小 満   57句



作品
作者
掲載誌
掲載年月
父の杖か小満の闇に倒れしは 小高桂子 海程 199908
小満の湯桶に泡立ちにけり 栗栖恵通子 199909
小満や親鴛生れし日野を訪ひ 藤田誉子 雨月 200008
小満や枯れるな恋と歌聞ゆ 大柳篤子 俳句通信 200108
小満や父子のたつき食ひちがひ 伊藤白潮 200307
小満や馬鹿貝採りの膝の波 藤田あけ烏 草の花 200407
小満や旅で借りたる自転車に 能村研三 200407
小満のひと日始まる空真青 折橋綾子 200408
小満や焼きたてのパン胸に抱き 笠原優 200409
小満の妹山背山睦みあふ 神蔵器 風土 200507
小満や四筋に折りて神籤結ふ 柿沼盟子 風土 200508
小満の風を気にしてからむし焼く 佐藤俊子 200508
小満や二胡とピアノのコンサート 米須あや子 遠嶺 200509
小満の佛花あれこれ見つくらふ 伊藤白潮 200606
小満の梛の若宮様へかな 山田夏子 雨月 200608
小満といふころ友の誕生日 大橋敦子 雨月 200707
その昔象も一泊武佐小満 吉田光子 ぐろっけ 200809
小満やアルプスの水駅に買ふ 猿橋洋子 200908
小満の水を湛へて千枚田 石川寿夫 ろんど 200908
小満やカリフォルニアの風を受け 須賀敏子 あを 201008
小満の竹のざはめく塑像かな 大島翠木 201008
小満や漓江は胸を広げをり 中山皓雪 201009
小満や奉納絵馬の鵺退治 三宅文子 春燈 201108
小満や子の顔のふと眩しくて 山本孝子 ろんど 201108
小満の水かげらふの揺らす塔 浜口高子 火星 201108
小満の風や瞑る蒸しタオル 能村研三 201206
小満や川うごかして手を洗ふ 鳥居おさむ 万華鏡 201206
小満や中天点すタワーの灯 菅谷たけし 201208
小満や手に納まりの良き器 大川ゆかり 201209
小満の日蝕卵茹でてをり 宇都宮敦子 201209
小満や朝の山路を独り占め 大口党遊 春燈 201307
小満や娘に母となる兆し 大日向幸江 あを 201308
小満や薬を置きに富山より 中村嵐楓子 春燈 201408
小満の東御廻りアガリウマーイずぶ濡れて 中本清 万象 201409
小満の水御穂田を越えゆけり 中本清 万象 201409
小満や遅れてゐたる田植急ぐ 野沢しの武 風土 201501
小満の雨のひとつぶづつ新た 辻美奈子 201508
小満や鏡へ含み笑ひして 安永圭子 風土 201508
小満の夜明けをせかしはたた神 森清堯 末黒野 201509
小満の風の入りくる納屋の窓 白石正躬 やぶれ傘 201608
小満の月夕星と照り合へる 安斉久英 末黒野 201610
小満やハナマル増ゆる一年生 芦田しずく 京鹿子 201701
小満の手の平に受く軍星 鈴鹿呂仁 京鹿子 201705
小満や地球(ほし)に歪な齧歯類 鈴鹿呂仁 京鹿子 201706
小満の夜揚羽蝶翅たたむ 犬塚李里子 201708
小満のゆらりゆるりど朝の波 黒滝志麻子 末黒野 201709
小満や未完の円の近づけり 村田あを衣 京鹿子 201808
小満や信長塀の土太く 山田夏子 雨月 201809
小満の水のとばしる芋車 小原芙美子 風土 202001
小満の樫は樹液を醸しゐる 能村研三 202207
小満や命思ひて爪を切る 柴田靖子 202208
小満や草の中なる血止め草 中根美保 風土 202208
小満や瑠璃を放てる鳩の首 大沢美智子 202208
小満の果菜彩る夕餉かな 植村蘇星 京鹿子 202208
小満や故郷の海を満たす画布 村田あを衣 京鹿子 202208
小満や吾が吃水線は揺るがざる 村田あを衣 京鹿子 202208
小満や田水の光る村一枚 西村白杼 京鹿子 202208
小満や棚田千枚光り合ふ 西村白杼 京鹿子 202208
小満の山雨明るし野の潤ふ 本郷公子 京鹿子 202208

 

2023年5月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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