鹿 垣      45句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
通し稲架の隠岐に鹿垣見ざるなり 松崎鉄之介 199811
鉄穴流し探ぐるひと群れ鹿垣越ゆ 松崎鉄之介 199811
鹿垣の外にさるとり茨の実 神蔵器 風土 200001
鹿垣の中に婆みて畝起す 工藤ミネ子 風土 200001
鹿垣に獣皮の乾く奥秩父 山本雅子 馬醉木 200003
東司にも鹿垣のあり神の島 重松早由未 200102
鹿垣の曲れるところあたらしき 城孝子 火星 200102
鹿垣の蔓巻き付けし蝶番 松本恭昂 火星 200202
鹿垣に山の旭の強きかな 中山世一 百鳥 200202
鹿垣のかたぶくところ寒明くる 奥澤和子 200206
鹿垣を組みて八十路を生き抜くと 望月末夫 百鳥 200211
鹿垣の水に触れゐるところあり 城孝子 火星 200212
鹿垣のブリキの照のてらてらと 須佐薫子 帆船 200309
鹿垣の風にばたつく錆びトタン 朝妻力 雲の峰 200312
佐保姫に鹿垣の戸開いてをり 城孝子 火星 200405
古びたる鹿垣に透ける鹿の子かな 吉田島江 火星 200409
鹿垣へボタン信号押しにけり 杉浦典子 火星 200412
呪ひのやうな鹿垣月の畑 田中清之 百鳥 200501
鹿垣を引き返しくる男女かな 青山丈 200503
鹿垣の縄あたらしく年つまる 岡和絵 火星 200602
鹿垣の鹿ヶ瀬峠日の陰る 黒田咲子 200612
鹿垣のトタン鳴る夜も嬰太り 大槻光枝 京鹿子 200701
ブリキなる鹿垣に日の乱反射 山中宏子 200702
行者道塞ぐ鹿垣跨ぎけり 倉永弘子 200704
鹿垣を残す博多の能古島) 佐々木新 春燈 200801
鹿垣の潮さぶ崖に尽きゐたり 浜口高子 火星 200912
鹿垣に沿ふ水音の晴れわたり 蘭定かず子 火星 201012
鹿垣を二重に三重に寺の畑 長島操 万象 201202
鹿垣の内に人住み開拓地 松田明子 201203
鹿垣に里よりの燈とどきゐる 豊田都峰 京鹿子 201211
鹿垣も丹波の景や雲流れ 尾崎みつ子 雨月 201301
鹿垣のここもかしこも栢森 石垣幸子 雨月 201304
宇宙からは見えぬ鹿垣墳墓の地 柳川晋 201311
鹿垣や夜遊びの約まとめをり 荒井和昭 201402
鹿垣を見廻る僧の一仕事 大石よし子 雨月 201501
鹿垣の曲りくねりてつづきをり 片山喜久子 雨月 201501
しばらくは鹿垣に沿ふ嵯峨野越 笹村政子 六花 201501
鹿垣の山頂にまで及びけり 平居澪子 六花 201502
鹿垣の矢来繕ふ竹青し 原田しずえ 万象 201602
鹿垣や離宮田尽くる山際に 嶋崎豊子 雨月 201901
海風に鹿垣きしむ町家路地 谷陽右 馬醉木 201901
鹿垣を守り続けて白寿かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201910
鹿垣に狭ばまりゐたる故郷かな 藤生不二男 六花 202011
鹿垣の二重に囲む山家かな 石黒興平 末黒野 202012
鹿垣の鉄扉の施錠下山道 長尾タイ 末黒野 202212

 

2023年9月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。