不知火     64句


作品
作者
掲載誌
掲載年月
不知火へ誰からはじむ助走かな 丸山海道 海道全句集 199910
不知火や捨て舟にある棕櫚箒 平橋昌子 199912
磯焚火不知火めくに初日待つ 岩崎きゑ子 馬醉木 200003
みどり立つ不知火型の枝の松 鷹羽狩行 200005
不知火や沖に団欒あるごとし 青木直子 200012
不知火は海渡りゆく佛かな 竹内悦子 200012
不知火の燃ゆる寮歌を歌ひけり 大串章一 百鳥 200111
不知火の海の波来て篊洗ふ 宮津昭彦 200112
有明海と不知火海通ず雁渡し 松崎鉄之介 200202
不知火は認知されざる子のやうに 槐布由子 銀化 200210
不知火を見てゐて何も見てをらず 嵯峨根鈴子 火星 200211
不知火は母の葬列かも知れぬ 竹内悦子 200212
不知火の海のドラマを見て飽かず 三沢蘭 遠嶺 200212
不知火を見てより嘘の吐けぬなり 亀田憲壱 銀化 200301
不知火をおもひ久女の句を恋ふる 島谷征良 風土 200302
不知火の兆しありけり膕骨 栗栖恵通子 200401
不知火の海より現るる鶴の棹 味村志津子 雨月 200401
不知火を思ふは闇へのおそれごと 豊田都峰 京鹿子 200410
不知火とまがふばかりの夜焚舟 九万田一海 河鹿 200412
不知火やポケットにある燐寸箱 竹内悦子 200412
黒髪の先不知火のことごとく 栗栖恵通子 200412
狐火を見ず不知火を見ず寒し 大串章 百鳥 200502
不知火海伸びちぢみして鶴の棹 淵脇護 河鹿 200505
不知火の一つが寄つてきたりける 高橋将夫 星の渦 200507
不知火の方へ真砂を踏みて行く 高橋将夫 星の渦 200507
不知火の手前に舟の浮いてをり 高橋将夫 星の渦 200507
不知火や一兵卒の声溺る 宇都宮滴水 京鹿子 200509
源平の炎か沖の不知火か 小谷延子 栴檀 200512
不知火にせびら向けたる箱枕 栗栖恵通子 200711
不知火のごとき島より寝待月 山田六甲 六花 200810
不知火や昔ありけり悪所船 渡邉美保 火星 200911
不知火やまだ見ぬ国へ思ひ馳す 中村喜美子 春燈 200912
不知火の筑紫の海の淑気かな 小林優子 酸漿 201003
不知火の阿蘇の青きを踏みすすむ 伊藤敬子 201005
海苔粗朶に夜は不知火を焚きまする 泉田秋硯 201006
不知火や鴉集まる御神木 高橋泰子 201011
不知火の中の一つは焼酎火 高橋将夫 201012
不知火の波おだやかに鶴鳴ける 栗山恵子 雨月 201203
穭田に不知火の海来て返す コ田千鶴子 馬醉木 201301
不知火かどうか分からぬまま帰る 柴田佐知子 201303
不知火や思ひの届くまでが恋 川崎真樹子 春燈 201310
カシミールカレー不知火指呼の店 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408
不知火の数の英霊呼び覚ます 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408
不知火に有明湾の蘇る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408
四十六サンチ砲不知火に吼ゆ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408
不知火を待てばうしろに誰か立つ 原友子 201503
不知火の裏さびさびと潮流る 深川淑枝 201602
不知火やレイテソロモンミッドウェー 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
不知火やをみなの怒りすぐ飛び火 三木亨 201811
不知火や身を寄せ合ひし虚貝 前田美恵子 201812
不知火の沖見る躰消えてゆく 柴田佐知子 201912
不知火や星の数ほどある生死 平野多聞 201912
沖に手をかざせば指も不知火に 柴田佐知子 201912
不知火は母の葬列かも知れぬ 竹内悦子 喜悦 202002
不知火は海渡りゆく佛かな 竹内悦子 喜悦 202002
迫り上がる型は不知火山桜 ふなかわのりひと 202006
徐福船団不知火ともしさまよへり 三代川玲子 春燈 202011
不知火や肥後に友あり地酒有り 豊谷青峰 春燈 202011
不知火を一目見たさの旅幾日 豊谷青峰 春燈 202011
不知火や星占ひの運だめし 荻布貢 202011
不知火に入水を勧められたると 柴田佐知子 202101
不知火や反物質の在る太初 中田光介 202108
不知火の仲違ひして水平線 江草礼 春燈 202111

 

2023年9月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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