炭 焼      62句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
雉啼けり炭焼窯の火止時 菅原修子 春耕 199807
荒々と炭焼きの採る俵茉萸 皆川盤水 春耕 199807
老鶯や炭焼実習窯の開く 岩木茂 風土 199808
炭焼が軍手を山と買ひて来し 皆川盤水 春耕 199903
炭焼の岩魚も膳に北の宿 高木伸宜 船団 199909
炭焼きのひとりに慣れてをりにけり 深澤鱶 火星 200002
どてつぱら炭焼き山に立つ煙 貝森光大 六花 200003
炭焼の廃窯すわる草いきれ 持田e子 風土 200008
炭焼の煙離れぬ竹ばやし 清水結化 いろり 200102
音たてて炭焼の木の燃え崩る 清水結化 いろり 200102
寒四寒九七夜守りつぐ炭焼夫 中川濱子 ぐろっけ 200103
ふり向けばまだ見てをりぬ炭焼夫 白鳥武子 酸漿 200106
炭焼をたのしみパイプふかしゐる 大串章 百鳥 200202
谷へ向く炭焼きの小屋萩の花 浜和佳子 百鳥 200212
一升瓶と湯呑のころぶ炭焼小屋 安藤孝助 200303
ごつそりと出し炭焼と残る犬 嵯峨根鈴子 火星 200402
炭焼小屋は山にかくるるやうにある 長沼紫紅 200404
炭焼の炎色に染まる白はちまき 高松由利子 火星 200404
かくれては炭焼小屋に径つづく 長沼紫紅 200404
火を入れぬ炭焼竈に山の冷え 長沼紫紅 200404
辛夷咲く炭焼き山を下りる頃 定梶じょう あを 200506
筒鳥や炭焼窯のくづれゐて 清水和子 酸漿 200509
炭焼くも婆ぶつくさと言ふも婆 高崎武義 200512
炭焼夫熊のゐさうな穴を指す 滝沢伊代次 万象 200601
一俵の榾炭焼いて戻りけり 滝沢伊代次 万象 200601
賑ひて炭焼体験終りけり 野畑小百合 200603
炭焼きを休み勢子連れ兎狩 山形悦子 万象 200606
少年と年輪かぞう炭焼場 平野きぬ子 八千草 200607
炭焼きの火止めしてより若葉風 梁瀬照恵 ぐろっけ 200608
出土したる炭焼跡の灰厚し 甲田雅子 200701
炭焼の小屋に背負子の暗くあり 飛鳥由紀 200703
癪観音ありて炭焼く煙立つ 古田美恵 200803
寒すずめ炭焼く煙匂ひけり 廣畑忠明 火星 200904
炭焼や飯食ふ外は立ちづくめ 守屋井蛙 酸漿 200905
棄てられし炭焼きがまや夏蕨 松本善一 やぶれ傘 200911
日々霜の炭焼小屋は霜を置かず 定梶じょう あを 201002
炭焼きの煙の中や峡の村 及川照子 末黒野 201003
父郷とは炭焼く杣のうす煙 小山徳夫 遠嶺 201003
初花や炭焼小舎の冷え冷えと 永田二三子 酸漿 201107
青葉光炭焼小屋の幣古び 松本三千夫 末黒野 201108
炭焼の男独りの山となる 小林朱夏 201202
炭焼かぬ日の畑にをり冬霞 蘭定かず子 火星 201202
冬萌や道は炭焼小屋に尽き 松本三千夫 末黒野 201204
炭焼けし紫煙にいそぐ崖の道 山形悦子 万象 201207
山女釣炭焼小屋をのぞき行く 山形悦子 万象 201207
三日早や炭焼く仕度はじめけり 山形悦子 万象 201207
探梅や炭焼小屋を覗きもし 川端俊雄 火星 201305
炭焼いて山河のこゑを聞きにけり 小幡喜世子 末黒野 201404
炭焼きの煙へ朝日とどきけり 大崎紀夫 やぶれ傘 201501
炭焼の小屋へ弁当届きけり 大崎紀夫 やぶれ傘 201503
九十九谷今朝炭焼の初狼煙 佐藤山人 201602
鶯や炭焼き跡へ苔の径 渡真利真澄 万象 201606
菊炭焼く終の一戸となりゐたり 丸尾和子 雨月 201705
炭を焼く鶏を飼ひ山羊も飼ひ 丸尾和子 雨月 201705
落葉して炭焼く道へ細るなり 中川句寿夫 ここのもん 201705
炭焼けてゐる厳封の竈の内 山田夏子 雨月 201706
何代目か知らず一途に炭を焼く 山田夏子 雨月 201706
炭焼いて隠れ里めく柳生かな 後藤比奈夫 ホトトギス 201707
からからと炭焼く実習六年生 奥山テル子 万象 201802
炭焼を訪ね馬刺を奢らるる 森岡正作 201902
茅葺の炭焼小屋や一升瓶 石黒興平 末黒野 202003
炭焼の煙の乱れ池を這ふ 宮之原隆雄 末黒野 202102
炭焼いて余生楽しみゐると文 岩田公次 ホトトギス 202108
点前炭焼くも絶滅危倶ならむ 待場陶火 202210

 

2022年11月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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