子規忌(糸瓜忌・獺祭忌) 2     200句

鮮人に俳諧殖えし子規忌かな    朴魯植

作品
作者
掲載誌
掲載年月
弟の姉に負けじと子規忌かな
古川よし子
風土
200912
獺祭忌くりぬきのある文机
小林玲子
ぐろっけ
200912
本郷の銀杏は青し獺祭忌
森理和
あを
201001
学童の旋毛の髷の子規忌かな
赤木和代
201001
磚ををがむ吾は百寿や獺祭忌
浅井青陽子
ホトトギス
201002
古町の祭事守り継ぎ獺祭忌
浅井青陽子
ホトトギス
201002
遠来の顔も見えたる獺祭忌
浅井青陽子
ホトトギス
201002
子規忌より越後へ繋ぐ旅心
稲畑廣太郎
ホトトギス
201009
同人として祝されてをる子規忌かな 高橋泰子 201011
雲早し子規忌の月も十二日 神蔵器 風土 201011
石塊に亀かたまれる子規忌かな 中村恭子 201012
荒草にぬくみのこもり子規忌かな 宮川みね子 風土 201012
帰るさの子規忌の白き月の舟 大山文子 火星 201012
これしきの歯痛なにぞと子規忌かな 下平誠子 ろんど 201012
獺祭忌俗語いましむ師の朱書 中原吟子 雨月 201012
鶏頭の影もゆたかに子規忌かな 島谷征良 風土 201101
たまさかの部屋の掃除や獺祭忌 金子つとむ ろんど 201101
鶏頭のこゑ放ちゐる子規忌かな 岩岡中正 ホトトギス 201102
平凡な一日として子規忌過ぐ 今井千鶴子 ホトトギス 201102
獺祭忌今年幾人逝きたるや 稲畑廣太郎 ホトトギス 201109
獺祭忌愚陀仏庵のことをふと 稲畑廣太郎 ホトトギス 201109
獺祭忌この後五十年如何に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201109
恒例の子規忌の墓参欠かさずに 稲畑汀子 ホトトギス 201109
三倉鼻潟の素描の子規忌かな 本間羊山 風土 201109
子規の忌の近く糸瓜のもたらさる 大橋敦子 雨月 201109
子規のこと「さん」付けで呼ぶ獺祭忌 二宮一知 万象 201111
糸瓜忌や俳人多き伊予の国 山口キミコ 201112
糸瓜忌や子規のボールの飛びし山 荻野嘉代子 春燈 201112
猫じやらしばかりを活けて子規忌かな 涼野海音 火星 201112
子規の忌や書架に古りゆく古今集 内藤静 風土 201112
管絃の音に子規の忌の華やげり 大橋晄 雨月 201112
庵に来て庭をめぐるも子規忌かな 落合絹代 雨月 201112
あんぱんを買うて旅寝の子規忌かな 太田良一 末黒野 201201
おほき頭を支へし小躯獺祭忌 竹内弘子 あを 201112
子規の忌や揚げたてカレーパン一つ 服部早苗 201201
糸瓜忌の糸瓜は太い妹も 坪内稔典 船団 201201
心毅き子規の絶筆子規忌かな 手島伸子 雨月 201201
こころざし高くと願ふ獺祭忌 田所洋子 雨月 201201
文書きて今日は子規忌と結びける 今井千鶴子 ホトトギス 201202
虚子の軸かけ流したる子規忌かな 今井千鶴子 ホトトギス 201202
糸瓜忌のにっこり笑んで見知らぬ子 中原幸子 船団 201203
獺祭忌座り机を愛すかな 近藤牧男 六月 201206
花舗に立ち寄りて子規忌の供華を選る 稲畑汀子 ホトトギス 201209
墨すって墨の香のある子規忌かな 北崎展江 くりから 201209
中座するその潮時や獺祭忌 浅野吉弘 201211
地卵のぬくみぞ子規の忌なりけり 大島翠木 201211
旧派捨つ功罪論ず子規忌かな 鈴木阿久 201211
かはうその絶滅報ず獺祭忌 鈴木阿久 201211
上顎につく饅頭の皮獺祭忌 川崎真樹子 春燈 201211
獺祭忌わが晩年を豊かにす 榊山智恵 末黒野 201211
下町にのこる駄菓子屋獺祭忌 酒井秀郎 返り花 201211
わが球と思ふ球うち獺祭忌 中野京子 201211
都心には空の広さのある子規忌 和田紀夫 201212
糠床の深々とある獺祭忌 すずき巴里 ろんど 201212
藻岩嶺に夕日が架かる獺祭忌 佐瀬晶子 ろんど 201212
絶筆の仏の一字子規忌かな 近藤幸三郎 風土 201212
水菓子を好みし子規の忌なりけり 久米憲子 春燈 201212
獺祭忌庭に文机向けにけり 松田明子 201212
糸瓜忌のつくづく長きわが寿命 相沢有理子 風土 201212
子規の忌の苦瓜のわた隈なく取る 伊丹さち子 馬醉木 201212
坂の上の雲の動かぬ獺祭忌 中沢三省 風土 201212
乱れなき病床日記獺祭忌 栗山恵子 雨月 201301
蓑虫の法衣にすがる獺祭忌 山本みゆき 万象 201301
子規の忌や加茂の流れを後にして 犬塚李里子 201301
初一念をそ滅びても獺祭忌 内藤呈念 ホトトギス 201302
ゆきずりの人と雲ほめ子規忌まで 中原幸子 船団 201304
庭草に疲れ見えたる子規忌かな 栗原完爾 春燈 201311
ちぎれ雲やがて一つに獺祭忌 菅井悦子 201312
獺祭忌またもや新聞休刊日 塙誠一郎 201312
糸瓜忌の疎かならぬへちまかな 村上悦子 雨月 201312
子規の忌や老人健診異状なし 瀧春一 花石榴 201312
鳩の羽一枚拾ふ獺祭忌 布施まさ子 風土 201312
道楽も生きる糧なり獺祭忌 土居通子 ろんど 201312
子規の忌を夜遊びめきて書肆にをり 師岡洋予 ぐろっけ 201401
糸瓜忌や足の踏み場もなき書斎 岩岡中正 ホトトギス 201402
糸瓜忌や産婆と下る団子坂 南北佳昭 船団 201403
子規の忌の天まで伸びる避雷針 中原幸子 船団 201403
妹「律」のその後は知らず獺祭忌 中野あぐり 春燈 201407
犬猫は默してゆけり獺祭忌 佐藤喜孝 あを 201410
穂すすきに風のあかるさ獺祭忌 西岡啓子 春燈 201411
糸瓜忌や子規の文机つつましき 野村重子 末黒野 201412
糸瓜忌や双手で掬ふ井戸の水 割田容子 春燈 201412
海の面の静かに流る獺祭忌 佐瀬晶子 ろんど 201412
大欅子規忌の近き空の青 河原昭子 万象 201412
子規忌とや裏木戸すいと開く気配 村上禮三 201412
焦げ焦げのフレンチトースト獺祭忌 高貴美子 201412
子規忌なり幾たびも空仰ぎけり 山田暢子 風土 201412
草にまだ日の温みある子規忌かな 門伝史会 風土 201412
とつとつと語れる虚子や子規忌来る 今井千鶴子 ホトトギス 201501
虚子と居て我若かりし子規忌かな 今井千鶴子 ホトトギス 201501
句座いつか料理談義や獺祭忌 當間シズ 万象 201501
子規さん忌誌齢千号祭の日 土屋草子 ろんど 201501
北極海南極大陸獺祭忌 中原幸子 船団 201502
子規忌ふと母御の心思ひやる 副島いみ子 ホトトギス 201502
結婚をせずに終りし子規忌ふと 副島いみ子 ホトトギス 201502
子規忌の灯花鳥諷詠塾に満ち 大久保白村 ホトトギス 201502
老成の遺影かかげて子規忌句座 今橋眞理子 ホトトギス 201502
復刻も電子書籍や獺祭忌 大久保白村 ホトトギス 201502
昨日今日明日も句会や獺祭忌 今橋眞理子 ホトトギス 201502
子規の忌の雑収入と雑支出 中原幸子 船団 201505
子規の忌の右に同じくマグロ丼 火箱ひろ 船団 201505
今日子規忌ひねもす雨の止むことなし 遠藤迫遙子 風土 201507
マウンドを拝む人あり子規忌かな ねじめ正一 船団 201508
俳詣を生涯糧に獺祭忌 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509
みちのくの旅はや遠し今日子規忌 稲畑汀子 ホトトギス 201509
旅のこと語る子規忌でありしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201509
子規忌てふ学ぶ心を立て直す 稲畑汀子 ホトトギス 201509
伊予の師と子規の忌語る親睦会 和田政子 201511
あつけなく沈む夕日や獺祭忌 有賀昌子 やぶれ傘 201512
捨てかぬる古書を並べて獺祭忌 河ア國代 春燈 201512
子規の忌の花野の雨となりにける 雨村敏子 201512
野分して子規の忌日を近くせり 小林愛子 万象 201512
出羽より伊予に嫁し詠む子規忌かな 奥山テル子 万象 201512
パリからの子規への手紙獺祭忌 中村洋子 風土 201512
子規忌かな「生きて己を目指しをり」 中村洋子 風土 201512
毛筆の父の文がら子規忌かな 鈴木庸子 風土 201512
艶のある自作の塑像子規忌かな 奥田茶々 風土 201512
早稲田有り塔あり子規忌来りけり 上辻蒼人 風土 201512
数珠持ちて句縁と思ふ子規忌かな 上辻蒼人 風土 201512
糸瓜もパンも供へて獺祭忌 上辻蒼人 風土 201512
文机の俳書散らばる獺祭忌 鈴木鞠子 末黒野 201601
髭撫でて考へてゐる獺祭忌 田岡千章 201602
諷詠の心を色に子規忌供花 稲畑廣太郎 ホトトギス 201609
子規忌句座終へ新たなる句境かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201609
諷詠の心を色に子規忌供花 稲畑廣太郎 ホトトギス 201609
子規忌句座終へ新たなる句境かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201609
船旅の伊予人と酌む獺祭忌 島玲子 風土 201611
仰臥漫録掛けて子規忌の茶室かな 樺山翠 雨月 201612
つひに夜も雨降り止まぬ子規忌かな 落合絹代 風土 201612
子規忌かな寺の鐘の音聴いてをり 赤松赤彦 六花 201612
風運ぶ雨の匂や獺祭忌 豊谷ゆき江 春燈 201612
つひに夜も雨降り止まぬ獺祭忌 落合絹代 雨月 201701
日日の飲食大事獺祭忌 服部早苗 201701
糸瓜忌や根岸二丁目路地多き 小沼ゑみ子 末黒野 201704
子規忌には会へるならひとなりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201709
爽やかに子規居士忌日重ねゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709
駅降りて子規忌逮夜の涙雨 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709
獺祭忌ワインを五本買ひもして 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709
糸瓜忌やあんパンのあんずっしりと 松井季湖 201712
文机の埃を払う獺祭忌 松井季湖 201712
帰宅時を書き足す手帳獺祭忌 平沢恵子 春燈 201712
子規忌またカナカナの鳴く伊予訪はな 近藤紀子 201712
愚陀仏庵通り過ぎたる子規忌かな 小林共代 風土 201712
忌を修す根岸や子規の歳旦帖 落合絹代 風土 201712
糸瓜忌や自己採点は零のまま 山中志津子 京鹿子 201712
子規の忌や糸瓜の一句師とあふぐ 東秋茄子 京鹿子 201712
子規の忌短命故の心に一句 東秋茄子 京鹿子 201712
誕生日祝へば明日は子規忌かな 小木曽文明 雨月 201801
われら健康に子規忌につどひけり 岩岡中正 ホトトギス 201802
鶏頭の畦をはみだす子規忌かな 太田良一 末黒野 201802
取材受く時間やりくりして子規忌 稲畑汀子 ホトトギス 201809
一と本の向きに拘る子規忌供華 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809
忌心は子規句心は七草へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809
手の自在指の自在や獺祭忌 間島あきら 風土 201810
消えのこる蜩の声獺祭忌 安立公彦 春燈 201811
糸瓜忌の塩大福の甘さかな 木村傘休 春燈 201811
使はねど土瓶大切獺祭忌 定梶じょう あを 201811
糸瓜忌や母校に集ふ同期会 池上昌子 春燈 201812
百年を遥かに越えし子規忌かな 大橋晄 雨月 201901
獺祭忌熟し切れない文語体 亀井福恵 京鹿子 201901
案ずるは子規忌の頃の師の多忙 木村享史 ホトトギス 201903
子規の忌の月の残れる朝の径 戸栗末廣 201904
菓子パンの並ぶ自販機獺祭忌 小沢えみ子 201904
松山の話も少し獺祭忌 稲畑汀子 ホトトギス 201909
獺祭忌俳句のえにしとて集ふ 稲畑汀子 ホトトギス 201909
子規忌とて集ふ満席なりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201909
糸瓜忌を済ませ旅又旅の日々 稲畑汀子 ホトトギス 201909
糸瓜忌の過ぎていつもの如くあり 稲畑汀子 ホトトギス 201909
君活けてこそ子規忌供華てふ気品 稲畑廣太郎 ホトトギス 201909
君活けてこそ子規忌供華てふ気品 稲畑廣太郎 ホトトギス 201909
糸瓜忌の過ぎていつもの如くあり 稲畑汀子 ホトトギス 201909
糸瓜忌を済ませ旅又旅の日々 稲畑汀子 ホトトギス 201909
子規忌とて集ふ満席なりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201909
獺祭忌俳句のえにしとて集ふ 稲畑汀子 ホトトギス 201909
松山の話も少し獺祭忌 稲畑汀子 ホトトギス 201909
写生より入りて悔なし獺祭忌 大橋淳一 雨月 201912
すめらぎも湯浴みし道後獺祭忌 川田好子 風土 201912
柿にまだ柿の色なく子規忌かな 石井秀一 風土 201912
「食ヒナガラ泣ク」のみの子規忌かな 中村洋子 風土 201912
「泣キナガラ書ク」俳句なり獺祭忌 中村洋子 風土 201912
糠床へたかの爪足す獺祭忌 川内谷育代 馬醉木 202001
丹田に力込めよと獺祭忌 小坂優美子 馬醉木 202001
獺祭忌糸瓜忌子規忌ハイ元気 中原幸子 船団 202003
この旅の締めの子規忌として侍る 安原葉 ホトトギス 202003
子規忌 →3      

 

2021年9月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。