雀隠れ       56句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
片隅の雀隠れとなりしかな 今木偉郎 199805
春深し雀がくれに靴すべり 大場燈児 風土 199907
わが町や雀隠れにすずめ居て 岡本眸 199908
大池や雀隠れる草の丈 平井奇散人 船団 199909
近江路は雀隠れに日の高さ 鈴鹿百合子 京鹿子 200001
鳥居出て雀隠れの一町歩 岡田万壽美 俳句通信 200005
裏参道雀がくれのさ揺れける 奥田節子 火星 200007
大阿蘇や雀隠れに牛放つ 鰍澤真佐子 春耕 200007
湖も北雀隠れを風の梳く 小林輝子 風土 200106
飛鳥路や雀隠れに塔の跡 唐沢静男 春耕 200107
雀隠れ使はぬ磴の古ぶまま 岡本眸 200206
さざめくは雀隠れのすずめたち 阿部ひろし 酸漿 200207
リュック一つ置かるる雀隠れかな 伊藤多恵子 火星 200207
癒えし犬雀隠れの野に放つ 朝妻力 雲の峰 200305
野良着干す雀隠れに雫して 阿波谷和子 雲の峯 200306
大原女の雀隠れの脚絆かな 飯塚ゑ子 火星 200307
三脚のかたむく雀がくれかな 梅村達子 帆船 200307
子の滑る雀隠れの毛馬堤 中田征二 ぐろっけ 200405
ぼた山の雀がくれとなりにけり 吉田飛龍子 春燈 200507
わが庵を雀隠れに移さむか 小澤克己 遠嶺 200605
子を呼べる夕べの雀隠れかな 細江久美子 春燈 200609
一代家の跡なる雀隠れかな 村越化石 200707
スポーツカー雀隠れに来て止る 守屋井蛙 酸漿 200707
尾根道の雀隠れに日のあふる 渡邉孝彦 やぶれ傘 200806
石榴咲く雀隠れに風の沙汰 鈴鹿仁 京鹿子 200907
紙飛行機雀がくれに躓けり 吉田政江 200907
みちのくや雀隠れに塞の神 鈴木鳳来 春燈 201006
鷹の影雀がくれの雀どち 澤辺たけし 万象 201007
穭田の雀隠れに白鷺佇つ 神蔵器 風土 201012
雀ゐてなるほど雀隠れなる 布川直幸 201103
乳母車雀隠れに触れもして 大崎ナツミ 雨月 201105
球を打つ雀隠れに足伸ばす 長崎桂子 あを 201106
雀隠れ軽くなりたる西の空 近藤牧男 春燈 201107
林道の雀隠れも長けにけり 柳生千枝子 火星 201108
とびとびの雀がくれとなりゐたる 大島英昭 やぶれ傘 201207
捨畑の雀隠れに風揺れて 米尾芳子 馬醉木 201207
本丸の跡なる雀隠れかな 瀬島洒望 やぶれ傘 201207
母校なる雀隠れに試歩逸る 品川鈴子 ぐろっけ 201304
嘴ぬぐふ雀隠れの山鴉 田中文治 火星 201305
てにをはを拾へり雀隠れから 風間史子 201406
雀隠れの畦に軍手の置かれあり 近藤紀子 201407
復旧の川辺の雀隠れかな 宮田香 201407
猫車雀隠れにつくねんと 河村啓花 ろんど 201408
風やさし雀がくれの塔の跡 間宮あや子 馬醉木 201506
猫の背の過ぎゆく雀隠れかな 大崎紀夫 虻の昼 201510
古墳へと雀隠れの案内板 吉田葎 201605
能登親し雀隠れに純子句碑 福島せいぎ 万象 201607
島の猫寝そべる雀隠れかな 深川淑枝 201607
札場河岸雀隠れに日の溜る 増成栗人 201905
子の蹴れるボールの雀隠れかな 大川暉美 末黒野 202007
石一つ雀隠れの猫の墓 今村千年 末黒野 202108
雀隠れ三浦は光あふれけり 岡田史女 末黒野 202108
猫の墓雀隠れとなりにけり 本多遊方 春燈 202207
とにもかくにも雨ふる雀隠れかな 立竹人 春燈 202207
硬貨一枚雀隠れにおとしけり 立竹人 春燈 202207
老猫が雀隠れの中にゐる 天野美登里 やぶれ傘 202208

 

2023年4月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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