新生姜     72句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
マンションは釘も打てない新生姜 松沢久子 いろり 199909
新生姜の紅美しき平家谷 神蔵器 風土 199911
ふるさとの山動かざり新生姜 神蔵器 風土 200009
新生姜かき揚の具とあがりけり 岡田鉄 200009
三方をあふれて神饌の新生姜 大和田鏡子 俳句通信 200010
曳売りの憩へば匂ふ新生姜 内藤三男 ぐろっけ 200102
新生姜刻みゐるらし匂ひせり 能村登四郎 羽化 200110
父よりも母が怖くて新生姜 栗山よし子 馬醉木 200111
舟宿の三和土に束の新生姜 海老澤映草 春耕 200112
新生姜つつむ天竺木綿かな 高橋将夫 200210
窓開けて聞く潮騒や新生姜 朝妻力 雲の峰 200210
頂いて雫するなり新生姜 山内須磨子 草の花 200401
新生姜洗ひて水もにほひけり 関まさを 酸漿 200410
紅に漬けてきりりと新生姜 飛山ますみ 遠嶺 200411
つつましく暮してをりし新生姜 秋千晴 200502
新生姜てふ薑をいただけり 鈴木榮子 春燈 200510
新生姜洗ひ諾ふ今日の無事 白澤よし子 馬酔木 200511
新生姜流に洗はれ買はれゆく 小黒加支 酸漿 200512
新生姜色よく漬かり恙なし 窪田粧子 馬醉木 200610
蝶形も櫛形もあり新生姜 飯塚ゑ子 火星 200612
ぷつくりと御居處の形新生姜 加藤みき 200710
団欒や庭より抜きし新生姜 渡辺方子 万象 200712
独酌は一日のけぢめ新生姜 竹生田勝次 風土 200712
妻留守の厨にメモと新生姜 塩出博久 風土 200712
店頭の活気盛り上ぐ新生姜 岸本林立 雨月 200808
新生姜煮たる厨の清涼感 塩路隆子 200810
新生姜幼すがたに紅すこし 東芳子 酸漿 200812
新生姜鏃の先を研ぎ上げぬ 水谷洋子 十進法 200911
新生姜畑に良き株香りけり 坂本幸子 酸漿 200911
惚けゐて活氣の欲しき新生姜 長崎桂子 あを 201009
名札には谷中とのみや新生姜 森田尚宏 201011
新生姜今し佃煮仕上りて 網野茂子 酸漿 201012
手にかすかきのふ夕餉の新生姜 前川明子 201012
赤らめり酢に相性の新生姜 宮崎左智子 201108
新生姜噛み気だるさをもらひけり 福永尚子 ろんど 201108
歯ざはりの良き新生姜箸休め 松田洋子 201110
酢を入れて紅走りけり新生姜 海野みち子 万象 201201
新生姜地産池消とどこも言ふ 杉井真由美 京鹿子 201201
子規庵の帰りに買ひし新生姜 中田みなみ 201209
赤みそを付けてがぶりと新生姜 丸山酔宵子 かさね 201210
新生姜味噌に秘伝といふがあり 齊藤實 201210
新生姜溢るる水で洗ひけり 山田正子 201210
香ほのか市に見つけし新生姜 谷岡尚美 201211
新生姜夕餉を知らす声大き 西岡啓子 春燈 201211
淡紅のほどよき酢漬新生姜 安田とし子 ぐろっけ 201212
新生姜薄紅色の夕焼け雲 松本周二 かさね 201212
独酌や灯を滴らす新生姜 萩庭一幹 馬醉木 201212
新生姜辛さも温く口奢る 金森涼 春燈 201301
新生姜ほどよく地酒届きけり 割田容子 春燈 201311
寄り道をする家二、三新生姜 生田高子 春燈 201311
朝市の葉先鋭き新生姜 小張志げ 春燈 201411
桃色に理由のなくて新生姜 佐藤弘香 ろんど 201411
それだけで手造り味噌と新生姜 須賀敏子 あを 201412
子沢山授かりさうな新生姜 矢野百合子 201501
むくむくと自己主張ある新生姜 安居正浩 201507
恥ぢらひの色を纏うて新生姜 竹内タカミ 201509
冷奴男のおろす新生姜 石原節子 春燈 201510
巫女より受く浮世絵付きの新生姜 篠田純子 あを 201511
六十年妻の座にあり新生姜 水井千鶴子 風土 201512
新生姜洗ひし水の走りだす 伊藤通明 201603
恥らひの淡き色なる新生姜 岩下芳子 201609
ピリピリと若さの溢れ新生姜 中谷未知 末黒野 201610
はにかみの色に出でたる新生姜 山内碧 201801
新生姜月水金と予定あり 高木晶子 京鹿子 201809
新生姜記憶の母のましろき手 北川孝子 京鹿子 201811
はんぺんに焼き網のあと新生姜 野中亮介 馬醉木 201812
油断めさるな辛さ秘めゐる新生姜 尾野奈津子 春燈 201812
一椀の汁や自愛の新生姜 平子公一 馬醉木 201901
ピーラーで剥ぎひらひらと新生姜 七郎衛門吉保 あを 201910
新生姜末広がりに束ねらる 吉田葎 202003
二三株とり残しある新生姜 黒澤次郎 やぶれ傘 202101
頑なに旧仮名遣ひ新生姜 中野陽路 薫風 202205

 

2022年8月31日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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