小寒しょうかん      46句

小寒や寝て食ふめしに音を立て    山本皿秋

作品
作者
掲載誌
掲載年月
朝より小寒の日の外出かな
稲畑汀子
ホトトギス
200001
小寒や埃鎮めの夜の雨
松崎鉄之介
200003
小寒の水動かさず鷺の翔つ
森沢義二
風土
200004
小寒やキャラメルプリン揺れやまず
入江一月
船団
200006
小寒の足音速く速くなり
甲田夏湖
船団
200108
小寒の信号の黄のすぐ変わる
東莎逍
船団
200108
小寒の日はうすうすと廃運河
鈴木恭子
200203
小寒やあさくさ六区人だかり
田中章子
酸漿
200203
小寒の風に声掛け野球帽
内藤紀子
遠嶺
200204
小寒や飛行機雲などたなびきて
赤座典子
あを
200302
小寒や少女の笛の息遣ひ
鈴木沙万沙
草の花
200403
小寒の硝子のくもり相談室
藤井智恵子
百鳥
200404
小寒の粒立つてをる言葉かな
栗栖恵通子
200504
川うねる嵩に小寒纏ひたる
稲畑廣太郎
ホトトギス
200701
小寒の日和洗濯日和とす
岸野美知子
酸漿
200804
小寒の電車に眠る人多し
高田令子
200904
小寒や朝餉の漬菜はりと噛む
及川照子
末黒野
201004
小寒の玄関ベルは出前鮨
嶋田摩耶子
ホトトギス
201005
小寒の日当る猫の寝床かな
藤井美晴
やぶれ傘
201006
穏やかな小寒の日を迎へけり
鈴木幾子
酸漿
201103
小寒や手を振りながら菜を洗ふ
志方章子
六花
201105
小寒や早や点しある宵の路地 安立公彦 春燈 201203
小寒や遥かな友に特上酒 吉田啓悟 かさね 201203
小寒の握り返す手力あり 数長藤代 201204
友見舞ふ小寒の日の和らげり 吉田きみえ 末黒野 201204
小寒や慶賀の心まだ失せず 藤浦昭代 ホトトギス 201206
小寒や塀に落書新しく 小川滋 やぶれ傘 201303
小寒の窓を貫き鵯の声 紅谷芙美江 万象 201304
小寒の尺八抜きし布袋 竹貫示虹 京鹿子 201401
小寒やモナリザの笑みピンで留め 石塚涼 船団 201401
小寒や雲いきいきと奔りをり 福山和枝 201404
小寒や午後のパン屋の賑はひて 渡邉孝彦 やぶれ傘 201404
小寒や野菜を先に食べる癖 中村あいこ 船団 201406
小寒や大道芸の球そるる 吉村さよ子 春燈 201604
小寒のさざ波立つる渡船場 白石正躬 やぶれ傘 201604
小寒や瑪瑙びかりに松の脂 田岡千章 201605
小寒の風として身にしみわたる 松村光典 やぶれ傘 201703
小寒やパジャマを白き手足出て はしもと風里 201803
小寒や裏玄関のノブ光る 佐藤日和太 船団 201906
小寒やおでこ叩いて歩く人 佐藤日和太 船団 201906
小寒に一枚羽織る恙かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
小寒に一枚羽織る恙かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202001
小寒や鰐口の音響みたる 前田美恵子 202004
木の匂して小寒の朝かな 関妙子 202104
小寒や失せ物ひよんな処から 本田保 春燈 202105
小寒や濁りを排す川の色 鈴木崇 202110

 

2022年1月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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