新 年    193句

新年の山のあなたはみやこなる    室生犀星


作品
作者
掲載誌
掲載年月
集ふこと新年会となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 199901
新年会てふ口実もありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 199901
新年の心寄せ合ふ祇園かな 稲畑汀子 ホトトギス 199901
表紙絵の変はる期待の新年号 島田はつ絵 円虹 199901
新年の花火に声の門司の駅 野原培子 春耕 199904
新年が木っ葉微塵のフロントガラス 鴻巣又四郎 海程 199906
新年が落っこちていたよ側溝に 鴻巣又四郎 海程 199906
新年や数へてみれば何もなし 宇都宮滴水 京鹿子 200001
新年といふ華やぎを通りけり 稲畑汀子 ホトトギス 200001
新年の言葉飾るも二た三言 稲畑汀子 ホトトギス 200001
新年と思ふ心に明けにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200001
新年の二〇〇〇年なり見ゆるもの 保坂加津夫 いろり 200001
新年号立読みの人読み終る 松下幸恵 六花 200002
ブラジルで二十二義士の新年会 山田六甲 六花 200002
舟盛の幟はためく新年会 金子八重子 酸漿 200004
新年や詰まりに詰まるスケジュール 河野友子 六花 200004
をなめ讀みする新年の広告誌 吉田多美 京鹿子 200005
新年の故国へイランの髭蓄え 田仲了司 海程 200005
徹底的に心を遅くする新年 谷佳紀 海程 200005
残務追ふ静夜の奧に待つ新年 松本米子 あを 200102
新年やふところ深き海と生き 河内童楽 六花 200103
格言を袋綴ぢして新年号 吉川智子 200103
新年を光りて迎ふ須磨の海 河内童楽 六花 200103
携帯で新年の賀詞述べあへり 永野秀峰 ぐろっけ 200105
新年のオリオン空に紛れなし 小澤克己 遠嶺 200105
すこやかに覚めて遠嶺の新年会 小澤克己 遠嶺 200105
新年のまづ仰ぐもの庭の松 能村登四郎 羽化 200110
新年の歩みにしばし歩を合はす 鷹羽狩行 200202
風花や新年会に色をそへ 芝宮須磨子 あを 200202
酒瓶のいくつも空に新年会 福田みさを いろり 200203
老どちのシャネル大島新年会 芝宮須磨子 あを 200303
一行に書いて新年会のこと 木下野生 200303
新年の熱き抱擁シャンゼリゼ 峰尾秀之 200304
婚告げる友へ拍手の新年会 中島英子 八千草 200307
友人どうし両手を振って嵯峨新年 丸山佳子 京鹿子 200403
新年会嫌ひしはずの師を囲み 近藤倫子 ぐろっけ 200404
新年に大草鞋替へ閏年 上岡末喜 築港 200404
歳時記の新年の項読初む 石川英利 百鳥 200404
新年の一本杉に池の凪 山田六甲 六花 200501
新年の日を見ず大人の逝き給ふ 小澤克己 遠嶺 200501
オリオンが祝ぐ新年の嬰児かな 小澤克己 遠嶺 200501
今朝もお茶飲めて新年おめでたう 竹貫示虹 京鹿子 200501
新年号並べ閉店予告かな 高木嘉久 200502
足を地に着けての一語新年会 杉山喜代子 帆船 200503
新年の外出先づは病院へ 的場うめ子 ぐろっけ 200504
乾盃のワインの搖るる新年会 金澤明子 火星 200504
新年の涛寄せてくる限りなく 柳生千枝子 火星 200504
新年のゆくりなき客迎へけり 牧原佳代子 酸漿 200505
新年の原稿依頼冬に入る 稲畑汀子 ホトトギス 200511
新年の抱負にあたため来りけり 稲畑汀子 ホトトギス 200601
松一枝入れ新年の仏花とす 伊藤白潮 200602
喪中新年すずめらに餌を撒き 大畑善昭 200603
新年の平和の祈り富士へ発つ 徳田正樹 河鹿 200603
老犬の介護気にしつ新年会 延川笙子 六花 200603
新年会同期入社の顔の数 大海いつ子 百鳥 200604
新年会ビンゴゲームで終りけり 細川房代 百鳥 200604
新年の寂しさ天の夫を呼ぶ 柳生千枝子 火星 200604
新年のひかり入れたり戸をひらき 柳生千枝子 火星 200604
日矢射して富士の裾野の新年祭 徳田正樹 河鹿 200604
新年会何時しか愚痴をこぼし合い 水上貞子 ぐろっけ 200605
新年のエールに会の引き締まる 佐久間はるみ 200605
新年の風音と聞きとめてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200611
新年会仲居海老茶の袖の施 松崎鉄之介 200703
新年や白髪多きに鏡置く 吉田多美 京鹿子 200704
新年やパンドラの箱あはて閉め 東亜未 あを 200704
眉太く描く新年の日差し中 折橋綾子 200704
新年の意気込み何処二月尽 石田玲子 200705
目覚めけり新年何も変らねど 今井千鶴子 ホトトギス 200705
新年の東雲に雲ひとつなし 山田六甲 六花 200801
間違へし新年会の一時間 稲畑汀子 ホトトギス 200801
新年の大洗てふ海かぎろへり 阿部ひろし 酸漿 200802
新年会をぢをばいとこまたいとこ 田嶋洋子 春燈 200803
新年の一日一句俳日記 岡光子 酸漿 200803
平積の新年号を立読す 竹内弘子 あを 200803
新年といふ残月の真珠いろ 柳生千枝子 火星 200803
新年会師も弟子もなく和みけり 大房帝子 酸漿 200804
とつぷりと暮れて新年会終る 長束房子 遠嶺 200805
新年会杖を忘れて戻りけり 高倉恵美子 200805
新年の歌会始ゆるやかに 稲岡長 ホトトギス 200805
山水は走り新年走り出す 岩岡中正 ホトトギス 200807
新年の長谷寺十月桜咲く 阿部ひろし 酸漿 200902
新年をひとりで祝ふ味気なさ 能勢栄子 200903
新年の夜となる月の象牙色 柳生千枝子 火星 200903
新年の目標たてて二字熟語 高野綸 200903
謹賀新年四隅の画鋲光りけり 近藤牧男 春燈 200904
親睦の酒にほろ酔ふ新年会 高橋幸子 200904
新年の句会の締めに輪となりぬ 佐藤健伍 200904
新年の宴や昭和語り合ひ 種田利子 春燈 200904
抹茶碗自作持参す新年会 城下明美 ぐろっけ 200904
もの言はぬ男相席新年会 藏本博美 ぐろっけ 200904
濃く太く謹賀新年のみの文 苑実耶 200905
新年度九十才も六十も 数長藤代 200907
新年やガラスに映る我の顔 岡村一郎 200908
たとへばの話に新年会無から有 丸山佳子 京鹿子 201002
新年会のカラオケ昭和遡り 塩路五郎 201003
新年に生きる慶びわが人生 佐藤健伍 201003
籤引きの席を慶ぶ新年会 藤原若菜 春燈 201003
新年の顔して会釈交はしけり 和田郁子 201003
大鳥居の謹賀新年年詰まる 高柳正幸 やぶれ傘 201004
新年会ビンゴゲームに声とびて 四葉允子 ぐろっけ 201004
新年の鏡に古稀の顔うつす 吉野さと 酸漿 201004
嵯峨新年金ぶち名刺某女から 丸山佳子 京鹿子 201101
散骨の話で終る新年会 長谷川鮎 ぐろっけ 201101
新年会横線加え阿弥陀くじ 長谷川鮎 ぐろっけ 201101
新年やひときは白き火伏札 加藤克 201102
新年のテーマは赤と絵画展 濱田ヒチヱ ぐろっけ 201102
新年の幸噛締めつ今朝の膳 牧原佳代子 酸漿 201103
床飾り終へて新年待つばかり 飯田美千子 201103
新年の顔神妙に銭洗ふ 浅野恵美子 酸漿 201104
新年の賀詞正装の父なりし 中田のぶ子 ろんど 201104
新年に霞浦に集ひて句会かな 佐藤健伍 201104
新年の酒や二人に戻りたる 山本無蓋 201104
腹ぺこの獏に引かれて新年へ 柳川晋 201104
新年会旅の話の煮えてをり 高谷栄一 嵯峨野 201107
新年のパワー黄金光堂 鈴木照子 201203
老いてなほ我が師の笑顔新年会 長島清山 かさね 201203
盛りあがる山の話や新年会 西岡啓子 春燈 201204
新年会坊主めくりで大泣きに 永塚尚代 ぐろっけ 201204
新年会にはかに失せし指南力 山崎青史 ろんど 201204
新年の先達はわれ犬散歩 村田とくみ ぐろっけ 201205
新年の街へ乗り出す三輪車 木村君子 万象選集 201205
俎をけづり新年迎へたり 石田欽枝 万象選集 201205
新年を祝ふ仲間として集ふ 稲畑汀子 ホトトギス 201301
新年の抱負を述べて一巡り 稲畑汀子 ホトトギス 201301
狭庭にて眼白の集ふ新年会 府川昭子 春燈 201303
新年会手縫ひの上着朱と決め 和田政子 201303
新年会ふるさと訛満つロビー 品川鈴子 ぐろっけ 201303
新年に背を向けて旅支度かな 平居澪子 六花 201303
童歌始まり終わる新年会 水野範子 ぐろっけ 201304
透析の大盤振舞新年会 丹後みゆき ぐろっけ 201304
新年会思はぬ人の芸立ちて 今泉あさ子 末黒野 201305
新年の陽の強まりし正午かな 常田創 201402
「ちゃん」付けて呼ばれ涙の新年会 松嶋一洋 201403
新年号の発送終へし茶の熱き 浜口高子 火星 201403
病室の友と新年祝ひける 能勢栄子 201403
窓に雪ふるさとの雪新年会 坪内稔典 船団 201403
句敵と卓を一つに新年会 松本三千夫 末黒野 201404
新年の唄に始まる互礼会 難波篤直 201404
新年や傘寿の吾に買ふピンク 杉本綾 201404
坂の町新年会へひた歩く 数長藤代 201404
なほつづく新年会でありしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201501
サークルの新年会や芸楽し 佐藤健伍 201503
新年や齢は八十七迎へ 佐藤健伍 201503
新年の心となりてをりし会 稲畑汀子 ホトトギス 201601
新年会芦屋ホトトギスの後で 稲畑廣太郎 ホトトギス 201601
ブティックと老舗の新年蘭と松 黒澤登美枝 201602
新年の御堂部屋にて屠蘇酌めり 佐藤健伍 201603
新年の公民館に集ひけり 佐藤健伍 201603
新年会みな一病を負ふ齢 青野安佐子 201603
旧友の句を拾ひ読む新年号 濱野新 やぶれ傘 201604
新年や生まれし曽孫に歓喜せり 佐藤健伍 201604
新年や元気に米寿祝はれり 佐藤健伍 201604
新年の真白き眺め輝けり 水谷直子 京鹿子 201605
新年へこぎ出している三輪車 田彰子 船団 201612
新年のやうやく我に戻りたる 稲畑汀子 ホトトギス 201701
新年を祝ふ会場らしくなる 稲畑汀子 ホトトギス 201701
一人づつ話す新年ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201701
新年といふ一区切りありてこそ 稲畑汀子 ホトトギス 201701
故人の句に偲ぶ新年カレンダー 落合由季女 雨月 201702
新年の畑を烏のほり返す 天野美登里 やぶれ傘 201703
新年会交はすグラスの音のよき 中里昌江 末黒野 201704
新年の満月抱けり星一つ 大坪景章 万象 201704
新年の駅の花屋に水溢れ 田中藤穂 あを 201703
何もかも忘るることも新年会 稲畑廣太郎 ホトトギス 201710
新年号飾り恵方としたりけり 山田六甲 六花 201801
新年へ星の帳を開け給へ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201802
北斗の柄立ち新年の神籤吉 丸井巴水 京鹿子 201803
新年やコトバは一度拭いてから 佐藤喜孝 あを 201804
素顔にて新年迎ふ鏡かな 竹内悦子 201804
新年会おさなごに菓子配りをり 大野芳久 やぶれ傘 201804
酔うて彳歌つて亍や新年会 小田嶋野笛 末黒野 201805
気もそぞろ新年会の前の句座 稲畑廣太郎 ホトトギス 201901
新年のホテルの駐車場満車 稲畑汀子 ホトトギス 201901
柚子の香の菓子に新年祝はるる 稲畑汀子 ホトトギス 201901
一日に二回新年祝ぐ句会 稲畑汀子 ホトトギス 201901
新年詠ずらり写真は皆若し 森なほ子 あを 201903
新年や空より溶ける海の色 松山潤子 京鹿子 201904
新年会なれ祝ひ菓子ふんだんに 大橋晄 雨月 201905
新年を祝ふことより会となる 稲畑汀子 ホトトギス 202001
新年の俳句附録に恩師の句 飯田久美子 末黒野 202004
七人の敵も丸呑み新年会 高野昌代 202004
新年の歩幅で歩きそめにけり 岩岡中正 ホトトギス 202006
新年会わらわぬ男ひとり来る 榎並しんさ 船団 202006
新年の旅館の朝といふ修羅場 稲畑汀子 ホトトギス 202101
新年の挨拶を又繰返す 稲畑汀子 ホトトギス 202101
歯科予約して新年のはじまりし 稲畑汀子 ホトトギス 202101
新年の揚げ舟に風水面にも 天野美登里 やぶれ傘 202103
検温の関所を通り新年会 新倉ゆき江 末黒野 202104
新年を神の一灯もて照らす 湖東紀子 ホトトギス 202106
庭師来て新年迎へられさうに 稲畑汀子 ホトトギス 202112
新年や子らの笑顔のふゆる世に 古宇田伸子 末黒野 202204
真白なる新年初心に還らなむ 塩貝朱千 京鹿子 202204

 

2023年1月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。