酸 橘      49句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
一筆を添へ友よりの酸橘かな 小池槇女 火星 200101
ランボーは酸橘たっぷり秋刀魚かな 田中亜美 海程 200102
健康の香りを持てる酸橘かな 多田節子 雨月 200112
松茸に阿波の酸橘を添はせけり 大堀鶴侶 雨月 200201
まだ出ると力みて酢橘絞りけり 楯野正雄 200212
柚子酸橘鮮魚売場にありにけり 後閑達雄 対岸 200501
欠かさずに酢橘はいつも食卓に 松尾緑富 ホトトギス 200504
焼きたてに酢橘走らす一夜干 能村研三 200510
酸橘の荷確と卒壽の宛名書き 井内佳代子 遠嶺 200511
不揃ひの酸橘分けゐる旅の果 竹下幸子 火星 200601
一列に吊橋渡る酸橘採り 福島吉美 万象 200601
酢橘切る水の地球を二つ割 辻直美 200611
したたらす酸橘白子の目のひかり 島崎勇作 酸漿 200611
土産にと貰ひし蕎麦や酸橘買ふ 坂本幸子 酸漿 200612
民謡のひとつ覚えや酸橘擂る 野口光江 遠嶺 200701
添へ物のしぼり切つたる酸橘かな 窪田米子 遠嶺 200701
耳大き人と見上ぐる青酸橘 浜口高子 火星 200712
きつぱりと話つけたる酸橘かな 秋千晴 200801
二百十日酸橘いつぱいしぼりけり 城孝子 飛火野 200808
クラス会酸橘をいつも手土産に 四葉允子 ぐろっけ 200901
酸橘切るや月の色して香に顕てり 片山博介 春燈 201012
馬手に杖弓手に酸橘一袋 堀志皋 火星 201112
目立たずに酸橘の花が咲き始む 藤田京子 ぐろっけ 201209
阿波なれば酸橘を利かせ太うどん 塩路隆子 201210
酸橘二、三片午後の紅茶に浮かせたり 安田とし子 ぐろっけ 201212
一袋詰め放題の酸橘かな 堀志皋 火星 201301
こんがりと焼けた秋刀魚に酢橘かな 丸山酔宵子 かさね 201311
大家から青き酸橘の届きけり 伊藤マサ子 ぐろっけ 201401
酸橘ひとつに母のあり阿波のあり 窪田佳津子 雨月 201401
火を囲む夕餉や酸橘匂ひ立つ 浜福惠 風土 201501
葛餡におとす酸橘のひとしづく コ田千鶴子 馬醉木 201512
酸橘来て秋刀魚の夕餉とはなりぬ 石井ケエ子 風土 201512
一箱の酢橘重たき満中陰 江島照美 201602
酢橘採る母に蹤きゆき言も無し 森清堯 末黒野 201602
葉隠れに棘はべりをり青酢橘 都留百太郎 末黒野 201602
主役にはなれない酸橘コーヒー出る 上野紫泉 京鹿子 201612
ネクタイヘ飛んで酸橘の搾り汁 安藤久美子 やぶれ傘 201612
杉の里すだちのかすかなる香り 廣畑育子 六花 201701
湯に通すだけの一品青すだち 望月晴美 201701
一つだけ傷ある酸橘匂ひけり 竹内悦子 201712
なにはさておき青すだち搾りをり 鷺山珀眉 京鹿子 201812
代金は木箱に酸橘五つ買ふ 辻由紀 雨月 201902
ころころと酢橘宇宙の香りかな 五十嵐貴子 末黒野 201902
酸橘かぼす柚子の成り年他所の庭 近藤紀子 202002
トッピングの輪切りの酢橘手打蕎麦 滋野暁 末黒野 202002
実を百個残し酸橘の枯れにけり 青木朋子 202006
ふっくらの釜揚げ白子酢橘添へ 須賀敏子 あを 202012
手のひらに握る酢橘や香を受けて 小林拓路 末黒野 202102
夫搾る酢橘の香り廊下まで 内山みち 末黒野 202302

 

2023年10月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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