精霊舟    36句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
爆竹に精霊舟のうねり出す 上柿照代 馬醉木 199911
奥祖谷の精霊舟に名を書かず 品川鈴子 ぐろっけ 200008
精霊舟萬里波濤へ発つ思ひ 阿部寒林 「夢」 200010
提灯あんこうみたい精霊舟沖へ 大高俊一 海程 200112
精霊舟うからやからの手から手へ 千田敬 200112
底見せし精霊舟に波しづか 岡田万壽美 雲の峰 200210
精霊舟土手に登りて送りけり 長谷川守可 百鳥 200211
野球仲間に曳かれ精霊舟沖へ 山田をがたま 京鹿子 200212
遺徳讃へ寄贈の精霊舟は特大 山田をがたま 京鹿子 200212
義兄の霊戻る精霊舟の燃えに燃え 山田をがたま 京鹿子 200212
精霊舟流すやいなや燃えにける 細川コマヱ 雨月 200311
帰郷して父の精霊舟を組む 山中宏子 200312
女手にしつらへ流す精霊舟 松尾緑富 ホトトギス 200404
父母呼べば風に瞬く精霊舟 秋場貞枝 春燈 200612
堰越ゆや精霊舟の灯の消えて 山田六甲 六花 200709
月涼し精霊舟を抱き集ひ 山田六甲 六花 200809
通りけり精霊舟のくぐる橋 山田六甲 六花 200809
爆竹の海を精霊舟行けり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200908
裸形にて海に押し出す精霊舟 奥村鷹尾 京鹿子 200908
ゆく末は知らず精霊舟送る ことり 六花 200909
流れ出すにひと間ありけり精霊舟 藤原千代子 万象 201112
精霊舟早瀬の闇を輝かす 山田六甲 六花 201209
精霊舟もどらぬ刻の流れけり 神田恵琳 跫音 201303
精霊舟鴎引き連れゐたりけり 岩木茂 風土 201311
精霊舟父母の昭和を流しけり 久保久子 湖心 201402
編み上げて精霊舟に手を合はす 大内幸子 六花 201410
流さるる精霊舟の遙かな灯 水野恒彦 201411
魁けて古き屋号の精霊舟 碇天牛 雨月 201411
その人の精霊舟として質素 岩岡中正 ホトトギス 201601
精霊舟時の流れを惜しみけり 平野多聞 201812
柵に精霊舟の夜が明くる 山田六甲 六花 202009
精霊舟編み青竹の帆を射しぬ 大内幸子 六花 202010
人臭き闇を去りゆく精霊舟 近藤喜子 202011
波に入り精霊舟を押しやりぬ 藤生不二男 六花 202011
精霊舟幾度も向きが変はりをる 中西厚子 202111
精霊舟沖へ担ぎし月の帯 酒井たかお 202212

 

2023年8月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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