎌田亮 199911
棚経の導師しつこくゆづりあふ 谷榮子 雨月 200011
孫も並び棚経僧を迎へけり 井関祥子 酸漿 200110
棚経の僧に白髪の見えて来し 鈴木ゆき子 風土 200111
棚経の急ぎがちなる鉦の音 岡本明美 俳句通信 200111
棚経や楽になつたと母の眉 篠田純子 あを 200310
住職逝き棚経に来る修行僧 斉藤陽子 雨月 200310
棚経終へ美濃の和尚のころり逝く 松崎鉄之介 200311
棚経や吾より若き仏どち 斉藤陽子 雨月 200311
棚経に和す老の声透りたり 池上和子 築港 200312
棚経の僧の説教国訛 芝宮須磨子 あを 200409
棚経の応援の僧つかつかと 仲井義明 雲の峰 200410
棚経や幼なじみの和尚来る 杉江茂義 雲の峰 200410
座に着かぬうちに棚経終りたる 小林朱夏 200411
棚経に犬も座りてゐたりけり 安永圭子 風土 200412
父子孫三世代の僧棚経へ 古田考鵬 雨月 200510
棚経に合はせ揚羽の庭に来る 伊藤公子 酸漿 200610
棚経の僧衣に纏ふ伽羅の風 秋場貞枝 春燈 200612
斎を受く棚経僧の衿あをし 鎌倉喜久恵 あを 200710
真新し白足袋雪駄棚経僧 近藤豊子 雨月 200711
棚経に息ぴつたりの親子僧 尾崎貞 春燈 200711
棚経に雑じりをさなご手を合はす 河村泰子 ぐろっけ 200811
棚経の僧にぐりぐり咽喉仏 佐藤眞隆 京鹿子 200901
地下街を熟知の棚経僧なりし 大坪景章 万象 200910
棚経のすむまで団扇風送る 大坪景章 万象 200910
棚経に三世代の僧参り呉れ 古田考鵬 雨月 200910
棚経の僧に倣ひて膝正す 大原絹子 遠嶺 200911
棚経の読経の速し若き僧 小野タマ枝 酸漿 201010
午前五時棚経洩るる在所なり 鈴木浩子 ぐろっけ 201011
棚経の僧に問はれて道案内 加瀬伸子 末黒野 201211
忙しげに棚経僧の茶を啜る 生方義紹 春燈 201212
棚経や五色の幡の揺るるなく 有賀昌子 やぶれ傘 201302
かの童棚経僧として来たり 菅谷たけし 201310
棚経の美声につられ座に着きぬ 渡辺睿子 春燈 201311
棚経を終へたる僧へ冷茶酌む 能勢栄子 201409
棚経の短かしぽつりぽつと雨 忽那みさ子 やぶれ傘 201412
棚経に馴染みなきまま侍りけり 稲畑汀子 ホトトギス 201508
棚経の僧そそくさと経を読む 國保八江 やぶれ傘 201512
棚経の僧走りをり神楽坂 秋川泉 あを 201609
棚経の僧侶バイクを飛ばしけり 大湊栄子 春燈 201610
癌病みし棚経の僧声の艶 木内徴子 万象 201610
棚経の僧のうしろに父母の影 安立公彦 春燈 201611
棚経の僧やバイクを飛ばし来る 大湊栄子 春燈 201710
手の動きせはし棚経僧若し 相模温子 京鹿子 201711
棚経や次期住職の風格に 奈辺慶子 雨月 201711
棚経に今朝の門扉は開いてをり 谷田明日香 風土 201811
低唱でなぞる棚経伽羅の風 能村研三 201910
庭透くる棚経僧の褐の袖 田中臥石 末黒野 201911
棚経僧切に豊かに誦したまふ 升田ヤス子 六花 201911
棚経や読経は風に乗り易く 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008
棚経や高僧越後より来たる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008
棚経に疲れの見ゆる僧の袈裟 森岡正作 202210

 

2023年8月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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