冴 ゆ 5     55句

更けけりな燧の冴る網代守   常仙

作品
作者
掲載誌
掲載年月
月冴ゆる孤老の甍ここかしこ ふなかわのりひと 202003
月冴ゆるいざ天空へ麒麟像 岡本尚子 風土 202004
星冴ゆるアリアの響き届くほど 和田華凛 ホトトギス 202005
雲水の褥一畳鐘冴ゆる 宮内とし子 202005
谷暮れて紫紺に冴ゆる月と星 善野行 六花 202005
星冴ゆる星の寿命の果つるとき 和田華凛 ホトトギス 202005
冴ゆる夜の抽斗に鳴る貝三つ 栗山よし子 馬醉木 202005
風冴ゆる沖へ濃くなる海の面 湯川雅 ホトトギス 202006
見渡せば人間ばかり鐘冴ゆる 近藤真啓 春燈 202007
休日の祢宜の技冴ゆ蝮捕り 中村重幸 202010
タクシーはひかりにきえぬ駅は冴ゆ 篠田大佳 あを 202012
眼開けてよ起きて起きてよ声冴ゆる 田所節子 202101
芦屋カトリック教会鐘冴ゆる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202101
音と青間違ひもして句座冴ゆる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202101
四方に聳ゆる鉄壁の書籍冴ゆ 林いづみ 風土 202102
義政の茶釜の錆や玻璃扉冴ゆ 間島あきら 風土 202102
息をのむ冴ゆる空より星の降る 秋川泉 あを 202102
ふたご座を飛び出す光冴えわたる 秋川泉 あを 202102
冴ゆる夜の一語いさかふ火種かな 中野さき江 春燈 202103
寥々の峡の屋並や月冴ゆる 高井修一 春燈 202103
ステイホーム健康機具の影冴ゆる 佐々木澄子 末黒野 202103
冴ゆる夜をついと横切る白き猫 倉澤節子 やぶれ傘 202103
うなづくは別れのことば月冴ゆる 笹村政子 六花 202104
冴ゆる夜や読めぬ楽譜をよんでをり 笹村政子 六花 202104
不夜城めく工場の灯や星冴ゆる 菅野日出子 末黒野 202104
大木を伐られて坂の道冴ゆる 両角富貴 末黒野 202104
御用邸の松の静寂月冴ゆる 伊藤美緒 末黒野 202104
月冴ゆる眠らぬ街の六本木 松川昌義 末黒野 202104
三叉路の角の公園冴えかへる 渡邊孝彦 やぶれ傘 202105
竹篊に吹かるる鳥の孤影冴ゆ 柴田近江 202105
月冴ゆる浪逆なさかの海を宥めつつ 澤田英紀 202105
鑿の冴え天心像の春姿 土田野里子 202105
追悼の二十六年灯の冴ゆる 山田佳乃 ホトトギス 202106
月の石見し日や夜空冴えざえと 河原敬子 202107
湯屋の籠いつぱいに服星冴ゆる 鈴木崇 202110
天つ風磨く星々冴ゆるなり 澤田英紀 202201
月冴ゆる向月台を後にせり 橋添やよひ 風土 202201
一人で生きふたりでダンス月冴ゆる 井上菜摘子 京鹿子 202201
朔日の真闇に一つ星冴ゆる 枇杷木愛 202202
冴ゆる夜や亡き人枕辺に立ちぬ 河本由紀子 春燈 202202
星冴ゆる我が家の上を宇宙船 森田節子 風土 202203
冴ゆる夜や五分を探す流星群 滝口洋子 末黒野 202203
月冴ゆる重機のアーム届くかに 佐々木澄子 末黒野 202203
月食を隠す黒雲風冴ゆる 秋山文子 末黒野 202203
月冴ゆる珈琲館に人魚の絵 鈴木崇 202203
新刊の明朝体のウロコ冴ゆ 篠田純子 あを 202203
冴ゆる夜の全天空に月一つ 土井三乙 風土 202204
星霜の中にわれ置き月冴ゆる 山田暢子 風土 202205
星冴ゆる宇宙旅行の話ふと 田邑利宏 202210
冴ゆ→1

 

2023年1月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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