春 意    25句

窓の枝揺るるは春意動くなり   富安風生   全句集

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鶏の眼を閉ぢてゐる春意かな 福間慶子 俳句通信 199904
筆先に春意もあらず朱印帳 能村研三 199907
堅田千軒虚子が春意のここかしこ 本城布沙女 雨月 200106
にょろにょろと還暦すぎの春意かな 朝日彩湖 船団 200107
回遊のみずなぎ鳥の春意かな 丸田安子 酸漿 200109
呟きに似て雨音の春意かな 金田きみ子 200207
円虹をもて六甲の春意とす 山田弘子 夜光杯 200211
落葉松に四十雀来し春意あり 朝倉富次 酸漿 200404
象の瞳の円らに春意動くなり 鈴鹿仁 京鹿子 200405
空海の雲ふんはりと春意かな 奥村邦子 200706
弓長く張つて漲る春意あり 小澤克己 遠嶺 200706
雨音におのづと春意夜に入る 内山けい子 200801
手鏡に春意閉づれば耳うとし 宇都宮滴水 京鹿子 200806
春意おのづと枡酒に藻塩かな 千田百里 200807
春意とはことば運びのなめらかに 能村研三 200903
風強き坂を下るも春意かな 井上信子 201004
春意かな尾鰭あたりが痒うなる 小形さとる 201007
自噴井の水を味はふ春意かな 加藤良子 春燈 201007

 祝・上山永晃句集『鶴翼』

毛の国の小流れ春意満ちにけり

松橋利雄 春燈 201305
石それぞれおのが春意を語りけり 中村嵐楓子 春燈 201307
延寿の鐘撞きて春意を共有す 田中貞雄 ろんど 201405
銭洗ふよりも春意に触れに来し 田中貞雄 ろんど 201505
さざ波の池広々と春意かな 神谷さうび 末黒野 201707
波郷師の自筆の墓碑の春意かな 松本三千夫 末黒野 201708
春意おのづと短冊のかすれ文字 千田百里 202005

 

2021年2月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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