戦 争      134句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
戦争を知らぬ子ばかり原爆忌 稲畑汀子 ホトトギス 199808
戦争の匂ひしてくる百日紅 竹貫示虹 京鹿子 199910
戦争を知らぬ世代や露の我 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912
戦争の後に木枯吹き出しぬ 藤井清久 海程 200004
ぷるぷるゼリー戦争があったなんて 原しょう子 二十五時 200010
戦争の悲惨さ孫に十二月 中野辰子 いろり 200102
戦争を知らぬこの子や成人の日 黒川悦子 円虹 200104
戦争の飢ゑを語りて餅を焼く 泉田秋硯 200104
戦争と櫻紅葉のむかしかな 稲見光 船団 200107
戦争の人馬征くごと蟻の列 保坂加津夫 いろり 200109
戦争の語りべとなる盆の宴 木戸波留子 いろり 200110
戦争はやめて下さい流れ星 竹川美佐子 いろり 200111
戦争になるかそちこち曼珠沙華 松崎鉄之介 200111
敗戦日戦争知らぬ人ばかり 浮田胤子 ぐろっけ 200111
戦争てふ言葉に軋みゐる葉月 本村照香 ホトトギス 200201
酸漿や戦争知らぬ祖母もゐて 奥田筆子 京鹿子 200201
戦争の報道背高泡立草 米須あや子 遠嶺 200202
戦争に春の埃の堆し 武井清子 銀化 200206
戦争の九死に生きて青き踏む 有田蟻太 200208
戦争見し双眼鏡や愛鳥日 北尾章郎 200208
ボタン戦争ひとさし指に触る汗疹 佐藤恭子 あを 200208
戦争の経験もなし敗戦忌 塩川雄三 築港 200210
戦争の予感空蝉縋る木々 苑田ひろまさ 200301
戦争を知る人強し賀状受く 永田延治 帆船 200303
戦争は日本の禁句山眠る 山崎泰世 200303
厚氷割るや戦争起きるなと 小澤克己 遠嶺 200304
戦争の始まってゐる彼岸かな 山田六甲 六花 200304
戦争の噂しきりに鬼やらい 竹下昭子 ぐろっけ 200305
戦争をしたいのは誰さくら餅 武井清子 銀化 200305
戦争は嫌ひコートの襟を立つ 木村みかん 200305
戦争にどこかで加担種子を蒔く 高橋道子 200306
木の芽きんきん戦争の好きな国 川崎光一郎 京鹿子 200306
散り急ぐ桜戦争想ひ出す 安藤誠子 築港 200306
戦争は男の遊び葱坊主 長岡新一 200307
戦争にならんとしつつ梅白し 蔦三郎 ホトトギス 200307
イラク戦争終へし横須賀深緑 松崎鉄之介 200307
檸檬切るまた戦争へ出かけるぞ 佐藤恭子 あを 200308
戰爭のはじめはいつも海鼠かな 佐藤喜孝 あを 200401
戰爭に征ける方法あぶら蝉 佐藤喜孝 あを 200401
戦争を歴史を語る忘年会 早崎泰江 あを 200402
戦争のはるかな記憶霾れば 泉田秋硯 200406
戦争を知らぬ雛を納めけり 長屋璃子 火星 200406
戦争の記憶に散りしさくらかな 苑田ひろまさ 200407
薔薇と百合と鳩戦争は終りかと 片山タケ子 200408
花梯梧戦争のわけ子に問はれ 藤井智恵子 百鳥 200409
戰爭のさかんなころの獨楽の紐 八田木枯 夜さり 200409
戦争もテロも知らぬ子木の実独楽 影島智子 200501
戦争を恐れ医学部入学す 須佐薫子 帆船 200504
戦争を知らぬ子盆の家守れる 西村しげ子 雨月 200511
戦争を子等に語りし炬燵かな 早崎泰江 あを 200602
戦争の話は尽きぬ雲の峰 早崎泰江 あを 200609
かなかなや戦争映画入場券 永田哲心 遠嶺 200611
むかし戦争ありし溢蚊に刺されゐし 伊藤早苗 200611
戦争が来ぬうち雛を仕舞ひませう 八田木枯 晩紅 200706
戦争のころのこと聞く夜長の子 大西八洲雄 万象 200801
古代魚は戦争知らず去年今年 天野きく江 200803
戦争も震災も見し雛の目 稲畑廣太郎 ホトトギス 200803
「戦争と平和」の続き読始 次井義泰 200804
戦争を中にはさみし春の服 井上信子 200806
戦争を捨てられぬまま亦麦秋 菅原健一 200807
戦争もテロもなき日々花日和 鈴木多枝子 あを 200807
戦争はまつぴら蟷螂鎌立てし 鈴木陽子 炎環 200812
戦争も戦後も遠し落椿 松下千恵子 春燈 200906
戰爭中はと話し出す炎天下 鎌倉喜久恵 あを 200909
我も汝も戦争知らず炎天下 常盤優 炎環 200911
戦争を知らぬ紅梅咲きはじむ 真柄百合子 末黒野 201005
戦争を語り継ぎたし法師蝉 家塚洋子 酸漿 201011
時計草世は戦争を繰り返し 島原惠子 201012
十二月八日戦争を知らぬ子と 小林のり人 春燈 201103
戦争を知らぬ家族の魂迎へ 布川直幸 201108
昭和の日戦争知らぬ夫婦かな 竹内悦子 ちちろ虫 201108
冬濤や勝者の記す戦争史 石田きよし 201203
鰊大群戦争支度せにゃならぬ 貝森光洋 六花 201208
白百合が好きで戦争寡婦の母 植木緑愁 201209
戦争も飢ゑし日も過去さくらんぼ 小倉正穂 末黒野 201210
蝉哭きて十八年戦争終る 河内桜人 京鹿子 201212
戦争を育てる平和梅白し 高橋龍 201304
戦争を孫へ語りつ庭花火 波多野孝枝 末黒野 201312
冬日和年輪に読む飢餓戦争 大畑善昭 201401
戰爭に手を出し口出し顏出さず 佐藤喜孝 あを 201405
戦争を知らぬ子憲法記念の日 山本喜朗 雨月 201407
戦争を知らぬ島人蜜柑売る 福島せいぎ 万象 201407
戦争のはじまりさうや蟻の列 戸栗末廣 201411
暗がりの戦争動く溽暑かな 中林晴雄 201411
秋冷や戊辰戦争ここに果つ 山崎青史 ろんど 201412
戦争をせぬ国続き赤い羽根 鶴巻誉白 ろんど 201501
七月一日戦争が起きるかもしれない 中井保江 船団 201502
戦争は忘れぬうちに独楽廻し 佐藤恭子 あを 201503
戦争を知らぬ議員や春寒し 神田惣介 京鹿子 201506
戦争を知らぬ親子や大夕焼 中本清 万象 201510
戦争を知らぬ総理や藷の蔓 神田惣介 京鹿子 201510
戦争のあとは束の間生身魂 石田きよし 201511
戦争の文字に種飛ぶ西瓜かな 太田良一 末黒野 201512
夜もすがら戦争廃止の鹿威し 鴨下昭 201601
秋立てり戦争展の年表も 火箱ひろ 船団 201602
戦争を語らぬ胡瓜もんでいる 渡部ひとみ 船団 201602
台風は日本へ日本は戦争へ 千坂希妙 船団 201602
紅茶熱っあの日戦争に負けた 中原幸子 船団 201602
枯蓮湖騒めかす戦争法 鴨下昭 201603
予告なきもの戦争と初音かな 石田きよし 201605
戦争と平和を生きて新茶汲む 細島孝子 末黒野 201608
戦争と犬猫嫌ひ生身魂 是松三雄 末黒野 201611
木の実落つ戦争知らぬ改憲論 中江月鈴子 201612
戦争と農家の縁の衣被 福田周草 風土 201701
戦争の記憶この色さるすべり 山本喜朗 雨月 201709
戦争展見たる夕べの水を打つ 岡井マスミ 末黒野 201711
炬燵にて読む戦争の物語 おーたえつこ 201803
戦争を知らぬ子ばかり八月来 高村令子 風土 201810
戦争を語らぬままの墓洗ふ 市村明代 馬醉木 201811
戦争を逃れし雛の髪を梳く 奥田茶々 風土 201906
月見草日誌戦争忠魂碑 田中藤穂 あを 201909
戦争はごめんでんでんむしでいい 火箱ひろ 201910
戦争を知らぬ老人たちの夏 太田沙良 201910
戦争を知らぬ大人の終戦日 藤野雅彦 船団 201912
戦争かめばる煮たれば目玉落ち 定梶じょう あを 202005
戦争や三月十日熱く寒し 田中藤穂 あを 202005
戦争の記憶の中の夾竹桃 稲畑汀子 ホトトギス 202007
戦争の特集多き八月逝く 後藤大 春燈 202011
戦争を語らず逝けり夾竹桃 森岡正作 202108
戦争と平和に生きし心太 鈴木石花 風土 202110
戦争の記憶内耳の蝉しぐれ 久礼隆志 202111
百寿の兄戦争語る盆の宵 臼居澄子 末黒野 202111
八月に生まれ戦争知らぬ子等 後藤大 春燈 202111
戦争はいつも置き去り実南天 須賀敏子 あを 202112
ウクライナは戦争の日々蕗の薹 秋川泉 あを 202205
戦争の終結切に願ふ彼岸 長崎桂子 あを 202205
戦争の愚を知る日本さくら咲く 種田利子 春燈 202207
戰爭と御出來おできを我慢する 佐藤竹僊 あを 202209
戦争はいらないといふ端居かな 高橋均 やぶれ傘 202210
夏逝くや「平和のための戦争展」 須賀敏子 あを 202210
戦争は母の紙魚なりほろほろ鳥 西村白杼 京鹿子 202210
時の日や戦争は人火に落とす 兵泉美 京鹿子 202210
正月二日戦争の話などして 伊藤希眸 京鹿子 202303
教科書のなかの戦争草霞む 井上菜摘子 京鹿子 202304

 

2023年8月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。