望 潮 (しおまねき)   42句
作品
作者
掲載誌
掲載年月
剣玉や穴より出でし潮まねき 延広禎一 199908
潮まねきの穴ばかりなる汀かな 竹内悦子 199909
波頭睨み返せる潮招 安達しげを 船団 199912
潮まねき女身は軽く白砂踏む 鈴鹿仁 京鹿子 200005
潮まねき神遊びする浪の綾 鈴鹿仁 京鹿子 200005
猫が来て手玉としたる潮まねき 桑田真佐子 200006
潮まねき寄せ来し波に流さるる 棚山波朗 春耕 200006
潮まねき拒むしぐさかも知れず うまきいつこ 200008
潮まねき片手をあげていできたる 中井和子 200010
望潮異国を恋へり鉄幹歌碑 堀すみ恵 200105
手枕のついぞ外れし望潮 粟栖恵通子 200106
いつせいに没日を招く潮まねき 岡和絵 火星 200106
時代なぞ気隨に変はる潮まねき 中塚龍之介 銀化 200106
潮まねき吹かるるほどを歩きをり 桑田眞佐子 火星 200107
あなたとの波長が合はず潮まねき 木戸渥子 京鹿子 200107
佇めば想ひは航きぬ望潮 亀丸公俊 銀化 200206
落日の轟きやまず潮まねき 木曽岳風子 六花 200206
鬼太鼓に爪擡げたる潮まねき 延広禎一 200207
望潮一匹が出てワーツと出る 山田六甲 六花 200405
人工の渚にも居り望潮 伊東秀二 200504
をみなごの足のももいろ望潮 山尾玉藻 火星 200504
望潮こゑの弾みは幼達 近藤きくえ 200506
潮まねきドンキホーテのやうに駆く 大串章 百鳥 200507
台風のまだ遠くあり潮まねき 菊地惠子 酸漿 200512
子午線の光を運ぶ潮招き 寺田すず江 200605
いつせいに夕日に向きて潮まねき 岡和絵 火星 200606
望潮潮干珠しおふるたまを振り翳す 柳川晋 200905
潮引いてどつと出で来し望潮 岩下芳子 200908
招かざる波にさらはれ望潮 片山由美子 201003
瀬戸内の児島の浜の潮まねき 鷹羽狩行 201006
潮まねき朝日を仰ぐ腕庇 和田満水 201006
潮まねきペンを濡してしまひけり 後縢那生 ろんど 201006
潮まねき明日の絆を紡ぐかに 延広禎一 201204
和歌の浦夕立過ぐれば潮招き 内海良太 青嶺 201612
潮まねき女身は軽く白砂踏む 鈴鹿仁 京鹿子 201705
空を呼び静けさを呼ぶ潮まねき 鎌田光恵 201707
引く潮に返せ戻せと望潮 山口登 末黒野 201906
帆柱の影ゆらめける望潮 石田厚子 馬醉木 201912
階段は海の中へと望潮 きくちきみえ やぶれ傘 202005
潮まねき海のリズムを背にしたり 甲州千草 202006
潮まねき切れぬはさみの使ひやう 岩下芳子 202008
潮まねき海を抱へてハサミ張る 平野多聞 202105

 

2022年3月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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