芍 薬   141句

芍薬を画く牡丹に似も似ずも    正岡子規

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
芍薬や酔いのまはりし昼の酒 廣渡絹代 船団 199811  
芍薬の大輪にして白をきわめ 原直子 199907  
白芍薬雨に透く紅縁どりぬ 稲辺美津 遠嶺 199908  
楼蘭の生絹を憶ひ白芍薬 伊丹さち子 馬醉木 200007  
芍薬の揃へば雨の静寂かな 稲辺美津 夏椿 200007  
芍薬の咲いて笑顔の映ゆる園 鈴木とし子 遠嶺 200008  
芍薬に扉幾重の秘仏かな 石島蓼花 風土 200008  
芍薬は大きなあぶく老女たち 川村三千夫 海程 200010  
芍薬を豊かに生けし山の宿 長澤健子 酸漿 200011  
芍薬や二畳三畳四畳半 芳野ヒロユキ 船団 200101  
芍薬の一蕾一蟻さぞ甘き 林翔 200107  
芍薬の芽に潮騒の夜のつづき 桑田眞佐子 火星 200107  
芍薬の風に重心定まらず 山田天 雨月 200107  
芍薬のくづれむばかり夫の留守 三井公子 酸漿 200107  
芍薬に付く蟻退治儘ならず 信国善保子 火星 200108  
芍薬のしがみつきたる白磁かな 和田瑞子 銀化 200108  
のんど静かに芍薬の珠に告ぐ 岡井省二 200111  
芍薬を咲かせ一生娶らずや 朝妻力 雲の峰 200206  
芍薬の崩れ子の熱下りけり 後藤志づ あを 200207  
日のさして芍薬玉をひらき初む 仲尾弥栄子 雲の峯 200207  
芍薬の蕊をあらはに真昼時 西村純一 雲の峯 200207  
芍薬を見て来し傘の雫切る 杉山みゆき 百鳥 200208  
芍薬の崩れ白片重ねけり 小野育子 雨月 200208  
息入れしごと芍薬の開き出す 宮沢千恵子 200208  
佛等に朝の芍薬剪りにけり 小池槇女 火星 200209  
芍薬の尻餅ついてしまひけり 梶浦玲良子 六花 200209  
芍薬の崩るるは闇壊すなり 中島たまな 200209 0
芍薬の芽のほぐれゆく七七忌 山口マサエ 雲の峰 200305  
芍薬を活けて狭めし厠かな 田中藤穂 あを 200307  
遠眼にも雨の芍薬なほ白し 稲辺美津 遠嶺 200308  
芍薬の絵にしたくなる咲きつぷり 浜野愛子 築港 200308  
芍薬に案内申を僧の留守 竹下昭子 ぐろっけ 200308  
閉づ銅山やまに芍薬百花人を呼ぶ 伊藤マサ子 ぐろっけ 200308  
芍薬や静かな人の晴れ舞台 江坂衣代 百鳥 200309  
芍薬や本降りは夜のうちのこと 鷹羽狩行 200406  
芍薬の大きく揺るる母郷かな 高倉和子 200406  
山芍薬咲いて我が世の玉手箱 浜明史 風土 200406  
芍薬の蕾弾けんばかりなり 田宮勝代 酸漿 200407  
芍薬やわが日々の夢虔しく 田中藤穂 あを 200407  
吹く風に芍薬散るを急ぎたり 印牧緑 築港 200408  
紅白の芍薬活けて客を待つ 印牧緑 築港 200408  
芍薬の蕾ゆたかに門の脇 金子八重子 酸漿 200408  
芍薬の母の命日待たず散る 山川涛石 築港 200409  
花終へし芍薬に撒くお礼肥 山川涛石 築港 200409  
芍薬や毬のほどくる刻を待つ 内堀京子 河鹿 200409  
白芍薬いま開眼の観世音 山元志津香 八千草 200411  
芍薬の包みきれざる花を解く 内藤ゑつ ゑつ 200411  
夕闇に芍薬はらり崩れけり 都留嘉男 八千草 200412  
芍薬の丸き蕾のまだ固し 山川涛石 築港 200508  
芍薬の蕾の口の解れ初む 山川涛石 築港 200508  
芍薬やドラマチックに近未来 石山惠子 遠嶺 200510  
芍薬の名札大きく冬の庭 押尾弘子 対岸 200602  
芍薬のやうに和服を召されしか 稲畑廣太郎 ホトトギス 200605  
亡き父の芍薬今もよく咲けり 南原正子 酸漿 200607  
目をかけてゐし芍薬の崩れけり 荒井和昭 200608  
芍薬の蕾ほぐれし金の蕊 長澤健子 酸漿 200608  
大輪の芍薬ほろとをはりけり 木村茂登子 あを 200608  
芍薬に傘さしかけし冠木門 正木泰子 ぐろっけ 200609  
芍薬の花を崩せる日照雨あり 木下忠雄 酸漿 200707  
芍薬の噴上るごと開初む 赤座典子 あを 200707  
芍薬の夜を流れし匂ひかな 竹中一花 200708  
芍薬や一貫張の面ゆがみ 高松由利子 火星 200708  
芍薬や任せし着付け姿見に 鈴木石花 風土 200709  
芍薬のあたり払へりおのづから 岸本林立 雨月 200807  
芍薬の紅深め合ふ墓ふたつ 工藤進 200808  
芍薬の風脱ぐやうにひらきけり 林いづみ 風土 200808  
芍薬の百のはなびら緋を尽す 三谷道子 万象 200808  
芍薬や禅寺に占る花頭窓 和田一 雨月 200808  
芍薬を活けて寧けく辰砂壺 松波とよ子 春燈 200808  
芍薬の蕾にしかと色現れぬ 笹村政子 六花 200808  
つかつかと畑へ芍薬剪りにゆく 松本蓉子 六花 200808  
家ぬちの暗し芍薬咲き満ちて 川口崇子 万象 200809  
近づけば芍薬と息かよひけり 葉山美香 200811  
芍薬をかざす童女はこけしの髮 瀧春一 深林 200901  
そつと触れてみたいよ芍薬の珠 植田利一 春燈 200905  
芍薬の赤芽ほどなる祝ひごと 松本圭司 200906  
開きたる芍薬に添ふ蕾たち 阿部ひろし 酸漿 200906  
そろひ咲く白芍薬よ朝の庭 阿部ひろし 酸漿 200906  
そろひ咲く白芍薬の中の白 阿部ひろし 酸漿 200906  
芍薬の白光を今見届けし 吉田陽代 200907  
芍薬の花茎撓ふ加賀の宿 伊藤敬子 200907  
芍薬の心なかなかに見えざりき 雨村敏子 200908  
小波てふ芍薬風を誘ひけり 清水伊代乃 酸漿 200908  
芍薬の蕾ふくらむ朝かな 塚本京子 200908  
あらためて芍薬を褒め辞しにけり 中原敏雄 雨月 200908  
芍薬の崩るるほどに開きたり 山口裕子 万象 200909  
芍薬の蕾に蟻も見に来たり 島崎勇作 酸漿 200909  
明窓浄几芍薬を一花かな 佐藤淑子 雨月 200910  
芍薬の芽をかばふ綱めぐらせり 内山タエ 末黒野 201007  
芍薬の咲くを囲みし幾蕾 阿部ひろし 酸漿 201007  
芍薬に惚れて忽ち絵筆執る 泉田秋硯 201008  
芍薬を生けて玄関明るうす 石川元子 酸奬 201008  
芍薬や明日への気力存分に 池田光子 201009  
芍薬や逢魔が時の使者ならん 石倉千賀子 ろんど 201009  
くれなゐの芽なりし芍薬咲けば白 丹生をだまき 京鹿子 201107  
今朝の供華亡夫植ゑ置きし芍薬を 丹生をだまき 京鹿子 201107  
白妙の芍薬まがひもなく真白 大橋敦子 雨月 201107  
芍薬の真白花弁の数幾つ 大橋敦子 雨月 201107  
白光を放ち芍薬花大き 大橋敦子 雨月 201107  
貌佳草とも言はる芍薬佳品なり 大橋敦子 雨月 201107  
白妙の芍薬を祝ぎ燈下なり 大橋敦子 雨月 201107  
芍薬のつぼみゆたかにそろひ立つ 阿部ひろし 酸漿 201107  
鶴頸に芍薬二輪寄添ひて 赤座典子 あを 201107  
芍薬やしづかな一と日過ごすなり 早崎泰江 あを 201107  
丹精の芍薬ひと日癒さるる 杉本綾 201108  
雨に散る芍薬一花金の蘂 三枝邦光 ぐろっけ 201108  
芍薬の容姿端麗先ず仏花 木曽鈴子 ぐろっけ 201108  
芍薬を咲かせ背筋の曲りがち 木曽鈴子 ぐろっけ 201108  
芍薬のくづるる時は色を変へ 杉本綾 201109  
芍薬や芯の強きは母譲り 宮井知英 201111  
芍薬の芽を労はりつ肥料置く 笠井清佑 201205  
芍藥の活けてしたたる備前壺 木村ふく 馬醉木 201207  
世に疎く芍薬咲かせ老医なる 河野亘子 馬醉木 201207  
芍薬は不惑の緋いろなりしかな 西田孝 ろんど 201207  
割烹や芍薬挿せる夜の宴 阪本哲弘 201208  
芍薬や人に遅れて笑ひけり 水野恒彦 201208  
芍薬の山家の庭に咲き誇り 青木由芙 末黒野 201208  
芍薬をさはに吾が喜寿誕辰会 宮原悦子 雨月 201208  
芍薬を切つて踏ん切りつけにけり 齋藤厚子 201209  
芍薬に真昼のしじまありにけり 瀬戸悠 風土 201310  
芍薬にひかれて覗く余所の庭 田中藤穂 あを 201307  
床の間の芍薬ほぐれ出立す 平居澪子 六花 201309  
芍薬に真昼のしじまありにけり 瀬戸悠 風土 201310  
なかんづく芍薬の芽の騒がしき 宮崎左智子 201406  
芍薬や鋏の鈴の音色よし 中山静枝 201407  
芍薬の花咲く庭の静かなる 石原健二 やぶれ傘 201407  
芍薬や酒屋の木戸の少し開き 廣畑育子 六花 201408  
芍薬の蕾重しや水替ふる 鈴木照子 201408  
鋏拭く芍薬千輪剪定し 杉山瑞恵 雨月 201408  
さかり過ぎ芍薬斬首のごと切らる 杉山瑞恵 雨月 201408  
一劃の白芍薬の花浄土 杉山瑞恵 雨月 201408  
供へたる芍薬の香に寝つかれず 西畑敦子 火星 201409  
芍薬を写生する娘のまなこざし 伊吹之博 京鹿子 201410  
芍薬の香りかすかに少女過ぐ 梶浦玲良子 六花 201411  
おばあちゃんにと供ふ芍薬馥郁と 赤座典子 あを 201507  
芍薬に蕊のあふるる日和かな 中根美保 風土 201508  
芍薬の玉固くして日の暮るる 廣畑育子 六花 201508  
芍薬は八方美人かも知れぬ 須藤常央 ホトトギス 201511  
ひそやかに咲きし芍薬終りゐし 稲畑汀子 ホトトギス 201605  
芍薬の花を近くに雨宿り 廣瀬雅男 やぶれ傘 201607  
大壺や芍薬の白余さずに 本間羊山 風土 201608  
芍薬を剪れば地獄へ落ちさうな 高木晶子 京鹿子 201609  
昨夜の雨こぼち芍薬開きけり 田中幹也 万象 201610  
雪隠に山芍薬の活けてあり 赤松有馬守破天龍正義 六花 201612  
芍薬を山ほどいけて近寄る死 原ゆき 船団 201805  
女教師の椅子に芍薬置いてあり 山田健太 風土 201811  
芍薬のきりりと咲いてをりにけり 廣田幸子 末黒野 201908  
芍薬にきつぱり見栄を捨てました 熊川暁子 201909  
雨しとどなり芍薬の八重一重 立石まどか 201909  
じゃんけんで芍薬出されたら負ける 林田麻裕 201910  
二枚の葉残し芍薬剪りにけり 田中とし江 201911  
芍薬を活けて仏間の闇美しき 田中とし江 201911  

 

2020年5月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

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