添 水      94句

閑けさの節目といふを添水打つ    山口俊平

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
添水よりあふれし水の行方かな 稲畑汀子 ホトトギス 199810  
東山その懐の添水かな 稲畑汀子 ホトトギス 199810  
添水音に呼ばれるやうで月まゐり 丸山佳子 京鹿子 199903  
添水闇小石が石に育つとき 丸山海道 京鹿子 199910  
添水との距離はかりをり肱枕 中原道夫 銀化 199911  
添水鳴る目覚めの早き山の宿 米田泰子 俳句通信 199912  
添水鳴る皆の耳目をひきよせて 山村桂子 遠嶺 199912  
添水竹青あたらしく青に添ふ 宇都宮滴水 京鹿子 200010  
添水鳴るたびに忌日の心かな 稲畑汀子 ホトトギス 200010 年尾忌
待つ心なくなりし時鳴る添水 稲畑汀子 ホトトギス 200110  
思考にも紛れ込みたる添水かな 稲畑汀子 ホトトギス 200110  
こんと打つ添水人声許さじと 大橋敦子 雨月 200112  
主なき庭の添水の音高し 斉藤陽子 雨月 200201  
添水鳴りやむより荘の闇深し 本郷桂子 円虹 200201  
花背路は昼の添水のうちどうし 鈴鹿野風呂 京鹿子 200202  
添水鳴る刻ゆるやかに詩仙堂 稲葉三恵子 馬醉木 200212  
理に落ちし添水にはかに跳ね上がる ひらのこぼ 銀化 200301  
息を吐く如く添水の水を吐く 粟津松彩子 ホトトギス 200302  
添水のおとやたらと高き朧かな 浜口高子 火星 200306  
いま少し音のへだたり欲る添水 大橋敦子 雨月 200310  
日暮しの庭に添水(そうず)の響き待つ 木村てる代 雲の峰 200311  
枯添水古今庵の傍を出ず 宇都宮滴水 京鹿子 200401  
緊迫の女流棋士戦添水鳴る 峰尾秀之 200402  
五入てふ捨てのきびしさ添水鳴る 舩越美喜 京鹿子 200402  
深山より添水にひける春の水 二宮桃代 雨月 200404  
実南天不意の添水の音高し 小島とよ子 遠嶺 200404  
花は葉に那智石汚る添水かな 中山皓雪 200408  
啄木を追ひたる村の添水かな 久保一岩 雲の峰 200410  
寿福寺に添水の鳴れば忌日来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 200410  
添水鳴り嫁ぐ子の黙父の黙 廣島泰三 200411  
月高しここの添水の聞えけり 大島翠木 200501  
語り部の間合ひを添水鳴りにけり 青木久子 遠嶺 200511  
茶席の名閑中庵と添水鳴る 堀田こう 雨月 200602  
閑けさに響く添水や詩仙堂 木暮剛平 万象 200606  
夜半忌のしづけさにあり添水鳴る 鷹羽狩行 200609  
添水の音若竹の藪抜けて行く 田中悦子 四葩 200609 詩仙堂
語りべの婆が座に着き添水鳴る 中田みなみ 200612  
見つからぬ言葉のつぎ穂添水鳴る 鈴木清子 遠嶺 200612  
仕方なささうに添水の叩くなり 中村碧泉 ぐろっけ 200701  
佗助咲き添水しつらふ玄関先 松崎鉄之介 200703  
林内はひとり添水の音なりけり 勝原文夫 春燈 200707  
なほも吾を浄むるべしと添水鳴る 小澤克己 遠嶺 200712  
しづごころ潜りて添水鳴りにけり 加藤京子 遠嶺 200801  
おもむろに添水の音や寒明くる 後藤大 春燈 200804  
山吹の奥に添水の鳴りにけり 本杉千保子 万象 200808  
添水鳴りまた閑けさの深まりぬ 山田天 雨月 200810  
水音に時を刻みて添水かな 井上美智子 風土 200812  
浮かれゐて爾今は知れず添水かな 折橋綾子 200812  
庭園の添水しばらく待ちて聞く 和田森早苗 200812  
添水鳴る等間隔に闇区切り 丹生をだまき 京鹿子 200901  
禅寺の添水かつんと心打つ 高橋将夫 真髄 200907  
名刹に聞きし添水の間遠にて 塩路五郎 200912  
添水鳴る渡し場宿の力蕎麦 菅野日出子 末黒野 201002  
よく姉とたづねし苑に添水聴く 野口光江 遠嶺 201002  
峡の湯の日暮うながす添水かな 森清尭 末黒野 201004  
坊守を志願の嫁や添水鳴り 杉本綾 201011  
庭園の添水の音に心澄み 塩路五郎 201011  
ランプ宿添水はゆるく時きざむ 佐々木新 春燈 201012  
詩仙堂添水が時を刻みをり 秋山信行 やぶれ傘 201101  
添水鳴る忌日の空を仕上げつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201110  
思ひ切り空つぽになる添水かな 柳川晋 201112  
竹林に添水のひびき冬椿 坂上香菜 201202  
MRIの穴は添水の二重奏 竹内悦子 201211  
添水鳴る齢にかなふ平穏を 酒井秀郎 返り花 201211  
行く秋の心に落つる添水かな 大橋伊佐子 末黒野 201302  
添水鳴つて静かさ戻す詩仙堂 根岸善行 風土 201302  
奥庭の緊張を解く添水かな 水田むつみ ホトトギス 201303  
添水鳴る稽古なき日の能舞台 鈴木一三 末黒野 201303  
添水鳴るまでの静寂や寒椿 田岡千章 201305  
添水鳴る風に読点打つやうに 柴田近江 201312  
威すには添水の水量不足かな 久染康子 201312  
添水鳴り句心いよよ昂りぬ 片岡良子 雨月 201401  
寒の音ひびく静寂や添水鳴り 辻香秀 201403  
実千両添水の筒の新しく 稲岡みち子 雨月 201404  
添水の音聞く忌心と祝ぎ心 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410  
添水の音刻を止めたり進めたり 有松洋子 緑光 201411  
嵯峨野かな細き添水の大き音 升田ヤス子 六花 201502  
義仲寺の歳月刻む添水音 久保田雪枝 雨月 201503  
添水晴額づきて師に問ひかくる 塩貝朱千 京鹿子 201511  
白つぽい午後の山なみ添水鳴る 大崎紀夫 やぶれ傘 201511  
身のどこか眠れずにゐる遠添水 能村研三 201511  
蕪村墓に響く添水の裏の山 高野昌代 201602  
高層のビルの坪庭添水鳴る 中村千久 万象 201602  
添水鳴る忌日近づく寿福寺に 稲畑汀子 ホトトギス 201610  
ひとことの言へず添水の鳴るを聞く 宮崎洋 春燈 201612  
義仲寺の添水の音も遠くなり 岩木茂 風土 201701  
そのうちに鼓動の和む添水かな 笹村政子 六花 201701  
いつもなら着けば添水の音の中 稲畑汀子 ホトトギス 201710  
止めてある添水に客の百余人 稲畑汀子 ホトトギス 201710  
みづ満ちて添水の放つ律かな 小林はじめ 六花 201806  
遅速なき添水の古刹縁を得る 丸井巴水 京鹿子 201810  
ふと気づく添水の音でありしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201810  
僧正逝く添水の音も絶えにけり 中里よし子 春燈 201812  
添水鳴る誰にも同じ時流れ 下田奉枝 雨月 201901  

 

2019年9月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。