秋 光     104句

 

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 祝・山田禮子句集『きらら』

秋光の沖きらきらと真帆日和

小澤克己 遠嶺 199812
渦潮の渦へ秋光巻き込めり 迫谷富子 いろり 199911
秋光に群がり居りし驢馬羊 山村すみ 俳句通信 199912
秋光やぽっかり人のいなくなる 佐伯のぶこ 船団 199912
秋光の線と流れて野川なる 木内憲子 199912
秋光の海に空港ちひさかり 有本恵美子 200011
秋光に鋳物の像の輝りつよし 仲安敏雄 200101
千手より秋光放つ菩薩あり 南光翠峰 馬醉木 200112
秋光の一条に座すラマ秘仏 寺出訓三 ホトトギス 200201
山頭火句碑秋光にうつむけり 上野孝行 百鳥 200212
聖母像秋光やはらかくまとひ 今瀬剛一 対岸 200212
秋光の洩れ入る御堂伎芸天 藏本博美 ぐろっけ 200212
竹炭の節秋光をつまづかせ 佐藤みほ 200301
カンバスの前の腕組み秋光裡 峰尾秀之 200301
森よ川よ秋光すらも網模様 林翔 200312
秋光の飛石づたひに書物蔵 梅村達子 帆船 200401
秋光を散らしサッカー伯仲す 渡辺美代 対岸 200401
秋光やトルコの寺に志功の絵 堀内康男 帆船 200401
秋光や古色重ねし五重塔 卜部黎子 春燈 200411
秋光となりて散りけり白薔薇 林敬子 酸漿 200411
ましぐらに行く秋光の柿田川 須佐薫子 帆船 200412
秋光燦礼拝堂の絵ガラスに 田中藤穂 あを 200501
万巻に秋光及ぶ文学館 尾辻のり子 河鹿 200501
覚円峰天に秋光欲しき日ぞ 阿部ひろし 酸漿 200510
秋光の大日如来拝しけり 岡光子 酸漿 200511
秋光の焦点として藁焼かる 中島あきら 200512
秋光の玻璃の己が身客観視 山中宏子 200601
秋光や陶磁器漆芸金工も 林日圓 京鹿子 200601
秋光やメトロノームに似し一日 天野きく江 200601
秋光を集め白鷺群れてをり 川添フミ 対岸 200603
竹の秋光と影の小径かな 大島寛治 雨月 200607
秋光を彫み合はせて句碑座る 豊田都峰 京鹿子 200612
秋光や俳人はみなモアイ像 戸田和子 200612
尖塔のクルス秋光返しけり 森ひろ 馬醉木 200701
ジェット機の離陸秋光撒きちらし 森脇貞子 雨月 200701
秋光に投げし粽を受ける児等 森津三郎 京鹿子 200702
秋光の転ばらばらに遊びをり 百瀬七生子 海光 200705
石庭の石秋光の影置ける 水野節子 雨月 200711
秋光を帯び大冊の「遠嶺」出づ 小澤克己 遠嶺 200712
秋光や水直角に日比谷濠 宮田豊子 春燈 200712
秋光の届く織部焼(おりべ)の深みどり 泉田秋硯 200801
秋光裡影をスリムにポーズとる 野中啓子 200801
筆持ちて白紙と対峙秋光裡 坂上香菜 200801
秋光や使はぬ健康器具の鈍 木下もと子 200802
竹の秋光陰吾れの経し日かな 松波とよ子 春燈 200805
還らぬ史かへす秋光千号誌 荻野千枝 京鹿子 200901
秋光の河口出て行く船の影 横川泰子 酸漿 200912
秋光を馬上に集め信長隊 林かよ 200912
秋光や甲斐路のミレー美術蝕 小原徳男 遠嶺 201001
秋光のかはせみ水の輪を残し 遠藤和彦 遠嶺 201002
秋光に梶の葉映ゆる社かな 矢崎暉文 酸漿 201002
紅花の豪商屋敷秋光裡 坂上香菜 201010
秋光やシートベルトを〆直す 森山のりこ あを 201011
秋光に石と対時の石マニア 竹内悦子 201011
秋光や見え隠れして昇り竜 代田青鳥 風土 201012
秋光を集め疾走リレーの子 鈴木照子 201012
秋光や水の扉の開きたる 近藤喜子 201012
秋光の卵を艀すさざれ波 柳川晋 201012
秋光の沖へ開けありミサのドア 中島霞 ぐろっけ 201101
秋光の真芯となりて六三四振り 千田敬 201110
喫茶店出で秋光に眼を射らる 小川玉泉 末黒野 201112
蟻踏まずゆく秋光の湖畔径 安立公彦 春燈 201112
開きたる解体新書秋光裡 坂上香菜 201112
白秋碑秋光亡びはじめゐし 吉田政江 201112
秋光を集めて沖の漁舟 岡野里子 末黒野 201201
秋光の蛇腹孕みの帆曳船 吉田政江 201201
秋光や石にわが名の一行分 井上信子 201210
秋光やひもろぎの太刀立てかけて 大竹淑子 風土 201212
秋光の未来を回す風車かな 久保久子 春燈 201212
パラリンピック静かに終り秋光裡 大日向幸江 あを 201212
秋光や北山杉の秀の凛と 紀川和子 201301
秋光を惜しみ鈍行でゆく台地 田中一美 ろんど 201302
秋光の大観覧車ベトナムヘ 竹内悦子 201311
秋光に心の翼はるかへと 近藤喜子 201312
秋光や鳥の落とせし銀の箔 近藤喜子 201312
秋光の湖にアートの魞模様 辻知代子 201312
秋光の竪穴住居埴輪座す 田中臥石 末黒野 201401
秋光に喝采のごとちんぐるま 佐々木みどり 馬醉木 201401
秋光の及ぶかぎりの山日和 佐藤喜仙 かさね 201402
秋光や松に苔むす村の道 有松洋子 201411
讃美歌のバージンロード秋光に 山崎里美 201412
秋光に映ゆる唐門大徳寺 飯田美千子 201412
木洩日の秋光集め研屋かな 粟倉昌子 201412
秋光や海に浮くものみな白し 島玲子 風土 201412
漕ぐ櫂のはや秋光に紛れけり 生田恵美子 風土 201412
秋光の海へ大河の蛇行せり 山内碧 201501
秋光を漉き込む水脈や島めぐり 竹田ひろ子 ろんど 201502
秋光の満ちる小島やマリア教会 今井春生 201502
秋光に仔牛の耳の透けてをり 宮内とし子 201512
秋光を巻きとつてゆく糸車 有松洋子 201801
絵タイルの船秋光をはじきけり 窪みち子 201804
佇つために汀ありけり秋光裡 安田優歌 京鹿子 201902
秋光がよし万華鏡コレクター 安藤久美子 やぶれ傘 201911
夢殿の宝珠哀しき秋光 今泉忠芳 ある日の滴 201912
洒落つ気は秋光に消され闇の中 高野昌代 202001
シャガールの恋の浮雲秋光る 安田優歌 京鹿子 202001
秋光の神さぶ羽咋神鵜句碑 望月晴美 202001
秋光の開聞岳後に椰子並木 竹内喜代子 雨月 202001
秋光裡遊覧船の小半時 赤座典子 あを 202111
洗車機を抜け秋光の膨らめり 澤田英紀 202112
秋光裡遊覧船の小半時 赤座典子 あを 202112
秋光をあつめ釣舟漕ぎ出だす 谷口摩耶 202210
秋光や鹿は黄金に東大寺 田中素直 202212
満目の秋光に酔ふ千枚田 藤森すみれ 202301

 

2023年8月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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