社会鍋(慈善鍋)    39句

社会鍋ふと軍帽を怖るる日    田中鬼骨

作品
作者
掲載誌
掲載年月
火にかかること未だ無き社会鍋 大橋俊彦 199810
難民を哀れまねども社会鍋 泉田秋硯 200203
社会鍋の男等あぐる怪気炎 託正夫 200204
ほろ酔ひつ男の気っ風社会鍋 谷口千枝子 200303
社会鍋無視する人の背をまるめ 田中敏文 ぐろっけ 200303
ラッパの音風に攫はれ社会鍋 佐々木恭子 遠嶺 200403
慈善鍋の中の日暮を覗きけり 浜口高子 火星 200503
アカペラの声に伸びなし社会鍋 赤座典子 あを 200602
木乃伊見て社会鍋にも喜捨少し 永井雪狼 200603
一番星生るる銀座の社会鍋 花田百合子 200603
雑踏の背に呼びかけて社会鍋 館容子 200604
変りたる街に変らず社会鍋 吉村ひさ志 ホトトギス 200605
雪の夜は駅の通路に社会鍋 有働亨 馬醉木 200701
人混みに鳴らす喇叭や社会鍋 木暮剛平 万象 200703
丁寧なお辞儀を返す社会鍋 広瀬千鶴 万象句集 200703
銀ぶらの目に入り来たる社会鍋 松本文一郎 六花 200804
社会鍋聖歌に馴れし鳩の寄り 中田みなみ 200804
風の出て楽のとぎるる社会鍋 鷹羽狩行 200912
白髪の輝いてゐる社会鍋 中田みなみ 201003
社会鍋みな少しキー外しをり 阿部知代 201007
星下りて金貨になれよ社会鍋 鷹羽狩行 201012
賛美歌を風に散らせつ社会鍋 鈴木良戈 201103
慈善鍋合唱団の千の風 桑原逸子 201103
社会鍋スカイツリーの最寄駅 村高卯 201103
社会鍋夢まだ捨てぬ似顔描き 片桐てい女 春燈 201203
一年間の釣銭小銭は慈善鍋 小野寺節子 風土 201203
社会鍋見慣れぬ紙幣交りをり 細野恵久 ぐろっけ 201212
社会鍋わづかに傾ぎ吊られをり 小林はじめ 六花 201212
与ふる幸賜る幸や社会鍋 呂秀文 春燈 201301
雑踏に紛れる聖歌社会鍋 田中浅子 201304
社会鍋トランペットの音乾き 稲畑廣太郎 ホトトギス 201312
社会鍋国防軍といふ議論 稲畑廣太郎 ホトトギス 201312
水のなき橋のたもとの社会鍋 山尾玉藻 火星 201401
社会鍋論旨不明の無神論 呂秀文 春燈 201402
親しみの増して立去る社会鍋 相良牧人 201603
本物の煮炊きができて社会鍋 田中春江 末黒野 201603
讃美歌の聞こゆる町や慈善鍋 五味紘子 末黒野 201703
人波に遅速ありけり社会鍋 中山皓雪 201703
有終の句会の題は社会鍋 木戸渥子 京鹿子 201802

 

2020年12月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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