秋 果   43句

淋しすぎるよ女に秋果買うなんて   楠本憲吉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
呉須青絵秋果を盛るによき深さ 宮津昭彦 199911
もろもろの恩の果てなる秋果かな 渡辺純 京鹿子 200002
贈られしものに秋果と岩田帯 藤井勢津子 200002
押し出づる光量雨の秋果店 岡本眸 200012
マラカスのさくりと止みて秋果つる 加藤峰子 200302
宮殿ホテル朝食秋果一個とす 戸田和子 200311
東西の秋果を夜の配達人 水野あき子 遠嶺 200311
秋果ての流木どれも気に入らず 伊藤白潮 200312
三省に胃の膀の痛み秋果つる 大橋麻沙子 雨月 200512
おとがひのコツと鳴りけり秋果てぬ 金子輝 春燈 200601

 病篤き友

秋果庵と名づけ栗柿尚青し

瀧春一 常念 200606
地方紙にくるまれ届く秋果かな 川村多美子 200612
速達一通一通来るに秋果を以て労ふ 鈴木榮子 春燈 200612
三省に胃の鵙の痛み秋果つる 大橋麻沙子 雨月 200612
案内さる旅宿の部屋の秋果の香 渡辺玄子 酸漿 200701
見て過ぐる秋果たのしき風の街 田中藤穂 あを 200711
九重の天や黄金の秋果狩る 祐森弥香 遠嶺 200801
手から手へ聞き返さるる秋果の名 富沢敏子 200801
病棟の夫ヘパジャマと秋果など 加藤峰子 200801
どしやぶりとなり灯まみれの秋果店 岡本高明 船団 200803
胴乱に秋果なんぞを入れてあり 鈴木多枝子 あを 200811
一条の日矢に秋果てゆきにけり ことり 六花 200911
秋果ひとつ何ゆえの縦の線 小形さとる 201001
湖と空融け合ふ遙か秋果つる 松村富子 201002
秋果盛るマチスの構図さながらに 小川匠太郎 201009
仏にと貰ひし秋果客に出す 小山ナオ子 酸漿 201012
作り手の名入の秋果直売所 赤座典子 あを 201012
散り急ぐ木の葉狭庭の秋果つる 松村富子 201102
仏にと貰ひし秋果客に出す 小山ナオ子 酸漿 201107
とりどりの甘さ楽しむ秋果かな 赤座典子 あを 201110
まん丸も歪も楽し秋果買ふ 鷹崎由未子 花野 201112
供えたる秋果五色の静物画 上野かりん ろんど 201212
店の棚あふれるさまの秋果かな 小林美登里 かさね 201301
一筆箋見舞ふ秋果の籠の中 今井忍 ぐろっけ 201312
災害のつづく日本の秋果つる 小野寺節子 風土 201501
秋果むき話は佳境老姉妹 北村道子 京鹿子 201502
秋果盛る絵心の無き大きな手 中田禎子 201512
とりどりの秋果に迷ふ道の駅 赤座典子 あを 201810
デザートの秋果こまぎれ啜りけり 柴崎富子 春燈 201811
秋果とりどり仏壇のコンサート 田代民子 201902
訳ありの秋果とされて盛られをり 松尾龍之介 201904
道の駅秋果のどれも輝きて 赤座典子 あを 201912
万屋や秋果の横のまねき猫 渡辺美智子 末黒野 202102

 

2021年11月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。